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今度は、どこへいこう?

佐渡は二回目だった。心配していた天気も回復し、盛夏を感じさせるような陽が射し込んできた。私たちは黒のレンタカーに乗り込み、青い海と田園そして山並みを満喫していた。

「おいしいね」「きれいだね」「たのしいね」

普段は、聞き役に回ることの多い彼女が、まるで子供の頃にもどったかのように、思ったことを口にし、はしゃぎ、並んだ料理を口に運んでいた。私は、そんな彼女の様子を写真に収めながら「ここに連れてきて、よかった」と感じていた。

旅はたのしい。今まで見たことのない場所へ。触れたことのない気配へ。ひとり旅も好きだけど、共有できる相手がいるとさらに面白くなる。もっと遠くへ、少しでも長い時間を、この人と一緒に。そんな旅ができたのなら、たいていのことは乗り越えていける気がするのだ。

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