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治療されたクリスマスプレゼント

今年サンタさんは忙しかったらしく、息子氏に届いたプレゼントはキングコング西野さんの絵本と図書カードだったよね。ちょっとプレゼントに入れ子感があったよね。


図書カードの存在を初めて知った息子氏は「やったーー! 本屋さんに行こう」と喜んだのだけれど、サンタだけではなく母も忙しかったんだよね。
だから「明日まで待ってね。それ、お金と一緒だから、なくさないように大事にしてね」と言って仕事部屋に直行したわけです。 
 
 
1時間くらいたったら、リビングで息子氏が泣いてた。大切な図書カードをなくさないように、ボール紙を折りたたんで財布なるものを作っていたら、ボール紙と一緒に図書カードも折ってしまったと。
 
サンタは、もとい、母は「だから、大事にしてって言ったじゃない」とぷんぷんしながらも、まあ多分これくらいなら換金してくれるだろうとふんで、また仕事部屋に戻りました。
 
 
1時間後、「ママー、見て!」と言う声がしたので、再びリビングに行くと、図書カードが梱包用の透明テープでぐるぐる巻きにされて、ラミネートされてたよね。しかも、テープを切りそろえるときにカードまで切れちゃってた。まあ、彼なりに折れたカードを治療して、最大限「大事」にした結果なのであろう。 
  

サンタ、もとい、母が「あー、本屋さんに聞いてみるけれど、これはもう使えないかも。サンタさんもがっかりだよ」と言ったら、息子氏はおいおいと泣きました。 
 
「泣いても仕方ないよ。そういうのを覆水盆に返らずといいます。気持ちはわかるけど、残念だったね」とだけ言い残して、母は「ゲラと〆切と私〜」と、部屋とワイシャツと私のメロディーで歌いながら、また仕事部屋に戻りました。
 


息子氏は泣きながら眠り、母はその6時間後、脱稿しました。 
  


シャワーを浴びたあと、リビングの電気をつけると、テーブルの上にラミネートされた図書カードが寂しく置かれておりました。ふと思い立って、母はぐるぐる巻きにされたテープをそっとそっと剥がしてみました。
 
 


>>>>>意外とキレイに剥がせた<<<<<
 
 


「イケんじゃないの? これ」と母は思いましたが、ABCの作田さん、どうでしょう。 

  
とりあえず、一度、寝ます。脱稿御礼。

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