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1年以内に、プロフェッショナルの、第一歩を踏み出す。

意志ある人を起点に、地域の未来を考え、100のローカルビジネスを創り出すプロジェクト『100DIVE』。
その参加者による“リアルな声”をお届けする、インタビュー企画です。

今回は「はまのさん」にインタビューしました。


はまの_スクエア

はまのさん(長野県小海町プロジェクト Cチーム)
プロジェクト参加時 / 30代 会社員  在住 / 長野県  現職 / 会社員


Q 100DIVEに参加したきっかけと決め手を教えて下さい


100DIVEへ参加する前から小海町とは関わりがあって、より町の人と関係性を築いていきたいと考えていたタイミングで、小海町役場の方からプロジェクトのご紹介をいただき、町のことを深く知ることが出来るチャンスだと思い参加しました。


Q 実際に100DIVEへ参加してみて、学んだことや気づいたことはありますか?

これまで触れてこなかった業界の仕組みや思考法を学ぶことが出来て、非常に為になりました。

100DIVEの参加者が心得るプログラムの中で、マーケティングに必要な思考法である「4P分析 (Product・Price・Place・Promotion)」をベースに進めていったのですが、チーム内に4P分析出来るメンバーがいたことで、自分も具体的な思考法が学べ、プロジェクトの現状を細かくチェックしたり、方向性がブレていないか意識しながら戦略を立てられるようになったと思います。


Q 100DIVEの特徴であるチームワークを通して、印象的だったことはありますか?

率先垂範で誰よりも早く発言することは、チーム内においてアイスブレイクになって良い!と思いました。

チームメンバーの顔合わせをオンラインで行った際に、これまでの人生経験をそれぞれ紹介し合う時間があって、通常のウェビナーに比べて相手のことをたくさん知ることが出来たのですが、そこからプロジェクトを進行していく中で、プロジェクトへ割く時間に対する温度差がチーム内で出てきてしまい、そこから発生した感情の浮き沈みによって空気が悪くなってしまったことがありました。はじめに丁寧な自己紹介をして、互いの本質を理解し合ったつもりでも、リアル or オンラインを問わず、それぞれの心理面まで理解することの難しさを実感しました。

そこで私は、チーム内におけるコミュニケーションの役割分担を考えて、誰よりも早く発言することを意識しつつ、あえて落ち着いたトーンで感情的にならないように、そもそもの話や課題の本質を積極的に問い掛けていくことを心掛けました。たとえ自分の考えや全体の方向性と合わず、一時離脱するメンバーが現れたとしても、無理に引き留めたり感情を修正することはしませんでした。あくまでも、プロジェクトを推進させることに重きを置き、現実性をブラさずに話し続けました。
時には議論がヒートアップしたメンバー同士の間に割り入って、感情面に対する軌道修正を図ったこともありましたね!(笑)
そんなスタンスを続けていった結果、チーム内で徐々に円滑なコミュニケーションがとれるようになり、メンバーが感情的になって作業が滞るような現象は減っていきました。

プロジェクトの終盤になると「納期が間に合わない!」という事態に見舞われて、週1ペースだったミーティングを、平日深夜問わず、ほぼ毎日行うようになりました。この時は本業との兼ね合いを調整するのが大変でしたし、何よりも身体的にキツかったです!!(笑)
けれど、チームメンバー全員が小海町に関わる人の存在や想いを思い浮かべて「絶対に期待を裏切りたくない!」という気合いで一致団結し、乗り切りました。
「ほぼやり切った!スッキリ!!」という状態で、最終発表を迎えられましたね。


Q 100DIVEに参加して、1番良かったと思うポイントは何ですか?

自分以上に、地域活性化の為に本気で動こうとする人たちと出逢えたことです。

まず、100DIVEに参加する上で必要な経費は全て自己負担というところが「それでも地域に関わってみたい!」という意志の強い人や、自分自身を成長させたいという積極的な人を集める良いフィルターになっていたと思います。

プロジェクトが始まってからお会いした小海町役場の方や小海町在住の方も、小海町の活性化を願うポジティヴな想いを持つ方ばかりでした。

100DIVEで出逢った人たちはみんな、自分にとっての幸せを得ること以上に、小海町に関わる人たちへ新たな幸せを創り提供していきたいというマインドで一致していたと思います。
そこが、とても良かったと感じています。


Q 約3カ月間のプログラムが終了してから、現在に至るまでの状況を教えて下さい

最終発表後、私たちの提案は部分採択という形で、小海町の特産品である鞍掛豆を活用した商品づくりに着手することになりました。

具体的には「鞍掛豆を缶詰にした商品化」「鞍掛豆のきなこをスティック包装にした商品化」「それぞれをブランディングしたリーフレットの作成」これらの実装に向けて動いています。

動き始めた当初は、まず商品(特に食品関係)を製作するという点においてチーム内に有識者がいなかったこともあり、具体的に何をすれば良いのか、何が必要なのか... といったところから不明点ばかりで困っていました。
チームメンバーも約3カ月間のプログラム終了後は思うように時間がとれず、メインで動けるメンバーが限られる中、既に決まっている納期に向けて進行しなければならない状況だったので、とりあえず100DIVEの事務局の方や100DIVEで知り合った方などに相談しながら、それぞれ進めていくことになりました。

私は全体の取りまとめを担当しつつ、リーフレットの作成に関してはデザイナーとのやりとりも含め直接対応しました。
それぞれ進めていくうちに、分からないなりにも「コンセプトをしっかり相手に伝えられれば大丈夫!」ということに気づき、ツメが甘い部分や改善すべき点などをご指摘いただきながら「何とか形になってきている!」といった感じです。難しいことがありながらも、その度に周りの方から助けをいただき、本当に有難いです。

これから先の人生を見据えた上でも、このプロジェクトを通して食品開発の経験が出来たことは物凄く経験値として大きいことだと感じています。
自分自身が開発者になったことで、商品をゼロから生み出す過程を理解し、その商品に対する強い愛着が生まれました。そこから、もともと私が勤めている会社で「この缶詰を売っていこう!」という話にもなっていて、実現出来たら会社にとって初の食品販売になります。
もともとマーケティングの知見もありませんでしたが、そういったことも一通り学ぶことが出来ました。もし同じような新プロジェクトを始動させることがあったとしても、既に経験していることなので全体像の予想や見立ても可能ですし、自分の中でスタートアップのハードルが下がったと思います。

100DIVEへ参加して1年以内に、プロフェッショナルの第一歩を踏み出すことが出来ました!


Q 100DIVEへ参加する前と後で、何か変わったことはありますか?


少ない情報の中でも、その中から出来る限り本質を見出しながら、自分の意見として素直に出すことを意識するようになりました。

これまでは「自分から結論を出すにはたくさんの情報をインプットしないといけない」「本質とズレたことを言ってしまうのが怖い」といった気持ちが強かったのですが、100DIVEに参加して、同じチームメンバーから「はまのさんの話は自分自身の意思が見えてこない」というフィードバックをもらったことがあったんです。少なからずショックは受けましたが、それから自分と相手のスタンス・スキル・キャリア・意見などが異なっても「尊重しながら素直に話し合ってみよう!」と意識するようになりましたし、有難いことに、それが許されるチーム空間があったので、本当に良かったなと思っています。


Q これから100DIVEに参加する方々へ、一言お願いします!

想像以上にめちゃくちゃ大変なプロジェクトです!

やるからには、覚悟を決めて参加して下さい。
地域を深く理解するということは、本業との兼ね合いや生活的な負荷も乗り越えた上で、初めて得られることでした。

あえて自分を逃げられない状況まで追い込むことで、そこから新たな発見や体験が生まれ、自分自身の大きな成長にも繋げることが出来るはずです!!


インタビュー後記

落ち着いたスタンスながらも、明るくハキハキかつ丁寧にお話して下さった、はまのさん。
過去を振り返っていくインタビュー自体を楽しんでいただきながら、質問に対して明快に答えて下さるのが印象的でした。

そのスタンスから、何事も前向きに受け止めて問題解決の最短ルートを導き出し、自ら先導して新たな気づきや互いの成長のきっかけまで創ってしまうようなはまのさんの姿が目に浮かびました。

そんなはまのさんやそれぞれのメンバーを尊重し合えるチームの存在があったからこそ、プロジェクトの発足から1年以内にプロフェッショナルの第一歩を自力で踏み出し、商品化まで実現させることが出来たのだと思います。

そんな感想を抱きながら、考えさせられるインタビューでした。
はまのさん、ありがとうございました!


100DIVE 公式サイト
https://100dive.co.jp/

<100DIVE 共同運営> 株式会社さとゆめ 公式サイト
https://satoyume.com/

<100DIVE 共同運営> 一般社団法人ALIVE 公式サイト
https://www.alive0309.org/