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とある日常。近所のクリーニング屋さんでのできごと。


近所のクリーニング屋さんでのできごと。

近所にあるクリーニング屋さんへ。
今まで使っていたクリーニング店が閉店したため、10年ほど住んでるけどはじめてこのお店に入りました。

店内は猫の写真と置物だらけ。
壁もカウンター前も入口ドアにも猫の飾り物がぎっしり!
だけど、綺麗に整頓されていて、とても愛着を感じます。
余程の猫好きなのだろうと推測(笑)


「猫がお好きなんですか?」

カウンターにひょこりと出てきた小柄なおかみさんに一言。

「そうなのよぉ~❣️一時は十数匹いてねぇ!」

それからは猫と過ごした長い長い生い立ちを語って下さった。

「子どもがね、可哀想な仔をすぐ拾ってきちゃうのよ。病気の仔をね、お店やりながらのお世話は大変だったわよ」

恐らく、私と同じ年齢くらいの息子さんがいて、幼少期の頃の思い出を話しているのだろう。

店内にはフィルム現像のポップがある。
クリーニングとフィルム現像を生業としてたんだろうな。
この辺で長いことお商売してきたんだろう。

たくさんの猫の写真が飾ってある。

一匹の猫の写真を指差しながら、
「もう亡くなったけど、この仔はねぇ。すごく悪くてねぇ。治療費がかかったわ。今月分の売上が全部治療費になっちゃったなんてね。でも諦められないじゃない」
そう言って、バインダーにしっかり保管された当時の治療費のレシートを見せてくれた。

このレシート達は猫と一緒に闘病してきた証なんだろうなぁ。

可哀想な猫達を拾ってきちゃう息子さんが、仕事先から大量に持ってきてくれたという缶詰めをお土産に頂いて店を出る。


猫の置物から見えた、
猫と共に生きたおかみさんの半生に想いを馳せる。
ちゃきちゃきときっぷがよくて、おしゃべり好き。



こういう時間が愛しいと思えるようになったのは歳を取ったからかな。

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