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歌と詩のアイコン

僕の歌姫、新居昭乃さん。
聴き始めてもう十五年以上になる。
歌詞がとても美しい。歌詩、だと思う。
心の美しさとは、悲しみの別名であるかのよう。
ちょっと残酷で、限りなく透明で、時に童話のような、物語のような音楽。
「幻想系の始祖」と称されるけれど、なんだか僕には違和感がある。
とっても芸術色が濃く、精神性が高い音楽だと思う。
大好き。
Blue Planetというアルバムを一時期偏愛していた。
その中の一曲をご紹介したい。


入院してた時、個人部屋で孤独が募ると、僕は歌っていた。
カッチーニのアヴェマリア、霊界通信の臼ろの歌。
どっちも宗教的な音楽だから、場の浄化も兼ねて。
そして、もう一曲が下のFlower、という曲。

この曲も、大好きなんだよね…。
歌詞って、大好きでないと覚えれない。
ただの好きだと、ムリだ、僕の場合。

エックスがまだTwitterだった頃、昭乃さんにリツイートを貰ったことがあった。昭乃さんがお仕事で遅くなって、そのツイートに対し、短歌を贈った。「夜も更けて街はひそかに寝静まり人と鳥とは唄歌いたり」
みたいな短歌だったと思う。
「なんて優しい。。。」みたいな言葉が添えられてあった。嬉しかった、とても。「優しいのはあなたですよ…。」て思った。
ツイッター始めSNSは全部やめちゃったけど、素敵な思い出も、なくはない。無駄が多すぎる中、宝物の交流もあった。

これも大好きな曲。降るプラチナも大好きなアルバムで、非常に音楽性が高く、詩も美しい。
この音叉という曲は、確か歌わない歌詞(!)があったと思う。アルバムの歌詞カードに括弧で(風が吹いた。ただ花が揺れた)みたいな短い歌詞が書かれていた記憶がある。

昭乃さんの音楽は、心が荒むと聞けなくなる。自然と遠ざかる。
なので、心の状態のバロメーター。
荒みまくっていた高校時代、激しい、うるさい音楽を聴きまくっていた。ヘビーメタルとか、デスメタルとか。邪悪な音楽も多かったはずだ。
それが、昭乃さんの音楽と出会って徐々に癒されてきた。
徐々に、徐々に。
クラシックも20代前半から聴くようになった。
思えば、高校時代は理不尽に対し、怒りまくっていた。
それが趣味趣向にも表れた。
今は、大分穏やか。まるで嵐と凪である。
拙い人生だけれど、聴いている音楽の変遷によって、己を知る。
多分、本や漫画なんかも一緒だと思う。
芸術は心を浄化する、心を清める。
昭乃さんの音楽は、そういった種類の音楽。

心の美しい人が作る、美しい音を紹介したくなった。
そんな如月の深夜でした…。

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