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PG wasn't built in a dayを見た(ネタバレなし)

エビ中にハマっている。

今回はそれはもういい。置いとけ!
そこが気になる人は過去のノートを読んでくれ!
今はいち早く本題に入りたいのだ。

ポルノのライブを見た。
25周年のツアーだ。

私は07年からライブに通っている。
『ポルノグラフィティがやってきたツアー』からなので17年。
17年!?

気がつけば人生の半分以上をポルノと過ごしてきた。
今や雑食の音楽のオタクになりつつある私ですが、その入口がポルノだった訳でポルノがなかったらエビ中に狂うこともなかったわけです。

(ぜひこちらも是非。)

さて、今回ポルノのツアーに参加しました。
ほんとにね。全部イントロで分かる!サビ歌える!レベルで好きなわけですが、今回のツアーは音楽を好きになってから今までの回顧録のようなライブでしたわよ。

言うなれば走馬灯のようなセットリストだった。
走馬灯見る時に2時間半今回のライブ映像を見せてくれ。頼むぞ、脳みその中にいる映像編集担当者。

『ローマは一日にしてならず』という言葉があり、Rome wasn't built in a dayと英語で訳される。
それに準え『PG wasn't built in a day』と題された今回のツアーはまさに『積み重ね』という言葉がふさわしい。

それは、ひとつのバンドとしての道すがらであり、1人のファンから見ても25周年にふさわしいタイトルだった。

ポルノの曲は膨大だ。
25周年、ほぼ立ち止まることなく活動を続けその時々のリアルを書き出している。
それに呼応するかのように自分の人生があり、自分の人生の分岐点と思えるタイミングで、それにあてはまるかの様にポルノの曲がある。

私が抱えるポルノに対しての思いは大きい。
私が死ぬ間際人生誌を書くとするならば、ほぼポルノと歩んだ人生になると思う。

その中で突発的、かつ予想外の要素がコロナである。
東京ドーム公演を終えた直後、世界的にコロナが蔓延した。ライブを始めとするエンタメが自粛され、自粛要請や休業などありとあらゆる社会的活動がストップした中、出勤を強いられる職場に務めている私は東京ドームの音源に、なにか救いを求めるように聞いていた。
声出しか禁止される中行われた、サイバーロマンスポルノと続 ポルノグラフィティ。
さらにアルバム発売と、ツアー暁。

どのライブも素晴らしく時代に沿ったものだったけど、ワズビルの1曲目から『あー!この感じ!』となった。
大音量のコールアンドレスポンス、怒号にも似た客席からの歓声。
忘れてたけど、私が初めて体験したライブはこんな感じだったなと思い出した。

私は今エビ中が好きである。
ライブの度に長文お気持ちnoteを書き、号泣し、アップルウォッチを涙で水没させるくらい好きだ。
ただ、ポルノのライブを見て『実家はここだ』強く思った。

イントロで全部わかる。
なんならポルノのふたりが持つ楽器であらかた次の曲が読める。
そして、その予想を遥かに上回る熱量でぶん殴られる。

どれだけエビ中が好きで『エビ中が最高ー!』とのたうち回っていたとしても、一瞬で胸ぐら掴まれ『お前の母屋はこっちだろ』と引き戻される感覚が今日のライブにはあった。

そう、ロックが好きだ。
ロックンロールが好きだ。
ロックが持つ反骨精神が好きだ。
言葉で淡々と自分の意思を述べ、社会的常識に真正面から挑むロックが好きだ。

でも大抵そう言う時は負けるんだ。
理想論を吐いたところで、つまらない一般論にストレートパンチでボコボコにされるんだ。
でもその先にある、痛さと、泥水の苦さと、立ち上がり方を教えてくれるのがポルノだった。

見下している傍観者たちが
きっと愛を搾取してるから
真顔で明日を語るなんて
そんなのね?違うでしょ

と見下されながらも立ち上がって、ストレートを掻い潜って1発アッパーを叩き込む、強さを歌うのがポルノだ。(ライオン大好き。毎回ライブでやれ)

人生勝ち越しなんてない。
負けっぱなしの人生だ
その中でどれだけ抗うか。1粒の砂糖をどれだけ甘く感じられるか。

その姿勢が今私の人生に刻み込まれてるのは、紛れもなくポルノの影響だ。

私が生き方の軸を刻み込まれた時間の積み重ねがあるように、ライブを見た人にも積み重ねがあり、ポルノにも積み重ねがあり、そこの交差点が今回のツアーだと言える。

全ての自粛が解かれ、声出しが解禁して、思い出したかのように手を振り声を上げる。
この光景がどれほど幸せだったか噛み締める。
私はエビ中でいち早く声出しライブを体験していたが、今日が声出し解禁一発目の人のことを想像してエモくなり、今どん兵衛を啜っている。いつもより塩辛く感じるのは日清が味を変えたに違いない。

私のような薄っぺらい人間に歴史があるように、あなたにも歴史があるだろう。
今回のツアーで思い出した嬉しいこと、しんどい時に曲を聴いて乗り越えたこと、様々な思いがあるだろう。そうでしょ?

今これを読んでくれているあなたと、私の人生と、ポルノの3者が同じ場所で同じ時間を共有した事を早くも過去にし、ポルノは先に進む。

PG wasn't built in a day

と題されたツアーが過去になり、今日という日が『一日にしてならず』のその一日に組み込まれる日がきても、同じようにポルノをみて、同じように声を上げ、同じように涙を流して行きましょう。

一日の積み重ねを繰り返し、改めてポルノに対しての愛を感じ、さいたまスーパーアリーナの大観衆と大歓声を浴びて、ポルノが先に終わるか、私の人生が先に終わるか分からないけど、限りなく永遠に彼らの音楽がなり続けることを願う

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