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情報を1冊のノートにまとめると整理が上手になるか?【書アド検#1】

ライターさとゆみの、書籍に書かれているアドバイスを愚直に実行すると本当にいいことが起こるのかを検証するコーナー、略して、「書アド検」です。

なぜこんな実験をしようと思ったかはこちらから。

【①今回の検証書籍】

第1回めは、この本! 


情報は1冊のノートにまとめなさい[完全版](奥野宣之氏・ダイヤモンド社)

【②この本との出会い】

ブックライターとしてビジネス書に関わる前に、ビジネス書や自己啓発本と言われる本は全く読んだことがなかったのだけれど、例外だったのがノート術! 

ノート術! 大好き!

もう一度言っちゃう ノート術っ!

これ、たまらんのです。なんて甘美な響き、ノート術。

思うに、ノート術の本が好きな人って、きっと自分が大好きな人だと思う。自分が出会ってきた情報をまとめてやるーーーって思うこと自体、自分の持っている情報や、自分の生き様への愛を感じるってもんです。

私もやっぱり好き。ノートも、自分も。ノートに何かメモしようとしている前向きっぽい自分も。

が、しかし……。実際にはどれもこれも長続きしないんですよね。「自分大好き、いろいろまとめたい。ま、いつか役に立つこともあるかも」っていうモチベーションだけだと、やっぱり続かない。リアルに仕事に役立ちまくるとか、このノート術じゃないと仕事が前に進まないっていうような切実な状況にはなったことがないし……。


というわけで過去に読んだことあるノート術の本はこれとか。


「結果を出す人」はノートに何を書いているのか (Nanaブックス)

美崎栄一郎さんの「結果を出す人はノートに何を書いているのか」。

もう、内容があまり思い出せないんだけど、半月続けられなかった記憶がある。なんか、ルールが多かったような記憶があるんですよね。というか、今気付いたけれど、「3冊使うノート術」を「情報は1冊のノートにまとめなさい」の方が帯で推薦してるのは何故なんだ?

あなたを天才にするスマートノート

岡田斗司夫さんの「あなたを天才にするスマートノート」にいたっては、数十ページ読んだところで「私は天才ではないし、天才を目指してもいない」ということに大変自覚的になったという点ではとても役に立ったけど、ノート術としては、無理だった。

これね、ノート右側から使うんですよ。んで、1日2ページ書き続けようって話なんですよね。こちらもやはり、レコーディング術です。

ちょっと(だいぶ)ハードル高かったです。

ただ、あとがきはとても面白かった。印税ゼロで出版するシステムの話は大変興味深かったですが、でもそれはまた別の話。

なかなか、これというノート術に出会えなかった私が、書店で何度目かのひと目惚れをしたノート術の本がこちらです。今度こそは本命であってほしい。


【③この書籍に書かれているアドバイス】

で、話は戻ります。情報は1冊のノートにまとめなさい(完全版)。この本の骨子は、もうまさに、タイトル通り。

とにかく、なんでもかんでも全て1冊のノートにまとめましょうという話。それに尽きます。

というわけで、今回の書アド検の検証項目は、「なんでもかんでも情報を1冊のノートにまとめると、本当に整理上手になるか?」です。


【④検証期間】

2014年2月15日〜5月26日(約3ヶ月)


【⑤書籍に書かれたアドバイスを実行した】

まず、素直な私は、本を読んだ2月15日、近所のファミリーマートで、無印良品の一番分厚いA5ノートを買いました。96枚のノートで300円。


本に書かれているとおり、愚直に、まず、読んだ本の帯を貼りました。自分の講演会の打ち合せのページには、そのチラシとか。ミーティング内容だけではなく、その時お会いした方の名刺もべたべた貼るようにしました。


当時、4冊の書籍を同時に平行して執筆していたので、その進行表や著者さんの予定もここに貼って、毎日進行確認してました。

仕事に関係ないウェブの記事もここに貼っちゃう。これは、羽生さんがオリンピックで優勝したときの次の日のニュースサイトより。

葛西さんがワールドカップで優勝したときのドイツの記事などもぺたぺた。

5月に入ってからは、スケジュール帳も持ち歩かなくなりました。スケジュールはGoogleカレンダーで管理し、こちらのノートには、実際に「やったこと」を書き出していきました。

それまではインタビュー取材中はライティングパッドを使っていたのですが、それもやめて、取材のノートも目次作りも、全部このノートに書き出すようにしました。

【⑥検証結果】

いい!

現在のところ、過去にやってきたどのノート術よりも、自分にあっていると感じた。なにせ、3ヶ月続いてるの、初めてだし!

奥野さん自身が書いてらっしゃいますが、「1冊にまとめると、この1冊のどこかには必ずある」んですよね。この安心感は半端ないです。

参加したセミナーのメモもある、自分の講演会の会場の地図もある、担当者の名前も名刺もある、取材メモもある、どこかで思い付いた断片もある、とにかく、「これ以外のところには書いていない」という唯一絶対のルールができたことはとても大きい。

それから、どなたかと打ち合せをしているときに、「あ、あの話をしたい」「あの人を紹介したい」というときに、その時開いているノートのどこかにその時の話のメモや名刺が確実にあるというのもいい。「あとで正確な数字をメールしますね」とかじゃなくて、その場ですぐに話をまとめることができたことで、企画までつながったケースが既に何件かありました。

人生の半分くらい探し物をしてるんじゃないかっていうくらい整理べたの私には、シンプルすぎるくらいシンプルなこの方法、あってる、多分。

というわけで、さとゆみの「情報を1冊のノートにまとめると整理が上手になったかどうか?」は、星4つ!



情報は1冊のノートにまとめなさい[完全版]

★★★★☆ 


マイナス1つ分は、2冊目に進んだら、ちょっと面倒なことになりそうだなあという予感があること。それから、1冊にまとめている以上、紛失=死を意味するなあということ。(書いてて怖くなった。昨日もケータイ落としたばかりの私)

2冊目以降に関しては、引き続き検証します。


んではまた、来週。ぐっばい。

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