プラマイゼロと、ゼロは違う。フリーランスの育休事情
締め切り立て込んでます。到着便がdelayしている飛行機が、さらに機内トラブルで出発できてないくらい、間に合ってない、ごめんなさい。
にも関わらず、息子氏に「今日はママ、おうちにいるから、学童行かなくてもいいよ」と言ってしまったのが運のつき。赤子の時ほど手はかからなくなったけれど、7歳児には7歳児なりに構ってほしい願望あるようで、まあまあ大変でした。今度から急ぎの原稿がある時は、やっぱり学童に預けよう。
子どもが生まれた時、仕事をどうやりくりしたかということを、よく聞かれます。この間の宣伝会議さんの「編集ライター養成講座」でも、その類の質問をいくつか受けました。
基本、子育てに関しては、「夫婦がやりたいようにする」が一番だと思う。人にどうこう言うことじゃないし、私も好きにしました。という前提の上で、ですが。
私の場合、産後2週間で最初の打ち合わせと講演用のVTR出演をするために3時間外出したのが復帰初仕事でした。
産後2ヶ月くらいから徐々に普段の半分くらいまでにゆるやかに戻し、生後半年くらいからは、それまでのペースの8割くらいのイメージで働くようになりました。
息子氏は5月生まれなので、保育園に入るまでの11ヶ月間は、シッターさんにずいぶんお世話になりました。
稼いだお金が、ざくざくシッターさんへの支払いに消えていく話をすると、「え? 何のために働いているの?」と言われることもあったのですが、
そう言われるたびに、「プラマイゼロで実入りゼロ」なことと「働かないので収入ゼロ」は全然意味が違う、と思っていました。
これは
「働いた分、支出が増えるくらいなら、働かない方がいい」
と考えるか
「稼ぐ分より、支出が少ないなら、働いた方がいい」
と考えるかの差だと思う。
(と、いま書いていて初めて気づいたけれど、「何のために働いているのかわからなくない?」と言った人たちは、仕事があまり好きじゃない人だったのかもしれない……当時は思いつきもしなかった)
私のようなフリーランス仕事の場合、週に1〜2日程度(1日数時間程度)レギュラーの原稿を書き続けるだけでも、復帰後の仕事の安定感が全然違う気がします。
結果的にですが、子どもを産んだ次の年が、過去最高金額の売り上げだったことを思うと、私の場合、長いブランクをとらないでよかったかなあとも思います。
(あと、リアルなところでいうと、シッターさんの時給よりも自分の時給が高ければ、プラマイゼロになることもありません。プラスになります)
というか、それよりなにより、私の場合、一瞬で子育てに飽きたということの方が金銭的問題以上に大問題でした。
仕事が嫌いな人の心理はあまりよくわからないけれど、でも24時間言葉が通じない赤子と過ごすことよりハードな仕事はあまりないと思う。週に1〜2日、言葉が通じる大人と会話するだけでも精神状態はだいぶ安定しました。
子育てに飽きた頃に仕事に出かけ、仕事に疲れた頃に子どもの顔を見て癒されと、いいとこどりしたおかげで、私は子育てを一度も辛いと思った経験なしに、今に至ります(眠いとは思うことはあった)。
個人差のあることだから、みんながみんな、産後早く復帰するのがいいとは思いません。
だけど
「プラマイゼロで実入りゼロ」なことと「働かないので収入ゼロ」は意味が違う
ことと
「100%復帰か100%育児か、の間には、20〜30%復帰という選択肢もある(とくにフリーランスは)」
ことと
「24時間、日本語しゃべらない赤子の世話は、結構すぐに飽きるよ」
ということは、声を大にしてお伝えしておこうかと思います。
写真は3年前の夏。
んでは、また。
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