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将来、どうなるか。がある程度見える本。

『生活者の平成30年史』。

蓄積された数々のデータから読み解く平成の30年間。

平成15年生まれだから、半分しか平成生きてないけど、その価値観の変化の流れは納得出来た。

平静ではなかった、平成。


多様化する社会、生き方。

この本の第1章で書かれているのは、「平成30年の生活環境」。

人口は激増から激減へ。

そして、少子高齢化。

ひとり暮らしの増加。

生涯独身率の上昇。

誰もが働く社会。

もう最近、聞き慣れてきつつある「少子高齢化」、そして「超高齢社会」という現象。

これは、人口が爆発的に増えた時期があったこと、そして昨今の生涯独身率の上昇と、絶対的な子供の数の減少からくる。

年功序列の世の中ではなくなり、給料が働いた年数に応じて増加するなんてことはなくなった。

そうなったからこそ、子供を育てる余裕もなくなったのか。ともとれる。

多様化する生き方の中で、子供が減っていくことは仕方の無いことなのかもしれない。

特に、結婚という面においてとても自由になったのではないかと思う。

よって、独身を選ぶ人が年々増えている。

そうなると、必然的に子供ができることが少なくなる。当たり前だ。

平成のこの生活環境の変化は、人口の減少に繋がっているような気がした。


中流。安定。常温社会。


自分は、中流階級。

世の中のひとは、いくら景気が下がっていても中流階級だと思いたいらしい。

数十年前から、今までで、「自分は中流階級であると思う」という人の割合は8割を横ばい。

「自分は普通だ」「自分は一般的だ」と思いたいのか。よくわからないけど、自分基準で世の中を見ているという仮説を立てたら、そうなるのか。


そして、消費は「低位安定」。

節約しようというわけでもなく、そもそもそんなに消費をしようと思わないらしい。

メンタリストDaiGoさんが前に解説してたけど、人間はもともと安定を求める生き物で、安住できる場所を見つけたら、なかなか離れられないらしい。

消費をしないことが悪。という考え方はもともと少ないし、安住しやすいのかもしれない。

かく言う自分も、ミニマリストを志して、少ないもので満足して生きていこうとしている。

安住しようとかいうわけではなく、スマートフォンの登場などによって、モノがいらない時代に到達しているのか。


「常温社会」。

これは、右肩上がりでもなく、下がるでもなく、普通な社会ということである。

常に同じような温度で、熱することも冷めることも無い。

これこそ、安定を求める人間の本能的な部分が現れた結果かもしれない。

安い値段でなんでも手に入るような世の中になったからこそ、こういう「常温社会」になれるのではないかとも思ったり。


価値観の変化。

まずはじめに、大きな流れとして、「公」から「個」へ向かっている。

いやいや、グローバル化って世間様が囃し立ててるじゃないか。

そう思うかもしれないが、最近のファミレスなんかをみても、「おひとり様専用スペース」なんてものが出来始めている時代だ。

さらには、スマートフォンが出てきたことによって、1人でも十分に繋がっているような感覚を得られるし、娯楽も自分とスマホ1台で完結してしまう世の中になっているじゃないか。

グローバル化とともに、個が強調される時代になってきている。

これまで存在していたコミュニティ(会社や自治体)はあまり意味をなさなくなってきているのもあるのかもしれない。

そんな世の中だからこそ、オンラインサロンの波がきている。それだけ、リアルでの繋がりのあるコミュニティを求めているということの現れな気がする。

また、リアリストが増えている。

バブルの時期(高度経済成長期?)なんかは、大きな夢と壮大なスケールの理想的な将来を想像しまくって生きてたのかなぁ。とこの本を読んで思った。

平成生まれとしてはそんな考え方聞いてこなかったし、周りにもあんまりそんな人はいないから本当なのかどうかはよくわからない。

が、今の主流は圧倒的にリアリズムである。

公務員志望や、大企業に入りたいなんて人がたくさん周りにもいる。

正直、今の時代に大企業に入って安定なのかどうかはよくわからないが。

リアリストだが、情報収集が足りないために、意味の無いことに陥っているような気もする。これはもう、個人の問題だから放っておくしかないが。


子供。そして高齢者。

今どきの子供についても、しっかり現状を把握されており、的確な文章であったように思った。

これまで読んできたどの文章も、多少の違和感を感じてきたが、この本の文章に書かれていることは比較的現実に近く、受け入れやすかった。

デジタルネイティブとよばれる世代の、ネットの活用の仕方は、旧世代の現実世界でのそれと何ら変わりないように思う。

デジタルとリアルの境界線が薄くなってきているように感じるときもある。

また、人数が減少しているおかげで、一人あたりにかけられる教育費が増加しているらしい。

子供の減少の悪い面ばかりが語られる昨今だか、これはいい事に入るのではと思う。

が、地方と都会ではまた人数が違って、都会の方では人数が多いままだったりして、地方ではすごく少なくなっているのかもしれない。

そうなったら、また話は変わるのかもなぁとも。

そして、高齢者。

戦後に生まれた高齢者も最近では多くなってきており、その年代から考え方がガラリと変わっているというのがまた、面白い。

集団というより、一個人として考えるという考え方が一般的になりはじめた最初の世代。

卒婚という言葉もあるように、老後から1人で暮らし始めるひとも多いらしい。

また、戦後生まれの高齢者はあまり身内に頼り過ぎないをモットーにしている人が多いという点が面白い。

これまでは、身内(特に嫁いできた息子の妻)が老後の面倒をみるのが普通だったらしい。

しかし、戦後世代はそうではない。

頼られて自分がいい思いをしてこなかったのも相まって、あとの世代にはこの悪しき習慣を引き継がないようにしよう。という思いが強く、自分でどうにかしようとするらしい。

とても素晴らしいと思う。

高齢者がこういう考え方をするようになったとするならば、若い世代はそれを思いっきりサポートするような仕組みをつくるべきだとも思った。

自分で抱え込もうとしすぎると、かえってよくないこともたくさんある。

相互扶助の世の中になれば、もっといい世の中になる。

そして、今後、超高齢社会を迎えるほかの国々に新しい世の中の形を見せられれば、また日本が活躍できるような気がする。

高齢社会先進国ニッポンとして、世界に名を轟かせるようになったら、それはそれで面白い世の中になる気がする。


10月9冊目の本。