東洋証券の安田秀樹氏が行っている次世代Nintendo Switchの予想を検証する

東洋証券の安田秀樹氏の次世代Nintendo Switchの予想を行っています。

彼の予想している部分をそのまま引用するとこうなります。

真偽は良く分からないが,次世代機はSwitchの上位モデルに搭載されると噂されたDLSSをサポートするようである。DLSS(ディープラーニングスーパーサンプリング)は,低解像化で失われたデータをAIによる推論で,高解像度にアップスケールする技術だ。理論上は元の絵よりも綺麗に見える(主観なので判断が難しいところだが)可能性もある。

 東洋証券では,CPUはモバイルでも高性能なものがあるので,Switchの次世代機はPS5と同等程度まではできると考えており,DRAMもほぼ同じ容量が搭載可能なはずである。

 GPUの演算能力はPS5に対して1/4~1/5となろうが,DLSSで十分埋められるはずだ。PS4とSwitchの差は大きいとされていたが,PS3と3DSよりは随分小さくなっていたし,次世代機ではこの差はさらに縮まるだろう。少なくとも,AAAを出すのは技術的な問題は小さくなる。疑似4Kと揶揄されることになろうが,大部分のユーザーには関係ないことだ。

https://jp.gamesindustry.biz/article/2309/23092802/

この中で「DLSSは搭載されるのか?」「CPUはPS5と同等にできるのか?」「GPUは1/4程度に収まるのか?」を検証していきます。

1.DLSSは搭載されるのか?


今、Nintendo SwitchのGPUを作っているのはnVidiaであり、DLSSはそのnVidiaの技術です。で、ネットで調べてみたところ、「スイッチで使われているGPUであるTegraはDLSSを使える」「いや、使えない」という情報が明らかに錯綜している状態で混迷を極めています。

少なくともnVidia自身は「TegraでDLSSは使える」と公言していない状態であるのだけは確かです。しかし、すでにDLSSはRTX40シリーズどころかRTX30シリーズでも使用することができ、さらにTegraはAIへの需要も視野に入れており(というより本当はそっちが本題)使えないというのは常識的に考え難いです。

まだ情報を隠しているだけで使える可能性があるのは否定できません。

2.CPUはPS5と同等にできるのか?


結論から言って完璧に無理です。PS5に使われているCPUはAMD Ryzen Zen 2です。おそらく次世代スイッチで使われるARM製のCPUでこれを超える性能を持つCPUがあったら、それはもう2024年時点では革命的な出来事です。なので絶対あり得ません。

3.GPUは1/4程度に収まるのか?


大方妥当な予想だが、おそらく半分ぐらいになる可能性が高いです。PS5のGPUの性能は10.3TLOPSであり、おそらく次世代Nintendo Switchで使われるOrinのGPUの性能は最大で5.3TLOPSです。しかし、Orinの前の世代に当たるXavierは最大で2.8TFLOPSであり、これならば1/4に大体収まります。
というわけでそこまでおかしくありません。

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結論

CPUを除いて氏の予想は非常に妥当な物であり、大当たりする可能性が大きいです。しかし、CPUの予想は正直あまりにも酷すぎます。

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