見出し画像

ZTF彗星☄の撮影に成功しました☆

彗星を見れるチャンスは限られている

天気良いときと、彗星が高い位置に来た時間、そして次の日の仕事が重たくないとき、家事が終わっているとき、といろいろな条件が重なったチャンスってなかなかないものですよね。

昨夜は家事が少し残っていたものの、ぷら寝たルームが500回記念を迎えたことや、ルームに来ていたメンバーも彗星にトライしていたこと、ちょうど週末だったことなどを考え、思い切って撮影しました。

自宅天文台の準備

温度計を外に出したばかりで−12℃

まず、防寒。外はマイナス20℃近くになっていました(IKEAの時計による)
双眼鏡、カメラ、インターバルタイマー(リモコン)を準備して天文台に向かいます。

入口のドア。見るからに寒そう。

スライディングルーフを開け、望遠鏡を北極星に向け(ホームポジション)、電源を入れます。冷え切っているのとスライディングルーフで屋根が全開になるので、望遠鏡と外気の気温差を整える時間は特に必要ありません。すでに激寒です。
−19℃までは確認できましたが、その後「Lo」になりましたので、おそらく−20℃以下ということでしょう。

極軸望遠鏡の調整

以前望遠鏡を持ち出そうとしたときに緩めたことで、極軸がずれていたので、あらためて調整します。ズレが大きかったので、固定しているネジを緩めて赤道儀自体を力ずくで回す。微調整するのはなかなか難しいですね。sその後、調節ネジで微調整し、極軸望遠鏡の目盛りに北極星が合うようにします。ここでかなり時間を使ってしまいました。

アライメント

3スターアライメントを選びました。1スターより3スターの方が精度がよいので、彗星の撮影のために3スターにします。最初におすすめされたのはアークトゥルス。設定するとファインダーに明るめの星が入ります。「あれ?何かアークっぽくないな。」アークトゥルスの近くの違う星でした。望遠鏡のアライメントでは、導入している星がどの星かがわからないと、完全に機械任せとはいかないものです。
アークトゥルスを主鏡の中心に合わせ、次の星を選びます。ベガをおすすめされますが、ルーフに重なって導入できなさそうです。ほかのを探すと知らない恒星名が。その中で出てきたのがデネボラ。しし座の2等星ですね。その後3つめの星を選ぶとカペラをおすすめされました。カペラは西の空低い所でしたが、導入できそうです。雲が薄くかかっていますが、多分大丈夫だろうと選択。雲の中ではありますが、無事に導入でき、アライメント成功となりました。

こぐま座のコカブを導入

彗星は毎日どんどん移動して見えるため、製図を確認しなければわかりません。この日はこぐま座のコカブという2等星のすぐ上にあり、探しやすい位置でした。すでに双眼鏡で場所の確認もしていたので、「Kochab」を選択しそこからはファインダーで探します。5cmのファインダーには彗星の姿が見えました。中心に合わせて主鏡を確認します。主鏡でも確認できました。

アストロアーツの特集ページより。彗星の位置。

カメラを取り付ける

望遠鏡のアイピースや天頂ミラー等を外し、焦点距離を合わせるために延長筒も外します。カメラを望遠鏡に取り付けるTリングをレンズの代わりに取り付け、望遠鏡に接続します。ピント位置がずれるので、ライブビューに切り替えてディスプレイに表示させます。ところが彗星は明るくないため、ディスプレイにはさっぱり表示されません。ということで、もう一度コカブに戻り、ピント合わせをおこないます。この失敗はよくやっているので、先に恒星でピントを合わせるのに慣れたいです。

画角調整

無事にピントが合わせ終えたら、もう一度ZTF彗星に戻ります。まずは好感度で撮影し、画角を調整します。最大のISO25600に設定し、2秒くらいの露出にしてシャッターを切ります。ディスプレイに彗星が表示されます。ここでかなりテンション上がりますね☆早く感度落としてきれいに撮りたいと感じます。ディスプレイを見ながら、彗星が中心より少し横になる位置に調整します。尾があるので、バランスを整えます。

中心やや右に彗星の核を調整。もっと右でもいいかも知れません。

感度を落として撮影

感度が高いと画像が粗いので、感度を低くしたいですが、低くし過ぎると写らないのでいつもバランスに迷います。ISOを3200くらいにして1分くらいで撮影。と思いましたが、インターバルタイマーの表示が寒くて全然表示されず、諦めました。タイマーも温めなければならないのか😅純正じゃないからかな。ということで、ISOを4000にして30秒で連写することに。きちんと撮影されていました。連写できているのを確認し、家事が途中なことを思い出します。
天文台の鍵を締め、望遠鏡とカメラに撮影を任せます。

家事が終わった後、片付けに向かいます。
撮影が終わった望遠鏡たちはとても寒そうでした。

凍りついたファインダー。


家の中に入れた直後の双眼鏡。すぐに霜がつきます。

タイムラプス動画にしました

撮影した写真をタイムラプス動画にしてみました。彗星が星の中を動いていく様子がよくわかります。

よろしければサポートよろしくお願いします。いただいたサポートは、星空ビジネス開業への資金にしたいと思っています。世の中の多くの人に、星空の感動体験を届けたいと思っています。