たかまさ

本の感想を主に書いてきます。

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最近の記事

戦場のジーニャ

おそらくここ最近でいちばんの凄まじいドキュメンタリー。 そこに描かれてるのは元さまざまな職業人だった兵士たち。戦場の現実。 元映像技師は、djiのドローンで敵兵の上に爆弾を落とす。 地面に降り立った兵士は敵の地雷で一歩目でその踏み込んだ足を弾け飛ばす。 殺さなければ殺される。この言葉に重みを持たせてしまう現実で日々生きている人達が映っていた。 いちばんの厳しかったのが元々の職業が描かれていた事だ。彼らにも元々の生活、人生があった。その人生で培ったもので社会を回していた。それが

    • あさいりょう 正欲

      正に時代が生んだ傑作小説。これを他人に読んで欲しいと思う人は物凄く多いだろう。 逆にこんな小説が生まれてくる時代になってしまったんだと痛感する。 この本のテーマは多様性。 多様性に踊らされる、昔ながらの人、現代っ子、社会から外れてる人の3視点で物語が進んでいく。そして常に今都合よく使われるようになった多様性の裏側を描き続けていた。 これを理解できない人がおそらく多くいるな、と感じた。どのくらいいるんだろう。 耳が痛く聞こえる人もいるだろう。 最近思うがみんな思考が尖り始めてる

      • セカイ系

        私時々レッサーパンダが名作だった。それだけじゃなく恐らく、俺はこれを見ても映画監督を目指していただろうと感じた。 なぜか? これは君の名はとも共通する、個人的な悩みや困りごとが大きな物事と重なり、最終的に多くの人と解決に向かって心も行動も重なっていく様にあったと思う。 いわゆるセカイ系というやつだ。 私は物語は全て現実逃避だと思う。なぜなら本当は現実こそが最高のエンターテイメントであり、ドラマだからだ。 なのにドラマを見て、心を動かされようとする。ある意味、心を現実からoff

        • 内から湧き出る衝動を感じた。

          衝動という言葉を最近知った。 正に僕が君の名はと出会った時、正にそれは衝動だったと思う。 今まで分からなかった事が一気に分かった気がした。 [衝動] 目的を意識せず、ただ何らかの行動をしようとする心の動き。 これだった。別に目標も夢も欲しかったわけじゃなかった。ただこの不機嫌に流れてく日々に対して、何か変えたい、変える方法を欲していた時に突然来てしまっただけだ。 最初は嬉しかった。当てもなく彷徨っていた時に当てを見つけたのだ。 ただこれは見つけさせれたが正しかった。 自分

        戦場のジーニャ

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        • 好きだった小説
          24本
        • 脚本家へと使えそう
          2本

        記事

          感情がコントロールできないのなら何故自分を生きてると言えるのか

          僕は自分をマリオだと思う。 この世界はゲームで、外に僕を操るプレイヤーがいる。 もちろん僕にも人格はある。クッパに攫われたピーチ姫を救い出して、言えなかった思いを伝える。これが僕の人生のやりたい事だ。 きっとこれを達成する事が生まれてきた意味であり、達成出来たのなら死も受け入れられそうだ。 でもそれをするには危ない道を走らなきゃいけないらしい。敵もいて、怪我をするかも。叶えられなきゃ周りからはバカだと言われるだろう。 それにこの目標を目指してるはずなのに、違う所で楽しさや喜

          感情がコントロールできないのなら何故自分を生きてると言えるのか

          天の敵 イキウメ感想

          人生2本目の演劇にして、過去最高作品。 好みでもあり、面白さもあった作品。 やっぱり自分は知識欲満たせて、発見があり、尚且つ面白いのが好きなんだなと再認識させてくれた。 前回のイモンドの奇跡と打って変わって、演出はまさに演劇。王道だ。 最初は一見物足りないかと思ったが、その分創意工夫が多く見れた。 物語としては長生き爺さんの健康法、それを見つける、見つけてからのお話。上手さが特に光ったのが事実や現実との絡め方だ。まるで史実の様に聴こえてくるストーリーは驚いた。どれだけ調べて、

          天の敵 イキウメ感想

          きっとなれない

          夢を追うのは正当な理由だろうか? 夢を純粋に追っている人は何人いるだろうか? 夢を追う、恐らくこのカテゴリーにもレイヤーがある。 幼少期からの夢、社会のレールから飛び降り追っている、とりあえず就活はしながら追う。 ここにレイヤーを置くと自分も傷つきそうだし、ここに優劣はないだろう。結果が全てだ。 ただこの結果が全てに真に辿り着けている人は何人居るだろう。 夢を追う事に酔う人は多い。 この酔っている人のレイヤーは純粋に夢を追う人の下か上か。 映画監督になりたいらしい。 何

          きっとなれない

          世界に従順な大人たちが、世界に従順ではなくなった私たちに動揺していた。

          地球星人 感想 社会からはみ出た異星人を産んだのはきっと社会だ。 さすが村田沙耶香さん、今回も凄い。 今回特に思ったのは社会のせい、どうしようもなかったの2つだ。 こうならないルートが見えない。 環境によりあらかじめ決定されてたストーリーの様に感じた。 何故こうも突飛で受け入れ難く、気分の悪くなる設定を納得させてしまうのだろう。 明らかにおかしいのにそうだよねと納得してしまう。しまいには自分の元あった常識がおかしいと、この社会がおかしいのではと俯瞰した感覚を持つ。 今回最も

          世界に従順な大人たちが、世界に従順ではなくなった私たちに動揺していた。

          思春期に自分の作り方を間違えた人へ

          「君たちの人生の主人公は君たちだ!」 小学校の先生が口酸っぱく言っていた。 今になればその先生は自分がそう思ってるから教えてるのではなかったのだろうと思う。 小中学校、思春期前〜思春期に自分をというものが出来上がっていくらしい。 自分と世界の差がわからないそうだ。 今21歳になったが、本当に自分は出来上がったのだろうか? 自分を作り上げるために様々な経験をし、自己を確立していくらしい。 最近ってほどでもない。周りに恋人ができ始め、友達に聞き、自慰を知った時から社会的な価値

          思春期に自分の作り方を間違えた人へ

          これはないものねだりなんかじゃない

          少し前は夜が好きだった。脚本家を目指し、動画制作のサークルにも入ってた私は夜は絶好のものづくりの時間だった。人の意識が圧倒的に少なくなってる時間帯、私の感覚は研ぎ澄まされ、上手く自分の周りに自分の世界を構築する事が出来た。 今は夜が嫌いだ。気付きたくない事に気づき、考えない方がいい事を考えだす。 幼少期から「普通」に憧れていた。この普通は大人から聞いていた「青春」というものだ。 明るく挨拶すると友達が出来るらしい。 この問題は難しいからみんなで解くといいらしい。 このくらいの

          これはないものねだりなんかじゃない

          殺人出産 村田沙耶香

          殺人出産 やばい、やばすぎる、村田沙耶香で一番好きな作品。 元々価値観の壊れた世界を作るのが得意な作家。壊れたは違う。私たちとは違う価値観の世界を作るのが得意な作家だ。 今回はその世界へと引き摺り込むのが上手かった。 作品は産み人の妹が主人公で進んでいく。 10人産んだら1人殺していい世界。 なんて残酷でシステムちっくになってしまった世界だろうと思った。無差別に殺す人を選べるのも理不尽。そして殺す権利が全員にあるのも恐ろしいと思った。 もしかしたら隣の席の子がふとした時に、

          殺人出産 村田沙耶香

          暗幕のゲルニカ 原田マハ

          20世紀最大の画家ピカソの代表作「ゲルニカ」 そのタペストリーが置いてある国連にてアメリカの演説時に暗幕がかけられる。 ここからストーリーが始まる。 原田マハ作品は2本目になるが今回もやはり登場人物のキャラが魅力的だ。 9.11で夫を亡くした瑤子、幼い頃に見たゲルニカに魅せられそのままピカソ研究の第一人者になった彼女は本編で一貫してアートの力を確信しているのを感じる。夫を亡くした悲しみを乗り越える為、そして9.11によって空爆へと突き進むアメリカを止める為、その為の行動がピカ

          暗幕のゲルニカ 原田マハ

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          今年の目標は30冊の本を読み、80本の映画を見る事があります。 その上でただ読むだけでは得るものは少ないと思い、このnoteに色々感想などを残していこうと思います。自分が振り返る時のために。

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          三秋縋の漫画が読みたくて始めました。 まったくやり方わかりません。 Twitterみたいな感じですか? ならフォローしてください

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