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自分を構成する5つのマンガ

おもしろいお題があったので、考えてみた。
「自分を構成する5つの漫画」というテーマを見て思い出した漫画がこの5つ。

 ・おしゃべり階段/くらもちふさこ
 ・風呂上がりの夜空に/小林じんこ
 ・日出処の天子/山岸凉子
 ・動物のお医者さん/佐々木倫子
 ・ヨコハマ物語/大和和紀

わかりやすいあらすじなんぞは書けませんが、好きなところとか、どう自分の一部になってるのかなど、思った事をつらつらと書いていきますね。

■おしゃべり階段/くらもちふさこ

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くらもちふさこさんは、きしんちゃーーーん、の「いつもポケットにショパン」はかなり5つの中に入れたいし、缶の飲み物を持つ時は迫丸先輩のシュッとした手で持った形を意識したり(ハリウッド・ゲーム)、自分の気持ちに素直になれないチャコととおるちゃんの関係が変わっていく様にキュンキュンして、小学生の時に団地にあごがれたなー、って思い出したり(いろはにこんぺいと)と、他にも色々な素敵なシーンがたくさん思い浮かんできてしまう作品が多いのだけど、自分を構成している、としたらやっぱり「おしゃべり階段」なのかなぁ。

主人公の中学2年生の加奈が成長していく数年を描いているのだけど、ちょっと不器用な加奈が、小さなコンプレックスを克服したり、迷ったり、挫折したりしながらも日々精いっぱい生きてきて、ふと振り返ってみたら、自分の後ろに一つ一つ昇ってきた階段が見えてくる。悩んできた事は決して無駄ではないこと知り、それを経てきたから今の自分がいて、これからも階段は続いていく、っていう、超ざっくりな説明なんですけど、もうそんな加奈に自分を重ねまくりで愛おしいのですよ。


加奈が仲がいい、近しいと思ってた人の事を実は全然知っていなかったんだ、という事に気づいた、なんていうのは自分にもあるあるで、そばにいる時って全然気づかなくって、それに気づいたときはもう離れてしまった後だった、みたいなね、ばかばかばかばかー、ですよ。

加奈が近しいと思っていた人、というのが同級生の中山手線なんですが、中山手線と加奈の関係が、もーぅ、あこがれの関係で、

理想の男性はどんな人? と聞かれたら、中山手線! と答えていたくらいです。

でも、自分に線、というより、加奈と重ねた自分と自分にとっての線、なんですよね。 ← あ、ちょっと面倒くさい人になってしまってるけど、やっぱり加奈と線の関係がいいんですよね。線の告白シーンなんて、今見てもくらくらキュンキュンします。

あぁ、うまく説明できない自分がもどかしい!

ので、ぜひ直接読んで何かを感じていただけたら、と思いいます。


主人公の加奈は別として、登場人物の名前が、中山手円(線の弟)、とか神田君とか中野とか荻窪とか根岸先輩とか立川先生とか国分寺さんとか、地名を使っているのですが、未だに、山手線って聞くと、ふと線を思い出すし、神田明神に行くとみんなで高校合格祈願に行くシーンが頭に浮かびます。
英語の勉強をしていた時は、加奈が編み物をしながら英作文を口にしているシーンを思い出して、自分も真似したりしていました。ちゃんと作文できなかったけどさー。


そんなこんなで、すっかり自分を構成している一つになっています。

■風呂上がりの夜空に/小林じんこ

 学生時代にこの漫画に出会ったのだけれど、出てくる人たち高校生のはずなのに、全然自分より大人じゃん! っていう、出てくる人出てくる人インパクトがあって、キャラが立ってて、カッコイイ人たちがたくさん出てきます。

小林じんこワールド、素敵です。変態万歳です。
ぶっとんでいるけど、地に足ついてて、でもって繊細なところが好きで憧れています。


主人公の女の子「もえ」は土手を転がり落ちているところを通りすがった男の子「辰吉」に助けられるのだけど、助けた際にその男の子はお尻にざっくりと三日月型の切り傷を負ってしまいます。お尻を血だらけにしながらも、名前もなのらず、大したことないからって去ってしまった彼に、もえは数年後に転校した学校で出会い、そこから物語が始まります。

この漫画では、表面にみえている、誰もが見えてる部分ではわからない、表に出せていない裏の思いを多くの人が抱えているんだな、という事を改めて知った気がします。

一人一人キャラが確立していて強く感じる部分もあるのだけど、やっぱりどこか危なげで、深く、表には見えていないものを持っているのに、根本的にはとってもシンプルで、単純。人間臭い。
ドロドロした部分はまんまドロドロで隠さず、卑怯なところはとっても卑怯で、でもそこが人間らしいって言えば人間らしくていいのかな。まんま見せてる。



あと、とっても陳腐な言い方しかできないのだけど、誰が何と言おうが信じる、信じきれるって凄いことで、そういう信念を持つって素敵だし、強くなれるけど、自分にできるのかな、と思ったし、とにかくみんなキャラが立ってて強烈だから、人それぞれで、そのそれぞれの関係、距離感がいいなぁって感じていました。

例えば、周りからどちらかと言えば変わった者扱いされている人が自分の存在に迷いが出てきたのだけど、「人に変質と思われているのだろうけど、それでも自分がかわいいと思える自分もいるから、私は私だけだから、こうやっていられるんだと思うの」ってある時言うの。

おーい、ほんとに高校生なのか? 高校生なのに、全然高校生じゃないですよ、この人ら(笑)。

みんなある意味変態で大好きです。


■日出処の天子/山岸

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一万円札の聖徳太子と違って? この聖徳太子、厩戸皇子は美しい。
はまりまくっていました。

同性の藤原の蝦夷に思いを寄せるのだけど、ツンデレなところや、自分の感情を持て余して苦悩しているところとか、嫉妬しているところとかが、中々屈折していて、こんな賢い人でも自分の感情はコントロールできないものだと思ったら、ボン凡人の自分なんてそりゃできるはずないわ、とちょっと身近に感じられて可愛く思えた覚えがあります。
でも繊細さがゆえに感情の幅も広いのかなー。
あと、登場人物が色んな所で切ないです。


自分たちの地域は小学生の時の修学旅行が、京都・奈良なのだけど、そこで法隆寺にはいっているはずなのに、全然記憶がない。

なので、この漫画を見た数十年後にやっと夢殿を見た時には感動しました。

私のnoteの表紙写真は、実は夢殿の屋根・瓦で、スマホの待ち受けには、夢殿の屋根とてっぺんの飾りの写真にしているのですが、真っ青な空と瓦と飾りがとても気にいっています。


■動物のお医者さん/佐々木倫子

 この漫画に中学時代で出会っていたら、獣医を目指すべく勉強を頑張ったかもしれない!

かといって獣医学部に入れなかっただろうけど、みなさんご存じの(?) 獣医学部のマンガです。(超ざっくり)

主人公の「公輝(マサキ)」、は「公→ハム、輝→テル」と呼ばれているのですが、ハムテルをはじめ、この漫画の登場人物もそれぞれのキャラがかなり強烈に立ってます。

インパクトが強すぎて、カラスを見たら、カラスと戦っていた漆原教授を思い出すし、草刈正雄を見ると菅原教授を思い出しますし、大好きな赤いサイロを食べる時には、サイレージ作業の菱沼さん黒歴史を思い出してしまいます。


キャラが強烈に立ってて、それぞれがいい関係っての、やっぱり好きみたいですねぇ、私。

結構みんな感情むき出しで、あいつは嫌いだから戦う、とか、奴には負けない、とか、とっても単純明快でシンプルなところが粘着質でなくあっさりとしていてスキで、なんかそういう感情とか出しちゃっていいんだな、って解放感があって安心します。


実は私は名前に「聡」という字が入ってるんですが、名前の漢字を説明するときに、「耳偏に、ハム、心です」って言ってたんですよね。
改めて、ハムテルは仲間です(笑)


■ヨコハマ物語/大和和紀

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あさいゆめみし、がなかったのだけど、どこへ行ってしまったんだろう?
妹に貸したかな?


大和和紀さんも好きな漫画がたくさん。
ハイカラさんが通るはアニメでも何度も見たし、あさきゆめみしも雅な世界にうっとりしながら何度も読みました。

ヨコハマ物語を選んだのは、文明開化の時代に、女性が自ら立ち上がり、日本だけにとどまらず、海外という、ぅわぁーーーっと広がった未知の世界へ飛び込んでいくっていう解放感がキラキラとして眩しくて好きなのと、

主人公が、田舎から大きな庄屋へ引き取られた卯野と、そこのお嬢様の万里子という二人の女性なのですが、ひたむきに突き進んで自らの人生を切り開いていく卯野と、逆に地元に残りしっかりと根を広げていく万里子の、それぞれまっすぐで凛とした生き方と関わりに憧れていました。

自分がこの時代に生まれていたらどんなだったろう? と想像するとワクワクします。

どんな生き方を生き方をしたのかなー。


■その他の自分の一部

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海街ダイアリーはもっと身近だけど、吉田秋生さんの漫画はどちらかというと、大人な世界でおしゃれでスマートな印象があって、自分とはかけ離れた世界だったので、そのカッコよさに憧れてました。

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岩舘真理子さんの漫画は、どこか抜けてて、ちょっとおとぼけてて、少し残酷で、繊細で、自分には理解できないところも多々あったような気もする不思議ちゃんな世界なのだけど、でもちょっとこっぱずかしくて人間臭いところが隠し切れずに出てきちゃうところが好きです。


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ナウシカやラピュタは学生時代に友人と何度も何度も声優ごっこ(役割決めてセリフを言い合うの)をしてたなー。恥ずかしーーーー。
でも大好き。


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清水玲子さんの絵はホントにキレイ。美しくて繊細。
「月の子」も「輝夜姫」も設定がぶっとんでいるけれど、月の子はかなり切ない。深い。それぞれの生き方、立ち位置、思いを考えさせられた漫画の一つ。


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高橋留美子さん、るーみっくわーるどはホント度肝を抜かれてしまう。
うる星やつらの宇宙の温泉の話が好きなのだけど、詳しくはわすれちゃった。どんなだったっけ?

小林まことさんはマイケルのほかに「1・2の三四郎」が好き!

よしまさこさんもたくさん読んだなー。ほのぼのしていて安心するの。

内田春菊さんは人間が深い。そして本能に近い感じかなぁ。

桜沢エリカさんは洗練されていて、おしゃれでちょっと切ない世界を味わえる漫画だったな。

って、5つじゃなくて、たくさんありますね、自分を構成している漫画。


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こうやって5つ書き出してみると、それぞれ強烈なキャラ満載なのだけど、ぶつかり合わず、ぶつかり合ってたとしても、それぞれが活かされながらそれぞれの役割でつながっているってのが好きなんだな。
基本はキャラ(その人らしさ)で、思いやりなのかな。


みんな違ってみんないい、だぁね。


それでいいのだ。



あくまでも自分の感じた事なので、え、それ違うんじゃない? って事があってもお許し下さいねー。

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