早く大人になって自由になりたいと彼はいう。だけど。

最後の晩餐になってもいいくらい美味しい会食ののちダッシュで帰宅して21時15分に息子氏を受け取ったシッターさんと話し込んでいたら、22時15分になってた。
この1時間分のお支払いすべきだ、ごめんなさい。

息子が今日シッターさんにふざけて後ろからぶつかって、シッターさんは転んでしまい、危なかったので、ちょっと強く叱ってしまいましたという話を聞いた。

私は、「そうでしたか、すみません、そういうような人に危害を与える可能性があるときは時は叩いていただいてもいいですし、思ったように叱っていただいていいです」という話をした。

彼女は息子氏が2ヶ月の頃から見てくださっていて、彼女のご両親のお宅でシッターしてくださったことも多く、私はお目にかかったことが一度しかないのだけど、息子は彼女のご両親を、実の祖父母のように慕っている。

正直、シッターさんに、「叱っていただけましたらありがたいです」というのは、出すぎたお願いだと思う。時給に見合わないお願いをしてると思う。叱るのは一番疲れる仕事だから。
でもそれを、「そう言ってもらえてありがたいです」と言ってくださるシッターさんに出会えたことは、僥倖だなって思うし、私、このシッターさんにお任せしようって思ってGJって思う。
あとから知ったのだけれど、彼女は私が書いたこのnoteをたまたま見つけて読んでいてくれたみたいだ。
「愛情を注いでくれる大人から言われる言葉は何でも良いというお母様の考えが、わたしもすきです」と、言われた。


今日、息子氏が、「僕は早く大人になって自由になりたい」と言った話を、朝日新聞さんのtelling,で書いた。
子どもをもたない若い読者さんが多いtelling,で、この話を書いたのには理由がある。これ以上締め切り破ったら原稿落ちるというギリギリまで、ほかに書き出しのネタが思いつかなかったからだ。すみません。


あそこで書いた、「自由に生きるとはなにか」というテーマは、ぶっちゃけ人が生きてる時間100年全部かけて解明すれば良いんじゃないかって思うくらい深遠なテーマだと思ってる。
そして正直、「仕事なんかさっさと終わらせて好きなことをして(ゲームとか)、美味しいものを食べて過ごしたい」と言った息子氏のコメントは、相当芯を食ってると思う。
私が小学生の時には思いつかなかったくらい、ほんとに、自由とは、何かの、本質を突いている。

人は、働かないで済むためにいろんな技術を発明してきた。
洗濯機も炊飯器も電子レンジも。
人を人じゃなくてもできる労働から解放するためのイノベーションだ。

なのに、その発明で浮き上がった時間を人は、また働くことで埋めていく。

どうしてか。

人は、働くことが好きだからだ。少なくても私は好きだ。周りを見渡しても、みんな文句を言いながらも、仕事を辞める気配がない。それって、断言するけど、お金のためだけじゃない。

だから、働くことよりも好きなことが見つかったら、さっさとそっちに移行した方が良いというのは、本当の自由とか、人間らしさを知っている人の発想だと思う。
息子氏が言っている「仕事なんてさっさと終わらせて、好きなことして美味しいもの食べたい」は、極めて高度な人間的な思考だと思う。

で、ここからが文字数と読者層的にtelling,に書けなかったというか、書く必要を感じなかった事なんだけど、

しかし、この、本当の自由を獲得する、という事を考えるのは、すごくすごおおおく、難しい。

20年前、テレビマンユニオンって会社に入社した時、当時の社長が、入社式の講話で話したのがこの話だった。

自由とは何か。きれいに咲いている桜があったとして、その桜の枝を折って自分のものにすることは、自由ではない。では、自由とは何か。君たちの仕事はそれを考え続ける仕事だ。

そんな話を聞いた記憶がある。

当時、この人、何を言ってるのかなあくらいにしか思っていなかった(重延さんすみませんすみませんすみません)この話は、歳をとるごとに、重くのしかかっている。

あの時社長が投げてくれた質問は。
私たちが生涯かけて考え実践することいなんだと思うくらい。
それくらい、難しいことなのだ。

自由とは何か。
そしてその自由を手に入れるために、犠牲にしていいのは何か。

入社式以来20年間、私はずっとこのことを考えてきたといっても、言い過ぎでは無い気がする。
それくらい、人生をかけても良いテーマだと感じている。

今のところの暫定解でしかないが、

自由を手に入れるために、1つやってはいけないことがあるとしたら、人の自由を阻害することだと思う。
義務を行使しなければ、自由を主張してはいけないと言うような話ではない。
自分の自由を大切にするならば、人の自由を大切にする想像力を持ちあわせたい。これが今の所、わたしが20年考えた上での暫定解だ。

そんな話をシッターさんに話した。

彼もあなたも自由にしてもらっていいです。
だけど、彼が、人の自由や健康を阻害するようなシーンがあったら、それは可能であれば止めてください。
人を怪我させたり尊厳を犯したりする可能性があることは、できれば、あなたなりの言葉で止めていただけたらありがたいです。

人の意見と違ってもいい。
空気を読んで同調する必要もない。
しかし、
自分の意見同様、違う意見を言う人の自由も認めてあげられるといいよね。

そんなことを息子氏に願う私は、

その言葉を自分に向かって、投げている。


[本日のさとゆみ]
打ち合わせ2時間
取材2時間
企画書書き 2.5時間
構成案 2時間

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