忘れもの

僕には華はない
華のある人が羨ましいが

僕には華の代わりに
何かはあるみたいだ

その何かは自分では
分からない

分からないけれど
その何かが今いる場所へと
導いてくれたことだけは
確かなこと

僕には恋人はいない
恋人のいる人がとても羨ましいが

僕には自由がある
好きなようにやってける
自由がある

得てして
永遠の罪のように果てしない
孤独と隣り合わせの
自由がある

僕には恋人はいない

果てしない自由はある

けれどいつも物足りない

何かを持ち合わせてるはずの自分

ひとつ忘れていることがあるなら

人に愛されるより
愛することのできる人になること

#詩