見出し画像

【ゆかしきもの】着物コーディネート① 色数・配色


こんばんは、着物コーディネーターさとです。

少し涼しくなってきたので、
先日久しぶりにアンティーク着物(単衣)を着ました。

やっぱりアンティーク着物は可愛い…

写真はnoboraさん。
いつもありがとうございます♪

さてさて、アンティーク着物を着ていると、
『柄も色もたくさんあって、合わせ方が分からない』
とたまに聞くので、
今日は色数をメインにコーディネートのお話をしようと思います。


色数の多い着物のコーディネートのコツ

まず最初に、戸惑われる方が多いように見受けられる、柄や色数が多い着物。
今回は名古屋の着物ブランド、Berry工房さんの着物を使わせていただきました。


サイケデリックな変種の朝顔柄の着物です。

ざっと見た感じ
・地色のミントブルー
・お花の影の黒
・葉っぱの緑
・お花のイエロー、薄紫、薄いブルーと濃いブルー、オレンジみ強めのピンク、青みピンク

とかなり色数は多めです。

この着物を私がコーディネートすると

こんな感じに。
トルソーに着付けると柄のアップの時と印象が変わりますね!


今回は
帯:薄紫
帯揚げ:ブルー
半襟と帯締め:黒

の3色にしました。

色数が多い着物のコーディネートのコツは、着物の柄の中から合わせるものの色を選ぶこと!

ここから色数を足すとゴチャゴチャになりがちなので、色数を増やさずにまとめます。

差し色を選ぶときのコツは、面積の少ない箇所の色を使うこと。
面積の多めのところの色を使うと、全体的に同系色になりやすく、のっぺりした印象になりがちです。

色数が少ない着物のコーディネートのコツ

ではでは、次に「地味になりがち」な色数が少ない着物のコーディネートをしてみます。

こちらもBerry工房さんの鳩さん柄の着物。

先ほどのサイケデリックな印象の着物とは打って変わって、
シンプルな大人可愛い着物!

色は大体
・鳩の白
・地色のベージュ
の2色くらいですね。
鳩のくちばしや縁取りの黒はすごく小さいので除外します。

この着物を私がコーディネートすると

こんな感じに。


・ピンク
・明るいグリーン

の2色を帯の中の色から選び、帯揚げと帯締めに配置しました。

本当は半襟も柄物にしたかったのですが、
ちょうどいい物がなかったので、綿レースでガーリーなコーディネートにしました。

色数が少ない着物はこのまま2色だけでコーディネートしてしまうと、地味な印象になりがち。
なので、色数が多めの帯と合わせます。

色数が少ないシンプルな着物は、色数を足すのがコツです。
ある意味、色数が多い着物より自由度は高めですね。
この鳩さん着物は無地の部分も多いので、
余計に自由度が高めで優秀…!


まとめ
・色数の多い着物は、着物の柄の中の色で小物類を合せる
・色数の少ない着物は、他のアイテムで色数を足す


正解はひとつではない

さてさて、ここまで『色数』をポイントにコーディネートのご説明をしましたが、
実は1番大事なのって色数がどうこうじゃなくて、
自分がどんな風に着物を着たいかだと私は思っています。

可愛くなりたいのか。
カッコよくなりたいのか。
着ていく場所はどんな場所なのか。
会う相手はどんな人なのか。

それによって、どんなコーディネートをするかって変わってきますよね。好きな色や合わせやすい色も個人によってもちろん違います。
正解はひとつではありません。
同じ着物でも着る人や着る場面によって、コーディネートは全然違います。

自分の正解を探すのってすごく楽しいです。
着物の楽しみ方って、自分の正解を探す事だと、私は思っています。



あなたなら、どんな帯を合わせますか?
どんな小物を合わせますか?
どこに来ていきますか?

ぜひご自分の正解を探してみてください♪
少しでも楽しいと思っていただけたら嬉しいです。

#着物 #アンティーク着物 #ファッション #コーディネート #レトロ #コラム #エッセイ #着付け #着物コーディネーターさと #ゆかしきもの