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艦隊これくしょん同人誌備忘録 その37

タイトル:提督の科学 建造と修理
サークル名:Nippak
作者:honda yuki
発行日:2016年8月12日

艦これを元に軍艦の知識を学べる本は多く発行されてますが、まさか「リベット打ち」を学べる本が出るとは艦これおじさん的には大興奮してしまって何度も読み返しました。

そもそもリベット打ちは昨今の電気溶接の発達により廃れた技術で、今の軍艦や船舶の建造には殆ど使われてない筈、そもそもリベット打ちとは船体を作っていく過程で鉄で作ったパーツを組み上げる際に、穴を通してリベット(杭)を打ち込み、杭の両端を潰して鉄と鉄をつなぎ合わせる工法で、この「提督の科学」を読んで頂ければわかるんですけどこれは凄く面倒な作業で、戦艦大和だったらそれこそ巨大な鋼鉄のパーツをクレーンで吊って組み合わせて、そのあとに何十万本のリベットを打ち込んで巨大な船体を一つに組み上げていくのですが、戦艦クラスになると装甲板(アーマープレート)も当然重く厚くなる(そりゃあ音速近い速度のエネルギーを持った約1.5tの質量を持つの46サンチ砲弾を弾くためにあるんだから)ので、それを組み付けてリベットで止めて行く作業は大変困難なものになるので……と理屈は知っていたけど見た事無いリベット打ちを忠実に再現しながら見せてくれる本書は最高だって盛り上がれる艦これおじさんはそんなに居ないでしょうけど、そういう人には読み応えがある本です!

(そういえばNHKで武蔵が沈んだ原因の一つにリベットが外れてその小さな隙間から浸水していって、最後は水蒸気爆発したのでは説が取り上げられていましたね)

リベット打ちだけではなく、リアル建造レシピも載っててお得、(戦艦ひとつ作るのにどれくらいの材料が必要かどうかが詳細に書いてあって面白いです)だがそういった事に興味が無い人は今野さんの丁寧に描き込まれた可愛らしい素敵なイラストを堪能しよう!


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