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持病(脊柱側彎症からくる?胸部・背部痛)について情報を探しています

本日は、とてもプライベートなことについて投稿します(と、書いてから思ったけど、noteはいつもプライベート100パーセントだった)。

私の病気というか症状について。

18年前から原因がわからない背部痛と胸痛があります。 うまく説明しにくいのですが、背中というか、胸というか、その辺りを強く圧迫されるような痛みがあり、痛みが強いとまれに意識を失ってしまうこともあります。
呼吸もちゃんとできていますし、痛いだけで命に別状はないので、撮影などで頻繁にお会いする親しい編集さんにはあらかじめお伝えしてきたのですが、人前で倒れて救急車を呼ばれたことも、過去に数回あります。(でも、長くても大抵10分程度でおさまるので、救急車が到着したときにはケロっとしています)

この18年間、いろんな病院であらゆる科でみてもらい原因を突き止めようとしましたが、どこに行っても聞いたことのない症状だと言われ、何度精密検査をしても、原因も治療法も見つからなかったんですよね。

これまでは、この症状とはまあ一生つき合っていくんだろうなと思っていて、わりと諦めていたところがあるのですが、最近、やっぱり可能であれば治療したいと思うようになり、広く情報を集めたいと思いました。そのためできるだけ詳しく症状を書きます。

★症状
まず、痛みについてです。私にとってはなんとなく、発作っぽい印象があるので、便宜上、発作と書きます。

A)一番軽い小発作の場合は、足をつったような感じの痛みが、胸と背中で起こるような感じです。このレベルだと、痛いなあと思いながらも、打ち合わせや取材は、普通に続行できます。

B)もう少し痛みが強い中発作だと、陣痛程度の痛みになります。数分痛みに悶絶して、痛みが引くと多分体力を使い果たしているからだと思うのですがほっとして眠ってしまい、また激痛が来て目が覚めると言うあたりも陣痛にとてもよく似ています。このレベルだと、立つのは無理でしばらく横になって痛みが引くのを待ちます。

C)一番ひどい大発作の場合は、麻酔をしない状態で歯の神経に触れるような痛みが続きます。年に1度か2度くらい、滅多にないのですが、このような時は意識を失ったりもします。 割合で言うと Aのパターンが8割程度、Bのパターンが1.5割程度、残りがCという感じです。

★初症状
24歳のときに初めてこの痛みを経験しました。当時は毎日数回、10~20分ほどの痛みが半月ほど続きました。最初は何が起こってるのかわからずパニックになりました。もちろんその時はいろんな病院に行きました。会社も1ヶ月休職させてもらいました。が、結局原因はわからず、気づけばその痛みが、数日に1回になり、1週間に1回になったので職場復帰し、その後さらに頻度が下がってきたので、なんとなくこれはゆるゆると一生付き合う感じなのかなと漠然と覚悟を決めました。

★痛みが続く時間
だいたい数分から10分程度で終わりますが、長い時は数時間続きます。数時間続くのは、年に数回です。 発作経験を積むに従って、痛みに対する対処も上手くなってきたので、小発作であれば何事もなかったように会話を続けられますし、中発作が起きても、ちょっと貧血ぎみで、とか、今日は生理痛がひどくて5分横にならせてくださいくらいの感じでごまかしてきました。

★時間帯
時間帯は、早朝が一番多く7割程度。次に多いのが寝ようと思って布団に入ってすぐくらいの夜の時間帯。日中に痛くなることはそれほど多くありません。

★頻度
発作が起こる頻度については、時期によってずいぶん差があります。 多いときは、週に4~5日くらい。少ないと月に2度くらいです。仕事の忙しさとはあまり比例しないようです。強いて言えば、忙しく身体を動かしている時より、少し時間に余裕があって家でのんびりしている時の方が(お正月休みとか)、発作が起こる確率が高いように思います。

★これまでうけた検査
狭心症や心筋梗塞が真っ先に疑われたので、心臓をはじめとした内臓、脳のCT、MRIも含めて、検査はいろいろやりました。もちろん取りこぼしはあるかもしれませんが、内臓由来の痛みではなさそうという気がします。

★原因の予測
内臓ではないとしたら、考えられるのは、私の背骨が極端に彎曲していることが挙げられると思っています。
私は、中学生のときに脊柱側彎症だと診断されました。私たちの世代では特に珍しい病気ではなく、大体300人に1人程度が発症する成長期に起こりやすい骨の病気です(最近では学校での検査が徹底して比較的軽度ですむ早期発見が増えているそうです)。

画像は慶應義塾大学のホームページよりお借りしました

私の場合は背骨が逆くの字に曲がっており、その彎曲角度は40度弱。大体、歯ブラシのバネットライオンのカーブくらいです。(写真くらいです)
彎曲が40度を超えると手術をして人口脊椎を入れる人が多いのですが、私は手術をしませんでした。
この彎曲のため、内臓の多くは変形しています。特に肺は、右に比べて左肺が1.5倍位のサイズがあります。 とはいえ、日常生活にはほとんど支障はありません。肩がこりやすいのと、背骨の横を通る髄液が流れにくいので、気圧の変化に弱く飛行機に乗っている時や台風の時などは頭痛がしやすいくらいです。

私の場合、痛みを感じるのが背中や胸なのと、朝と夜の体を動かしていない時間帯によく発作が起こることを鑑みて、この側彎症の影響による、神経痛のようなものではないのかと考えています。
ただ同じ側彎症の人たちに聞いても、病院の先生に聞いても、私のような症状がある人はいないらしく、整形外科に行っても湿布を出されて終わり、で、根本的な解決になっていません。

これまで整体には100箇所くらい行っています。つい最近、側彎症の専門の整体の先生にかかるようになり、背骨自体の彎曲は相当に改善されました。40度→20度くらい。
私の場合、現時点で、歩行ができていること、布団に横になれていることが不思議なくらいの骨のズレ方をしていたそうです。
この「歩行できているのが不思議」「どうやって寝ているの?」も、あらゆる整体の先生に言われすぎて麻痺しています。現状問題なく歩けていますし、なんなら走れるので、言われても「はあ、そうですか」としか言えなくて、根本解決の方法がわかりませんでした。
現在通っている側彎症の専門の先生にも「自分の患者さんの中に、そういった胸部痛や背部痛が出るという話を聞いたことはない」と言われました。弯曲を少なくすることはできるけれど、それが痛みの改善につながるかはわからないそうです。現状では、その先生のもとに通うようになって、痛みの頻度は減っています。

★これまでなぜ人に話をしてこなかったのか
今までこの話を、あまりオープンにしてこなかったのにはいくつかの理由があります。

①人に体調を心配されるのが嫌だったこと。 「大丈夫?」と聞かれたり同情されたりするのが、まことに勝手ながら不便だなあと思っていたからです。

②背骨が曲がっていることに注目されるのが嫌だったこと。とくに10代、20代のころは、自分の奇形感に強いコンプレックスがありました。ぶかぶかのドルマンとサルエルばかり着ていた理由はこれです。あと、痩せると骨の彎曲が目立つので、できるだけ太るようにしていました(太ると目立たない)。
ただ、30歳を超えたあたりから、乙女の恥じらいもなくなったので、一発芸くらいのノリで、よく彎曲具合を披露しております。痛みがあることは黙っていましたが、側彎症自体は隠していませんでしたし、インタビューでも話してきましたし、現在は痩せれるもんなら痩せたいと思っています。

③中でも一番大きな理由は、自分がフリーランスの人間であり、体が弱いのは仕事にとって弱点になると思っていたこと。 これはアスリート脳の弊害だと思います。弱みを見せたら付け込まれる、怪我を伝えたらレギュラー落とされる、という恐怖心が幼いときから身にしみついているからでしょうか。
(余談ですが、私はテニスをやっていたのですが、小学3年のときに小指を脱臼したときもコーチに内緒にして試合に出ていました。はじめてカミングアウト)

④過去何度も病院をたらい回しにされ、疲れたこと。

★なぜ今回公開して情報を求めようと思ったのか
これまで家族を含め、ほとんどの人に症状の詳細を伝えてこなかったのに、今さら、公開して情報を集めたいと思った理由もいくつかあります。

①これが一番大きな理由なのですが、ここ数年、症状が少し強くなってきて、「まあ、だましだまし付き合ってくか」と、大目に見てばかりもいられないなあと思ったからです。
よくよく考えると、「明日の朝は痛い日か痛くない日か、陣痛レベルか歯医者レベルか」と、どきどきしながら寝るのが18年間続いていることに、この文章を書こうと思った瞬間まで疑問を感じたことがありませんでした。あまりにルーティンすぎて、普通になりすぎていたんですよね。
でも、痛みをこらえるとわりと疲れるので、発作が出た日は仕事できる時間が物理的に2〜3時間減ります(30代の頃は30分程度のロスで済んでいたのですが、体力の低下ですよね)。これが結構な時間損失になってるなあと思うようになりました。
私、メンタル的なモチベーションに関しては有り余っているのですが、それを受け止める入れ物(体調)が万全でないのは歯がゆいです。仕事を続けていく上でも、今後、この痛み(による時間の損失)は、ネックになりそうだなあと感じました。

そこで今さらながら、
・原因がわかるなら、つきとめたい。
・治療できるものなら、したい。
・できないならば、せめて、痛みレベルか頻度を落とせる技を知りたい(ここに関しては整体の先生にもアドバイスをいただいています)
という希望を持って、QOLをあげるために、広く情報を集めたいと思いました。
今通っている整体の先生に、この病気を筋力が落ちる50代まで放置すると、要介護になる人が増えると聞いたことも関係しています。

②次に、この症状が実はずっと続いていたことが、最近家族にバレたこと。
24歳で経験した初発作以来、元彼やら元夫など、この症状(のひどいやつ)が出ると、強制的に病院に連行されそうになったことが何度かありしました。仕事を辞めろとも言われました。
でも、こっちはもう日課レベルの出来事なので、病院にいっても仕方ないことはわかってるし、どうせ長くても10分程度の痛みだし、「病院行け」「行っても意味ない」「仕事辞めろ」「仕事は関係ない」という不毛のやりとりのほうがどっと疲れたんですよね。それに懲りて、再婚後は、発作があっても、よっぽどのとき以外はいちいち報告してこなかったんです。
ところが、夫が一時期自宅を事務所にした期間があり、私も家で仕事をすることが多くなって、バレました、というより、もう隠すほうが面倒になり「痛いので寝ています。そのうち治るので、放置してください」と言うようになりました。家族にバレたので、もう隠さなくてもいいかという気になりました。
私が悶絶しているのに何もできない家族は、それはそれで大変気の毒です。先日は息子と2人の時に意識を失ってしまったのですが、息子が泣きながらアレクサにむかって「アレクサ!!パパを呼んで!ママが死んじゃう」と叫んでいるのが朦朧とした意識の遠くのほうから聞こえてきて、もう本当に不憫な思いをさせました……。

③soarの記事を読んだり、編集長の瑞穂ちゃんやモリジュンヤさんの話を聞いたことも、ひとつ影響しています。
マイノリティな病気(症状)の人って、そもそも自分から人にそれを話したりしないし、情報も見つけにくい。情報さえ知っていれば、治療法に辿り着いたり、悪くなる前に対処できたりすることも多いのに、それを発信したり、受信したりする仕組みが少ないという話を聞いたからです。
この話には、個人的に、とても思い当たることがありました。
じつは、脊柱側彎症になった当時、私は中学生だったのですが、そのとき担当してくれていた主治医に「子供は産めないと思ってください」と言われたんですよね。このことは、今考えると、自分の人格形成にとても大きな影響を与えました。 自分と「女性性」を切り離そうとしてなるべく男っぽくあろうとしたことや、「子ども嫌いな人」や「結婚したがらない人」に惚れる傾向があったことは、「自分は子供が産めない体だから」と信じていたことが影響していたと思います。
ですが、この情報が誤りであったことを、私はなんと、30歳で知りました。きっかけは、同じ病気を持っているアナウンサーさんの取材をさせていただいたことでした。彼女が、この病気でも産めるよーと教えてくれ(彼女は二児の母でした)、どんなことに気をつければいいかも、取材とは別に個人的にアドバイスくれたからです。

話は戻りますが、私が「妊娠できない」と思い込んでいたように、私以外にもこういう症状の人がいて治療法が確立されている病気の可能性もあるなあと思ったので、公表してみることにしました。

④相変わらずフリーランスですが、健康であっても虚弱であっても、ちゃんと原稿を納品できれば、それが原因で仕事がなくなって食べれなくなったりはしないかな、とやっと思えるようになったからです。
これは、人に弱みを見せたり、相談事をするのがとても苦手な私が、おそるおそるこの話をカミングアウトしたときに、親身になってアドバイスをくれたり、それまで知らなかった情報を教えてくれた友人たちのおかげでもあります。思い切って多くの人から情報を集めようと思えるようになった直接のきっかけです。

というわけで、大変長くなりました。

私と同じような症状で悩まれている方がほかにもいらっしゃるのかどうか。それはどんな原因で、どんな治療をされているのか。医学的に、こういう症状を扱っている先生がいらっしゃるのかどうか。そのあたりを知りたいと思って、書きました。

最後に。 なんども書いていますが、この症状は18年前からずっと続いているものです。なので、すみません、これを読んで心配してくださる方もいるかもしれませんが、でも、もう長年これでやってきているので、心配しないでくださいませというのもなんですが、心配したり気を使ったりしないでくださいませ。
もし、なんらかの情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご教授いただけたら尻尾を振って喜びます。

読んでくださり、ありがとうございました。

soarで工藤瑞穂ちゃんとモリジュンヤさんに話を伺った時の記事はこちらです。

第4章の部分のお話を聴きながら、弱さを共有できる社会。そうだよね、そうだよね、涙。と思いながらこの文章を書きました。

二人には心から感謝しています。

[本日のさとゆみ]
原稿書き 3時間
取材 2時間半
打ち合わせ 30分
著者さんのトークイベント 2時間半


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