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勝負は「書く前」に、決まっている。

こんにちは コピーライターの佐藤(さったか)です。先日、ある作家さんの個展に足を運んだ時の話。展示されていた作品の中に、一点気になる作品があった。それは一輪の花が描かれているシンプルな作品だったのだけど、目にした瞬間に透明な鮮やかさを感じたのだった。

作家の先生と話をする時間があったので「僕は、この作品がとても気になりました」と感想を述べさせていただいた。すると「このような作品は、描いている時間は短いけれども(描くまでに)考えてる時間が長いんですよ」と説明してくださった。私は「デザインをする時と同じですね」と返事をした。先生はデザイナーの経験がある方だったので「そうそう」と笑っていた。


これが私の「正直な説明」です。

私はセミナーの時に「勝負は、書く前で決まっている」というテーマで始めることが多い。そして実際に私が書いたキャッチコピーを例に使って、この表現に至るまで、どのように準備をし、どのように思考し、そしてどのように選択したのか、を説明させていただく。いわば、マジシャンが種明かしをするようなものである。いや、舞台の屋台骨を見せている、の方が近いかもしれない。

裏側などを見せずに「僕は感覚で書いているので、うまく説明することができない。道を歩いている時に、キラっとひらめく瞬間があるんです」などと話した方が、クリエイターっぽいとは思う。最新のテクニックをデータを提示して解説し、クールで知的な雰囲気で振る舞いたいような気もする。

それでも私は「勝負は書く前に決まってるんですよ。ペンを取る前に、どれだけ準備をして、どれだけ調べて、どれだけ試行錯誤を繰り返しているかです」と解説するようにしている。そこに膨大な「日の目を見ない制作物」が存在することを説明する。これが私なりの「正直な説明」だと思っているし、これからの若き起業家とクリエイター志望の方に伝えておきたいことだと考えているからだ。


豊富な土壌に、大輪の花が咲くように。

もしも皆さんが、キャッチコピーや広告の文章など書く機会があるならば、今回解説した内容を思い出してみて欲しい。本当に綺麗で、美しくそして力強いものを作りたいならば、その背後にはしっかりと練り上げられた豊富な土壌が必要になるものなのだ、と。

今から数年後、この記事を読んで、しっかり土壌を耕した若き起業家のみなさんから制作依頼が届いたのなら嬉しいと思う。その時はぜひ「noteのアレを読みました!」と伝えていただきたい。そんな未来がやってくることを期待して、今回この文章を書いてみた。


参考:

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