芝居の稽古でもままあるのが、その時、その日だけ面白いということ。

つまり、その面白さは偶然のバランスで出来たものであり、より細部を詰めていった時にバランスが崩れかえって悪い点だけが残ってしまうという状況のことだ。

そして、これはサッカーにも言えるだろう。残念ながらサッカーも芝居と同様なまものである。修正を加えると無惨なバランスになってしまうこともある。2017年前半のサンフレッチェ広島がそれだ。

監督の指導力の問題だけでなく、そのバランスを実現できる選手がいないことであったり、それまでの積み重ねがかえって邪魔になってしまうこともある。

そうなると泥沼である。監督をかえて、積み重ねをリセットするということが最善の選択である。

そして、その状況はいずれ訪れる。代表監督はその状況の訪れを遅く、または気づかぬように良いタイミングで来るようコントロールしている。そして、その時が来ても良いように選手を入れ替え試している。