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74式と90式

世間は京大西浦氏の「コロナワクチンで死者9割以上減 京都大チームが推計」というふざけた論文か大反響。
アブストを少し見ただけなので,そのうち本文を読もうかとも思っていましたが,既に読まれた方の話ではかなり怪しい内容のようで,読む価値無しですね。

そもそも,シミュレーションなどは,何度も現実と計算結果を照合して係数や条件を絞り込む膨大な手間暇をかけてこそ可能となるもので,計算式を入れたら直ぐに答えが得られるようなものでありません。
皆さんがよく見る車の衝突シミュレーションなどは,何万回も実験とシミュレーションを重ねたたまものです。
物理現象でさえ,これだけ手間暇かけてようやく現実に近づくのに,経済や人流などの人の行動が関係してくるものはさらに複雑怪奇。素人が何年かけたところでまともな結果は出ません。
しかも,使用するデータの信頼性は皆さんご存じの通りかなり怪しいものですし,この論文を査読した連中も"あちら側"でしょうし。


前置きが長くなりましたが,今回も,テレビを見て懐かしくなった話の第2弾で,💉もグローバリストも無関係の内容です。

日テレ「沸騰ワード」のカズレーザーの自衛隊愛シリーズは,毎回必ず見ている数少ない番組です。
11月17日に放送された74式戦車の回を見て,私も戦車に乗せてもらったことを思い出しました。

数年前,地元の自衛隊地方協力本部の依頼でオピニオンリーダーという役を4年間務めさせていただきました。オピニオンリーダーは各県2名のみ。
オピニオンリーダーに就任すると,8月にある富士総合火力演習(総火演)や10月にある観閲式,観艦式に招待されます。
一般の方は,はがきで申し込んで抽選で入場券を入手できます(総火演は倍率20倍以上らしいです)が,オピニオンリーダーは「参加する」と言えば,ほぼ100%参加することができます。
その他にも近隣で開かれる自衛隊のイベント,例えば護衛艦訓練や航空祭などにも招待されます。

私も総火演を見に行ったことがあります。大学の夏休み中は夏季集中講義や学会,海外出張でほぼ埋まってしまうため,4年のうち結局一度しか行けませんでしたが。

総火演は午前中なので,前日近くのホテルに宿泊して翌日早朝から富士演習場に行くことになります。この時は,前日の午後に三島駅で自衛隊広報の方にピックアップいただき,その他全国から来られた自衛隊OBやオピニオンリーダーなど20名ほどのグループで行動しました。

ホテルのチェックインまでまだ結構時間あるということで,駐屯地で戦車の実物を見せてもらえることになりました。
我々のグループにいた自衛隊OBの方は駐屯地の司令も敬礼されていたので凄い方だったようで,この方がせっかくだからと手配してくれていたようです。(普通はオピニオンリーダーでも絶対有り得ないそうです)

駐屯地に到着すると次々と戦車が現れました。
下は,沸騰ワードでも登場した74式戦車です。

74式戦車
74式戦車

こちらが90式戦車。

90式戦車
90式戦車

翌日の総火演準備のため10式は見ることができませんでした。

戦車を見ながら,105ミリ砲がどうだ,機銃位置がどうだ,車高調整がどうだとマニアックな話が続いた後,いよいよ,戦車に乗って富士演習場内を走行することに!!!

74式か90式かどちらか選んで乗せてもらいます。

74式戦車

私は90式を選び,90式戦車の指令席に立って,上半身を戦車の上に出した状態で演習場を約10分走りました。

90式戦車から見た景色
90式戦車から見た景色

想像していたより乗り心地は悪くないですし,演習場の起伏が結構ありますが,以前書いたブロモ山のカルデラを走るジープより断然安定していて,怖さもほとんどありません。

自衛隊員でない限り,こんな貴重な体験はそうそうできるものじゃありませんね。

砲撃手の方と話していて,翌日の総火演での注意点を教えてもらいました。
大砲を打つ際は,乗組員はイヤーカフをしていますが,それでも耳にかなりの圧力がかかるため砲撃の際は口を開けているそうです。
爆圧で鼓膜が押されたときに,口を閉じていると体内の空気の逃げ場所が無く鼓膜にダメージを受けるけれども,口を開けていると口から圧が逃げて鼓膜へのダメージを軽減できるとのこと。

また,総火演は,雨だと下着までびしょ濡れで寒いし気持ち悪いし,晴れだと暑くて真っ黒に日焼けするし脱水症状になるし。と,どちらでも結構大変だから体調管理をしっかりするようにともいわれました。
結果,翌日の総火演はほぼ曇りで,何度も来られている方も過去最高の天気だと言ってました。

戦車の砲撃は私の100メートル先で行われましたが,それでも確かに口を開けていると耳へのダメージは全然違いますし,同行メンバーにも口を開けることを伝えると,全員が「おぉ~っ」と納得していました。
デジカメで撮った動画は,帰って見てみると砲撃の爆音で全て音声が飛んでました。

会場を埋め尽くす人,人,人。何万人いるのか???
10式戦車
10式戦車

オピニオンリーダーを務めていた間は,他にもCHヘリやYS-11プロペラ機,護衛艦,掃海艇など様々な自衛隊装備に搭乗させてもらいましたし,写真はNGでしたが潜水艦も乗せてもらいました。

私が出会った自衛隊員は本当にまじめで実直な愛国者ばかりでした。一部の上層部にはそうでない人も居ますが。
それはどの組織でも同じでしょう。
厚労省も末端職員にはまじめな方もいっぱいいるのに,上層部が腐っているから,こんな惨状を招いているのです。
財務省は,ほぼ全員悪人ですから潰すしかないですけど。

防衛費を上げるなら,米国の時代遅れの使えない武器を買う(それも先払いで納期は米国の都合次第という不平等条約)のではなく,隊員の待遇を上げた方が間違いなく戦力向上につながりますよ。
日本のような資源も食料も無い国は,人こそ資源。そんなこともわからず(わかろうとせず)英米と"彼ら"のご機嫌取りに明け暮れる政治家・官僚にはもううんざりですね。

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