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計43,800円自腹で参加した「Coder's High 2019」(前編)

2019年10月19日(土)に大崎ブライトコアホールで開催された、CSS Nite LP64「Coder's High 2019」に参加しました。「Coder's High」は毎年開催されていて、ひたすらコーディングに関するセッションを聴けるという、コーダーにとっては至福のセミナーイベントです。

過去の「Coder's High」(2016年2017年2018年)を後から知って「最新のフロントエンド技術を知るためにも参加したかったなぁ」と思うことが多かったので、今年こそはと思って参加しました。

大阪に住んでいるため、参加費(セミナー+懇親会)に交通費・宿泊費を加えて、合計で43,800円かかりましたが、生で話を聴くことができて満足しています。

セッション1:ウェブデザイン・サイト制作におけるプロジェクト・タスク管理ワークフロー

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スピーカーは、株式会社neccoの阿部文人さんと今聖菜さん。株式会社neccoでおこなっているプロジェクト管理とタスク管理の方法を、使っているツールとあわせて紹介してもらいました。

タスク管理で一番悩ましいのは「タスクの粒度をどれくらいにするか」ということ。株式会社neccoでは、タスクが減っていかないストレスをなくすために、タスクを「最大でも1日で必ず終わる」粒度にしているそうです。また、このタスクの粒度にしておけば、日々の作業進捗の見える化いうメリットもあるなと思いました。

セッション2:ウェブ開発のいまと、コーディングしない制作手法

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スピーカーは、モチヤ株式会社の代表取締役である阿部正幸さん。世界では一般的になりつつある「コーディングしない制作手法」について紹介していただきました。

モチヤ株式会社では、個々の技量に依存せず会社としてクオリティを担保するために「コーディングしない制作手法」を採用しているようです。具体的には、DrupalのLayout Builderを使ってHTML構造を自動的に出力しています。Layout Builderのデモ動画を見せてもらいましたが、直感的な操作で要素を追加したり入れ替えたりできて、使い勝手が良さそうな印象を受けました。

本筋からそれているかもしれませんが、以下の内容がとても勉強になりました。

多くの人がよく使うけど「面倒くさいな」と思う作業を簡略化するツールは大抵ある。そういうツールを使っていくと、楽ができる。

面倒な作業の例として、構造化データの作成が挙げられていました。このセッションではDrupalを中心に話が進められていたため、DrupalのAPI「JSON LD Schema API」の紹介がありました。これを使うと、schema.orgの仕様を読まなくても簡単に構造化データを作ることができます。

Drupalや他のCMSに限らず、便利なツールは至るところに転がっています。こういうツールを使ってコーディングを効率化できれば、クライアントの成果について考える時間もできて、コーダーの価値も上がっていくのではないでしょうか?(そう簡単ではないかもしれませんが…)

セッション3:ジンドゥークリエイター カスタマイズ自由自在

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スピーカーは、株式会社KDDIウェブコミュニケーションズの神森勉さん。ジンドゥーに限らず、ウェブサイトビルダーのメリットについて教えていただきました。

ウェブサイトビルダーのメリットの中で印象に残ったものが2つあります。

一つは、「低予算の小規模案件に活かせる」ということ。ウェブサイトビルダーに用意されている標準レイアウトをカスタマイズしていけば、一から作るよりも短い期間で制作することができます。案件によってウェブサイトビルダーを選択することも、コーダーの仕事ではないかと思います。

もう一つは、短期間で制作して納品ができるので「キャッシュフローを良くできる」ということ。コーダーに限ったことではないですが、給与をもらっている以上はお金について考えられる人材でありたいと思っています。

セッション4:デザイナーとコーダーをつなぐ、Adobe XDを用いたモダンなウェブ制作

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スピーカーは、ツキアカリの松下絵梨さんと株式会社ICSの鹿野壮さん。Adobe XDをもとにコーディングをしていくデモを見せていただきました。

セッションの冒頭で「Adobe XDを使うことによって、デザイナーとコーダーとの円滑なコミュニケーションができる」とおっしゃっていました。これは本当にその通りだと実感しています。

これは私の実体験なのですが、デザイナーからPSDを渡され、アニメーションの動きを口頭で説明されるということがありました。それもリモート環境で。アニメーションする箇所がたくさんあったり、ページによって修正済みのものとそうでないものが混在していたりして、その時は「Adobe XDで作ってほしい!」と心の底から思いました。

以前にAdobe XDを勉強していましたが、気がつけば1年半以上のブランクができていました。そんな人向けの勉強法として、以下の4つを教えていただきました。
1. XDユーザーグループのFacebookページをチェックする
2. XDユーザーグループの勉強会に出る
3. Adobe Blogに掲載されているアップデート内容をチェックする
4. 毎週木曜20時からライブ配信されている「Creative Cloud 道場」をチェックする

セッション5:これだけは押さえておきたいVue.jsの基礎知識

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スピーカーは、株式会社HAMWORKSの長谷川広武さん(ハムさん)。1セッションの時間が30分だったこともあり、未経験者向けに簡単なデモを交えながら「Vue.jsをつかったらこんなことができますよ」という内容でした。また、Vue.jsの基礎を学びたい方には、たにぐちまことさんの『プログラミング学習応援チャンネル「Vue.js入門」』を紹介していました。

今回、ハムさんの話を聴いて初めて「Vue Fes Japan 2019」が1400名以上もの人が集まる大規模なイベントだったこと知りました。残念ながら「Vue Fes Japan 2019」は台風19号の影響で中止になってしまいましたが、規模の大きさを考えると、Vue.jsへの注目度の高さが伺えました。また、セッション後の鷹野さんとハムさんとの会話の中で、「今後も一つのスタンダードとして残っていくのでは」との話もありました。

続きは後編へ。


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