佐々木文美

快快 FAIFAI /舞台美術家  舞台美術の勉強。

佐々木文美

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最近の記事

09「観客席」を考える

去年の暮に三沢にある寺山修司博物館にいった。 すごい情報量で1日じゃ足りなかった。 でもあの世界観には体力が必要で、見に行った次の日は筋肉痛のような疲労感、連日通うのは無理だ。でも面白かったので、また行きたい。 その日博物館に展示されていた、「観客席」に関する新聞記事に興味を持って、戯曲(↑これに載ってる)を読んだら驚くほどうざかった。(敬意) 状況に対してとことん絡んでいってく姿勢がとてもうるさい(敬意) もし、観客として鑑賞していたら「鬱陶しいっ!」と、叫びたい(敬意)

    • 08ピザのように。出前で「R.U.R」

      12月、新聞でキラーロボットに関する記事を読んだ、 キラーロボットは狙った人間だけを自己判断で殺すことができるロボット。例えばビンラディンを殺すために何人か犠牲者が出たが、これを使えばビンラディンだけを殺せる。といった内容の記事。 キラーロボット以前にこの記事が気持ち悪いものだった。 さて、ロボットといえば100年前に発表された、カレルチャペックの「R.U.R」を読んだ。 舞台は終始同じ部屋で。部屋の外で起こる反乱を部屋の中の人間が「わー!きゃー!」言いながら外で起きてるS

      • 07みんなでやるための演劇。構成劇を知りたい。

        羽鳥義朗さんの「集まると使える」の第二章、学芸会(構成劇について)が、とてもよかった。 構成劇なんて知らなかったので、書籍など読んで勉強したかったけど、なかなか見つけることができなかったので、具体的なことを考えて見ることで何かわかりたいとおもった。 構成劇の自分の理解 テーマと設定を決めて、生徒たちにアイデアを募る。それらを教師が編集するような感じで構成していく劇の作り方 普通の演劇との違いは、観客ではなく、実践する生徒たちの成長を目的としているところ。 また、生徒たち全

        • 06 反復してく。色気。女殺油地獄💁‍♀️

          自分が何者なのかわきまえてるものが好き。 今回読んだ、桜庭一樹さん訳の女殺油地獄はそういう感じがした。京都芸術センターの講堂で考えてみる。 ↑これはわかりやすい解説。 中盤、徳兵衛(義父)が与兵衛(息子(主人公))に 「浄瑠璃人形でさえ、魂を入れれば心が生まれ、人と同じく、泣き、笑い、思慕や望郷の念を得て生き るものじゃ」と言うセリフ。実際人形浄瑠璃なので、人形が人形に言ってる 終盤、与兵衛がお吉を殺した数日後、お亀が与兵衛に 「どこだかの町の油屋で事件がありましたなあ

        09「観客席」を考える

          05あるもの、ないもの、どっちもある。(裸足のフーガ)

          太田省吾「裸足のフーガ」を愛知芸術劇場 小ホールで上演すると仮定して舞台美術を考えてみる。 戯曲を読んで、「ないもの」の存在感を強く感じた。 ここでの ないもの(表記されてないもの)は「無」というよりは「混沌」としたもの。 混沌というと、自分的には様々な神話の最初のシーンにあるような、何かが無いのではなく、みちみちとしていて、スカッともしてる感じで、そこが魅力的に思った。具体的な作戦としては、劇場空間の中に色のついてる舞台と、それ以外のない部分があり、割合でいうと、それ以

          05あるもの、ないもの、どっちもある。(裸足のフーガ)

          04配信先の鑑賞者を「幽霊」と見立てて劇場空間に配置すると(ハッピーデイズ)

          ベケットの「ハッピーデイズ」を横浜にあるSTスポットで上演すると仮定して舞台装置を考えてみる。 はじめに ●「広大な焼け野原」という設定だけど、役者は2人しか出てこない上に全く動きがないので規模的には200人以下が良さそう。ならば広大ではない小さな劇空間で、観客にどうやってこの設定を共有するか? ●インターネットなどを使った配信先の鑑賞者を「幽霊」と見立てて劇場空間に配置してみる 突飛な設定の時空間に、たまに共感できる事が散りばめられていて、その共感に徐々に揺さぶられて

          04配信先の鑑賞者を「幽霊」と見立てて劇場空間に配置すると(ハッピーデイズ)

          03ソーシャルディスタンスB(お気に召すまま)

          KAATの大スタ(21.3mx19m h:8.9m)で、ソーシャルディスタンス(2m)を確保した客席を作るとしたらどんなもんになるかと考えて、まず思いついたのが森みたいな想定。 ということで、シェイクスピアの「お気に召すまま」のセットを想像する。客席は相撲の「升席」のようなもの。1人1.8mx1.8mの領域を用意する。66席用意できる。プラス桟敷席で、100席近くくらいまでいける? 上から見た感じ。四方カーテンで仕切られてる(別珍のヒダあり) 役者のではけ口を上下、奥(

          03ソーシャルディスタンスB(お気に召すまま)

          02ソーシャルディスタンスA

          KAATの大スタジオでソーシャルディスタンス2m、客席200席作るとしたらどんなもんだろ?って試しに椅子を配置してみたもの。思った以上にばかっぽくて笑った。ハエか? なんも考えてないでやったけどうけた😂  椅子は浮いてる想定。誰かが椅子を浮かせられる、グッドアイデアが浮かぶかもしれない。 上から見たらこんな感じ。全部椅子。アクティングエリアなし。とは、流石にリアルな会議ではいえないけど、言いってみよう。ただ、客席にパフォーマーもまぎれるとかっていうてもあるような気もする😂

          02ソーシャルディスタンスA

          01劇場を斜めにみる客席

          場所:東京芸術劇場のシアターイースト(だいたい) ブルーの部分を客席にいつもの劇場を斜めに見る客席、メタ客席って思いついて作っていったけど、さらにメタ視点で見た方がこれはいいのかもとか思った。ブルーの客席は9度くらい斜めになってるので、パフォーマンス時間はあんまり長いと気分悪くなるかも。30分くらいのサクッとしたのに良さそう。なんだけど、メタのメタになったら多分舞台上から見るとか、あーそれだったら逆の逆で観客が役者になるとか、とかとかなんか巡る感じのルールを作るとかいいかも

          01劇場を斜めにみる客席