初めてのパートナー

彼氏彼女の作り方アドベントカレンダー2016/12/2 http://www.adventar.org/calendars/1362

前書き的なものを書いてます。https://note.mu/sasa3sasa3/n/n2cfe329cfadf

高校卒業してアート系の専門学校に入った。そこでマユミと出会った。やせてもふとってもいない普通の女子。しかし背が低い。

同じクラスにいたマユミとはG.Wあたりからグループで遊ぶようになった。学校の後飯にいったりカラオケにいったり、休日もスイパラとかディズニーとかにみんなで行ったり、隅田川の花火大会とか、梨狩りとかも行った。おたがい真面目だったので放課後のこって課題をやっていたりして、気づいたら二人だけになってたとかそんなパターンもあった。

冬になったころ、明らかに好かれている感じを受け取って、おれもそれを意識して気まずいこともあった。だけどずっと進展させなかった。その頃おれには彼女がほしいという感覚がなかった。課題とバイトで忙しいのもあったけど、みんなで遊ぶ方が楽しいと思っていた。

そのままあっというまに2年になり、その年の終業日、パーリー好きのクラスだったので教室でクリスマスパーティーをしようってなってた。先生も巻き込んで、軽いコスプレして、教室でピザとってわいわい。未成年もまだいたから酒とかはない。

そのまま二次会で飯屋(ピザ食べまくったのにな)、成人した組で三次会飲み、四次会でカラオケへ。人数も少なくなっていたが、マユミはまだいた。特別かわいい顔ではないけど、ミニスカサンタコスで少し地黒の太ももがそそった。

カラオケもグダリはじめて、寝だすやつとか、部屋の外でずっとタバコすってるやつとかいた。おれもタバコデビューをしてて、外階段の踊り場に出て吸っていた。

深夜2時ごろだったろうか。女子トイレが上の階にあって、そこから戻ってきたマユミと階段で二人になった。マユミにタバコちょーだいっていわれて一本つけてあげる。

しばらく沈黙があって、マユミが切り出した。一年の時から仲良くしてくれて嬉しかった。たくさん遊んで楽しい思い出つくれた。放課後二人になるのが嬉しかった。わたしはずっと付き合ってる人がいて、じつは昨日ふられた。でももう1年くらい気持ちがなくて、もっと早く別れればよかった。俺君のことを好きになってすぐに別れればよかった。でも俺君は告白しても返事くれなそうだったし、その時はまだ前彼が好きだった。今はもう俺君しか好きじゃない。と。

流れで告白されたのもあるけど、どう受け止めればいいかわからなかった。マユミのことを彼女にしたいと思ったことは全然なかった。中高のころから彼女という存在に何を求めればいいかわからないまま20歳になってしまっていた。遊ぶ相手?セックスの相手?花火大会で手をつないで歩く相手?クリスマスに二人ですごす相手??

だから、マユミに伝えた。好きになってくれてありがとう。彼女はいらないけど、友達以上彼女未満からなら、始められるかもしれない。と。

なにそれ?ってマユミは笑って、やっぱりもっと早く告白すればよかったって言って、また沈黙。タバコがお互い4本目になった。マユミはしずかに、俺君にもっと早く告白してたら今頃は彼女未満から彼女にしてもらえてたのかな、と言った。おれは、それを今からやってみようか、と返した。

カラオケでオールしたあと、マユミはおれの家にきた。2年から一人暮らしを始めててよかった。

家のドアを開けて中に入るやいなや、まちきれなかったと言わんばかりにキスをした。キスしたままベッドにふたりで倒れこんで、おたがいの服をひんむいてむちゃくちゃセックスした。ちょうどクリスマスの日、おれとマユミは友達以上恋人未満になった。

年が明けて3学期が始まって、おれとマユミは放課後の教室に一緒に残るようになった。残って課題をやってホテルでセックス。放課後みんなで遊んだあとでも帰るふりして合流してホテルでセックス。バイトがある日は終わったあとどっちかの家に行って朝までセックス。びっくりするほど、セックスだけの関係が続いた。たまにはそれっぽいデートをしたけど、昼過ぎには結局すぐにセックスしたいって言われてホテルにいくような状態だった。マユミはドエロかった。フェラは歯がたってへたくそで、騎乗位も全然動けなくて、立ちバックもすぐ膝がおれてしまうけど、セックスの体力はすさまじく、こちらが求める以上に求めてきた。一生分の精子を出したとおもうこともあった。

卒業して就職し、いよいよ夜しか会えなくなると、だんだん頻度は減っていった。おれはいっこうにマユミを彼女にする気が起きなかった。なにをマユミと共有しても満足できる気がしなかった。マユミの性格はいたって普通で、それがゆえに得るものがなかった。一緒にいる楽しさは関係を始める前でやりつくしてしまった。新しい挑戦をするには金がなかった。セックスだけやりすぎて、でもマユミとのセックスが好きで会えば必ずした。

なので、おれから切り出した。もうやめよう、マユミを彼女にはできない。いままでありがとう。

泣かれたし、なんで私じゃだめなのとか、まだ続けたいとか言われて、ひと月くらいもめたけど、それ以上はこじれることなく、終わった。

電話帳からマユミを削除して、それ以来どうなったかも知らない。もう20年以上も前の話だ。

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