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【原稿用紙1枚の日常#1】新年の抱負なんてものは雪のように儚い #400字エッセイ 

晴れやかな元旦を迎えた。
列島を混乱させた昨晩までの大寒波がまるで嘘のよう。
長野県・信濃町では、どかっと降った100cmの雪の上に燦々と太陽が降り注いでいる。

2021年は我慢の年:いわば大寒波。
東京の信濃町で開催されたオリンピックのように、多くの人がコロナ情勢に翻弄された。
普段はトレンドに疎い僕も、年始には流行を着こなし、気を病んだ。
10月にハワイ島で計画していた遠征も、現地の自粛要請を受け年末に延期。その挑戦もオミクロン株の流行を受けて断念した。
長く寒く孤独なコロナとの闘いに疲れ、思い通りにならない日々が続いた一年だった。

2022年は今日のように少しでも晴れやかに。
そう願いつつ今年の抱負を考えてみる。

思えば、新年の抱負なんてものは雪のように儚いものなのかもしれない。
年末年始でどかっと降りそそぎ、春を迎える頃には形を変えて消えていってしまう。

それでも、この美しい景色に新年の抱負は、『創作』。
雪が溶けた後も、川となり、支流と手を取り、大洋に飛び出していきたい。

明けましておめでとうございます。
心身ともに健康で、希望を見出すことができる一年を皆さんが迎えますことを心より祈念しております。
本年もどうぞよろしくお願いします。 

2022年1月1日:長野県信濃町にて  吉田智輝

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