この仕事は僕のダンサー人生の2本目のお仕事で。

かなり抜擢をして頂きました。

もちろん矢沢さんと舞台でご一緒させてもらった時間は舞台上、舞台裏共にかけがえのない時間でした。

僕がこのお仕事の時の思い出深い経験をひとつ。。

当時、振付は須山先生。

男性ダンサー十人だった。

年代は様々で僕は断トツ下っ端だった。

あれは名古屋レインボーホールの本番後のダンサー打ち上げの時だ。

確かコンサート後からの呑み会だったので、23時くらいから始めたと思う。

呑み会では一言も話す事ができず、溶け込めないでいた僕。

どうしようかと、考えたけど面白い話題もなければいじって貰える面白い要素も自分にない。

でも黙っているのは良くないってなんとなく思い。。

そこで行き着いたのが、テーブルの上にあるご飯やつまみ、お酒をひたすら飲み食いするという事だ。

止まらず食べて飲んでいれば溶け込めるだろうと思い、苦肉の作の溶け込み方だ。

先輩達が喋る

笑う

食べる

飲む

笑う

先輩達が喋る

笑う

食べる

飲む

笑う

これをルーティン化して、たまにトイレや一言、（って言ってもオウム返し）

ひたすら３時間くらい続けた。

この時深夜2時。

そうしたら、振付師の須山先生が

「よく食べるな！」

って話しかけてくれた。

僕は「はい！」

って言ってまた食べた。

その時に腹八分目、いや九分目

店を後にして、ホテルに帰ると思いきや、ラーメン。

この時、深夜3時。

正直意味がわからず、なぜこのタイミング！？

ラーメンは居酒屋に無かったん？？って当時ながらに思った。

今だったら、ラーメン食べようかってなると思うが、

周りと話せず、溶け込むだけを考え食べ続けた僕の気持ちはフードファイター。

エクストララウンドのゴングが今鳴ったのだ。

そのラーメン屋の時に別の先輩と席が一緒になり、そこでもひたすら食べた。

しかし既に腹9分目の僕にラーメンは入るはずもない。

それを無理やり入れて、食べた。

そこでも先輩に「よく食べるな！」

って言われた。

エクストララウンドもなんとか終えて、膝にきている状態で店を出た。

その時にある先輩から信じられない一言。

「これからウインナーコーヒーを飲みに行こう！！」

えーーーーーーーー！！！！！！！！

どう言う召集！！？？

深夜3時にラーメン食べた後にコーヒー飲む？

いや！

１００歩譲ってコーヒーを飲みに行こう、ただウインナーコーヒー飲みに行こうって！めっちゃニッチ！

間口の狭いところに集合かけても人が来るかなー、、w

そしたら、信じられない事が続く。

「イイねー」

僕は食べすぎて耳がおかしくなったのかと思った。

ちなみに食べに食べて、僕はこの時。

ウインナーコーヒーの解釈を、コーヒーにウインナーが入ってる絵を想像していたのだ。

そもそもウインナーコーヒーを知らなかった。

なので、ウインナーコーヒー飲めませんって言うより、ウインナー食べれません。

って感覚だった。

このギリギリな時にギリギリなネーミングコーヒー。

もう脳内では反射的にコーヒーにウインナーが泳いでる絵が思い浮かぶ。。。

この時深夜4時

カフェに着きウインナーコーヒーを待つ。

呑み会のシメがウインナーだなんて、、

運ばれてきたのはカップにクリームの泡が溢れかえったコーヒーだ。

このクリームの中にウインナーが入っているに違いない！って思い、僕はコーヒーを飲んだ。

ウインナーが入っているとは思えないくらい甘かった。

残してはいけないと思い、最後まで飲んだがウインナーが出てこなかった。

僕は内心、呑み会で頑張った僕に神様がウインナー抜きにしてくれたんだって思いました。

長い時間一緒に過ごした先輩方に話しかけて貰えたりして、そして最後はなんとなく居心地の良い時間を過ごす事ができました。

僕のように大人数の打ち上げや、会話に困る人はそれなりにいると思います。

そう言う時に食べることをお勧めしたいとは思いません。

けど、居心地が慣れないのも時間が解決してくれたりもします。

その過ごしている時間分なんとかしようって連続的に思って何かしらしてるとそれなりになってきたりします。

それなりってとても良い事ですしね。

ウインナーコーヒーの意味を知ったのはそれから5年くらい後でした。

知らない、できない事にこそドラマが生まれます。