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ADHD人間、どんどん旅にも出ます

明日から、ドイツに旅してきます。

最近大変ありがたいことに、素敵な制作関連のお話をいくつかいただいております。以前の私ならアトリエに朝から晩まで籠らないと駄目だ、旅行なんてもってのほか、と自分を押さえ込んでいました。

でも、結局一日アトリエに引き篭もってみたところで、ADHDの私が集中できるのはたったの1、2時間。それ以外の時間は、着手できない自分に悶々とするばかり。

ちょこちょこと隙間の時間にアトリエに行って制作する方が、はるかに進んで効率的だということが、ようやく最近わかってきました。

それならば、我慢せずに好きな旅にもどんどん出て、視野を広げて来た方がいい。今回のドイツ旅行も、そんな前向きな開き直りの一貫です。(関係者のみなさま、ご迷惑をかけていたらごめんなさい…!)

ADHDの傾向を、諦めではなく「受け入れる」こと

以前は、こうして集中できないこと、興味を持続できないことに、自己嫌悪しかありませんでした。でも、これは努力でどうにかなるタイプのものではなく、脳の問題。

出来ないことや自分の傾向を、諦めではなく、「自分はこういうものである」とまるごと受け入れていくこと。自分に合った方法や生き方を見つけていくこと。

ADHDの診断を受けたことはとても大きなきっかけになりましたが、こういう心持ちを意識することで、気持ちが格段に楽になりました。

以前はアダルトチルドレンもADHDも枷となって、あんなに死にたいばかりの私だったのに、今は毎日が楽しくて死にたくありません。煩悩にまみれていると笑われてもいい、生に齧り付いていたい。こんな心境になれる日がくるなんて、本当に嬉しいものです。

昨年には、なんでもやりたいことは全部やるぞと船舶免許を取得したりもしましたが、これからも興味を持ったことは、後先考えず全部やってやろうと思う所存です。

30年来の友人を訪ねて

今回の旅の一番の目的は、フライブルクに住んでいるブラジルの小中学校時代からの友人、中村麗さんに会いに行くこと。

現代音楽のピアニストとして活躍中の彼女とは、実際に会えるのは一年に一回あるかないかですが、離れていてもエネルギーをもらえる、心から尊敬できる大切な友人です。

気がつけば、出会ってからもう三十年近く。広大なサンパウロの学校を赤土まみれになりながら駆けずり回っていた二人が、こうして不惑の歳に達しているのはなんとも感慨深いものです。

(トップの画像は、昨年末に彼女が帰国した際に、近所の建物の鏡で自撮りしたもの。会えば一瞬で、ふざけあっていた子供時代に戻ります)

ドイツに行くのは今回初めての私。フランクフルトから入り、フライブルクで少しのんびりするほかは、近隣のフランスのコルマールやスイスのバーゼルを訪ねるという、ドイツのメインの都市にはほとんど訪れない、なかなかマニアックな素敵な旅になりそうです。

根無し草の安堵

海外旅行に出ると、緊張感とともに、いつも不思議な安堵を感じます。色々な場から浮いてしまう心が根無し草の私は、完全に現地の異国人となることで、無理して馴染まなくてよいということにほっと出来ているのかもしれません。

凝り固まった価値観をひっくり返して、私を自由にさせてくれる素敵なことに一つでも多く出会ってきたい。ドイツ語の「こんにちは」「ありがとう」くらいは覚えておかないとな。

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