見出し画像

子どもが作文を書けなくなる理由は、そこにあったのか……

今日はちょっと、ライターとしても、一人の母親としてもびっくりした、「子どもが作文を書くこと」ことについて書きたいと思います。


実は、長年、私の父(安藤英明先生)が地元の子どもさんたちに教えてきた「作文の書き方」が、なんと、かんき出版さんの、70万部突破のあの人気シリーズに仲間入りさせていただくことになったんですよね。

小学校6年生までに必要な作文力が1冊でしっかり身につく本

というタイトルです。

宣伝というのもあるのですが、それより何より!!!
私、この作文ドリルを父と一緒に作るにあたって、子どもが作文が書けなくなる理由って、そこにあるの????というのがものすっごく目から鱗だったので、それをちょっと書かせてください。


私の父は、北海道の小学校の先生だったのですが、公開授業をすると、教室に入りきらないくらい先生が押し寄せて、図書館や体育館で授業をするような人でした。


↑その授業の様子は、以前書籍にもしてもらいました。


中でも、「3回の授業で、クラスの全員がスラスラ作文を書けるようになる授業」は評判で、定年退職してからも、いろんな学校に呼ばれて、授業をしていました。

父は、「できない子に『やりなさい』と言っても意味はない。できないのには、できない理由があるんだよ。それを探して一緒に解決してあげなきゃいけない」ということを、よく言っていました。
そういえば、父の教師としての仕事はいつも、「できない子」「困っている子」の方に焦点があっていたと思います。

この作文の書き方も、やはり、そうやって生まれました。


「運動会や学芸会の日に、昨日はどうだった? と子どもたちに聞くと、ここが楽しかった、あそこで緊張したなどと口々に話し出すのに、それを作文に書いてみようかというと、突然シーンとなる。どうすれば、子どもたちが、『話すようにラクラク書ける』ようになるだろう?

という、父の素朴な疑問から生まれたのが、この作文指導のメソッドです。


父いわく、「作文が書けない理由」は6つに分けられると言います。
1)正しい言葉を使えているか心配
2)何を書いていいのかわからない
3)言葉が思い浮かばない
4)どうやって書くのかわからない
5)文をうまくつなげられない
6)原稿用紙をうめることが難しい

この6つを解決して、「文章を書くことは話すことと同じくらい簡単!」だと思えるようになるのが、安藤先生の作文メソッドです。

授業では3日間でクラス全員、すらすら作文が書けることはわかっているので、ドリルでは、それを自宅でも再現できるようにすることに注力しました。


ところで、誰でもすらすら作文が書けるようになるための、このメソッドですが、あまりにもコロンブスの卵すぎて、書くことをなりわいにしている私は、正直、めちゃくちゃびっくりしました。

そのひとつをあげると、「助詞」の存在をスルーする、という荒技です。


「作文には正解も不正解もない。だけど、唯一間違いがあるとしたら『助詞の使い方』なんだ、と。そこを間違えたくないと思うから、子どもたちの筆が進まなくなる。だったら、いったん、助詞を忘れてしまえばいいんじゃないか」

そんなことを言うのです。
いったん、助詞の存在を忘れて作文を書いてもまったく問題ない。高学年になれば、みんな正しい助詞を書けるようになるのだから。低学年のうちに正しい助詞を書かなくちゃという意識にとらわれて「文章が苦手」という意識を一生持ち続けることのほうが、取り返しがつかないし、もったいない、といいます。

もうひとつ。「主語と述語」の概念についても指摘されました。今回、いろんな類書を確認してはじめて知ったのですが、どんな作文ドリルも、だいたい「主語と述語」を教えるところからスタートしています。

しかし、父(安藤先生)はこう言います。

「でもな、友美、作文って、主語が『私』であることは当たり前なんだよ。だから、教科書にのっているほとんどの作文例は、主語が省略されているんだよ。名詞が登場するときは、だいたい目的語なの。
花を買った だと「花」は目的語。
花がきれい だと「花」は主語。
これ、低学年の子が理解するのは、ものすっごく難しい概念なんだよ」


な、なるほど!!!!!

作文に関しては、私は「できる」側だったので、「できない」ときの気持ちがわかっていなかったのかもしれません。


(許可をもらって、本文内にのせたコラムを掲載します)


そうか! みんなここでつまずくのか!! ということが、ものすごく目から鱗だったし、こんなところにスポットを当てた作文ドリルは多分、日本にまだ無いと思います。(担当編集さんが、あらゆる類書を確認くださいましたが、日本初のメソッドといえそうだとおっしゃっていました)

↑今回、安藤先生の作文ドリルが出るといったら、今までの教え子さんや学校の先生、保護者の方たちが、大量の推薦文をよせてくれました。これはその中のほんのほんの一部です。


内容は、小学校1年生から4年生くらいに向くと思います。作文に苦手意識があるお子さんなら、5年生、6年生でも楽しんでもらえると思います。

担当編集者のかんき出版の今駒さんが、「この本は、例えていうなら、大学病院の教授の方が書いた本ではなくて、町医者の先生が、町の子どもたちのために作った本みたいですね」と言ってくださったのが、嬉しかったです。

ちなみに、制作に関しては、家族総出でした。
・父が過去の授業で使った大量のプリントを整理し、東京で模擬授業を行い(ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました)
・私が編集さんと構成を相談し、
・母が(母も学校の先生でした)子どもたちに実際に問題を解いてもらった校正をまとめ、
ドリルができたあとの初のモニターは息子で、販促動画に出演しております。


Youtubeデビューした小学2年生の息子。「面白い、面白い」と、動画撮影が終わってからもずっとドリルをやっておりました。


漢字や足し算引き算を教えることはできても、作文の書き方はどうやって教えればいいかわからないという親御さんに、ぜひおすすめさせてください。

もうすぐ発売。amazonでは予約がはじまっています。

たくさんの人に届くといいなあ……。


【この記事もおすすめ】


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

わーい!
304

ライター佐藤友美(さとゆみ)

ライター 佐藤友美(さとゆみ)。http://satoyumi.com 書籍ライティング、インタビュー、脚本などを生業にしてます。著書に『女の運命は髪で変わる』『道を継ぐ』など

ライターさとゆみの日記

こぼれ話とか
6つ のマガジンに含まれています

コメント5件

時代遅れなテレマーケティング系の企業に勤めております。
ご依頼ありきの仕事になるため、クライアントへの成果報告は必須です。
報告の元データは電話した内容を文章化したものになりますが、通話内容を文章に変換できないスタッフというのが大変多いのです。
何故かと思っておりましたが、拝読して膝を打ちました。
澤さん
澤さんの文章は美文じゃないけど響くから文章の機能としては120点満点だよ
kwtyyさま
そうでしたか!
たしかに、わたしも取材でテープ起こしするのですが、会話って本当にあちこちいくし、矛盾だらけですよね
わたしもいま、コメント読ませていただいて、ハッとしました
わー!ありがとうございます。
美文よりも響くがすごく嬉しいです!
どんどん書こうと思います。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。