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勝つための身体づくり

“怪我予防 トレーニング”
“パフォーマンス向上 トレーニング”
“○○痛み 改善トレーニング”
“足を速くする トレーニング”
“体幹 トレーニング”
などなど、調べるとトレーニングメニューはいくらでも出てくる。

このような検索をしたことのある選手は多いと思う。

アスリートを専門にサポートしていると
『何をしたらいいですか?』
『どんなトレーニングがいいですか?』
という質問も多い。

全ては “勝つために” 

その気持ちは理解できる。

しかし、ハウツーばかり追い求め本質を見失っている選手、指導者が多いように感じる。

面白さ、鮮度はもちろん大切。
だが、
“勝つために、今その選手に必要なことを行う”
これがベースでなければいけない。

逆に言えば
“必要な刺激が入るのであればメニューは何でもいい”
という事だ。

もっと言えば
“必要な刺激が出来るだけシンプルに、効果的に入るものがベスト”

このベースを見失い、新たなトレーニングメニューばかり追い求めてもうまくいくはずがない。

また、偏った見方、知識でこりかたまっている選手、指導者もいる。
『○○トレーニングをすれば他のトレーニングは必要ない』
『○○トレーニングはやっても意味がない』
『○○の時にはこれをやればいい』
など、こういった感じだ。

広い視野、柔軟な思考でなければ可能性を狭めてしまう事になる。
これはフィジカルトレーニングだけではなく、技術的なトレーニングにも言えることだ。

そもそも
“勝つために必要な要素”
これはどういうものか?

・安定したコンデイション
・怪我をしない
・メンタル要素(取り組み方、向き合い方など)
・思考力
・フィジカル要素

こういった部分が
“勝つために必要な要素のベース”
となる。

これらを高めていくために
・思うように身体を動かせるようにする
・効率の良い身体の動かし方
・適応能力
・強化
・食事
・リカバリー
・目標設定
・思考整理

などに取り組んでいく。

技術や戦術、本番でのメンタルはこのベースの上に成り立つ。

勝つためには多くの要素が必要となる。

『これをやればOK』
という簡単な話ではない。

向上心のある選手は理解している。
だからこそ色々な事に取り組んでいる。

その向上心、行動力は素晴らしい。
しかし、大きな問題がある。

それは
それぞれのアプローチがばらばらで繋がっていないこと

今の状態を確認し、勝つために必要な要素をどこからどうアプローチしていくのかきちんと判断して取り組んでいかなければいけない。
色々なことをやっても、それが勝つために繋がらなければ残念でしかない。

漠然と『勝ちたいなー』『強くなりたいなー』としか考えていない選手、ハウツーばかりに気を取られている選手、指導者はここがわかっていない事が多い。

意識の高い選手は
『こういったプレーに繋がるようにしたい、だからこれをやろう。』
と考えながら取り組んでいる。

しかし、そこはきちんと判断できる専門家の指導、サポートがなければ難しい所。
選手として戦える時間は短い。
考えて行動する事は素晴らしいが、無駄をなくし効果的にやっていくためにも専門家のサポートは必要だ。

ここで言う専門家とは
“それぞれを極めるための専門家”
ではなく
“勝つためのストーリーを描いてサポートしてくれる専門家”
である。

自分は選手に対し、そういうサポートを行うようにしている。
整理して取り組んでいく事で、選手も自分に何が足りないか、何をしていくべきか理解できる。
何より選手と同じストーリーを共有して進めていけるメリットは大きい。
認識のズレをなくし、より高い意識、モチベーションで取り組んでいく事ができ、それぞれの要素も徹底してマニアックにやっていける。

こうしたサポートは受けれるなら受けた方が良い。
しかし、サポートを頼むことが難しい場合も当然ある。
そんな場合は、ハウツーばかり求めず、高めるためにはどんな事が必要なのか考えてほしい。

例えば“速く走りたい”場合
『速く走るためにはどこが大切だろうか?』
と考えてみる。
そうすると『股関節の動きやお尻とか大切だなー』ということが分かってくると思う。
それから
・股関節の動きを引き出す
・股関節の動きを強化する
・お尻を正しく使う
・お尻を強くする
などのトレーニングを探していけばいい。

様々なトレーニングが出てくるので、フィットしないものはスルー。
感覚の良いものを採用して取り組んでいけばいい。

いたってシンプルだ。
目先ばかりにとらわれてしまうと迷走してしまうので要注意。

色々と書いてきたが、何が言いたいのかというと
・選手自身も勝つために何ができるのか頭を使っていかなければいけない。
・何をするかではなく、何が必要か、何を求めているかを考える。
 ※全ては勝つため。
・ゴールまでのストーリーを整理して取り組んでいく。

という事。

同じ選手でも、タイミング、時期によってアプローチすることは変わってくる。
我々は人間であってロボットではない。
テンプレートのようなアプローチでうまくいくわけない。

想定通り思うように進んでいく事もある。
想定外の事態で思うように進まない事もある。
教科書通りにはいかない。
それは当然の事。

だからこそ面白い。

まだまだこんなもんじゃないはず。
日々精進。日々進化。

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