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① 戦後犯罪最初?の少年死刑囚 文山将吉郎《文山徳次郎》(19)

【明治以降裁判統計要覧】には各年の死刑判決数が記されているが昭和16〜20年は『資料なし』として空欄になっている。
渡辺茂のように地方紙の記事から存在が判明するケースもあるが、文山もその一人でGHQの資料にも記載がある。
死刑関連のサイト管理者に情報を頂き判明している分をまとめた。

事件の概要

昭和20年9月11日朝に兵庫県相生市大島町でOさん方でOさん夫妻と長男、他一名が惨殺され2万5千円が奪われているのが見つかり、同居の朝鮮人の文こと文山特次郎(20)が手配され同月15日午後5時ころに洲本市漁師町付近で洲本署の巡査に逮捕された。
【神戸45.9.17】
※新聞名日付不明で文山将吉郎と記載されている文献も存在

GHQ資料

GHQ文書では1945年と1946年に死刑執行された死刑囚がリストとして記載されている。このリストは確定日と執行日と名前と年齢と執行場所と執行担当者しか書かれていない簡素なもので
氏名は「Shokichiro,Fumiyama」
確定日が昭和21年1月7日で執行日が同年4月13日
大阪で執行され執行時の年齢は20歳とある

(GHQ文書に関しては中島昇の記事内で詳細を記してる)

これらを総合すると
犯行から執行まで7ヶ月で犯行時は19歳(この時代の新聞記事は数え年表記)
逮捕から確定まで4ヶ月にも満たないので一審死刑判決を控訴しなかったか、控訴を取り下げて確定した可能性が高い。
確定から執行まで3ヶ月は戦後犯罪の少年死刑囚で日付が判明してる者では最短という事になる

※情報が少ないので今後も調査を続けます。

協力:笑月様折原臨也リサーチエージェンシー様


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