稽古場ブログ② | 三浦葵さん 宮口嘉行さん編 [有田]

こんばんは。演出助手の有田です。
きのうは暑かった!6月下旬の気温だそうな。天気のはなしから書き出してしまうの、どうにかならないものかなあと思っています。
きのうから3日連続、バンドでスタジオに入っています。曲をたくさんつくっています。

劇団晴天 第十回本公演『遠くまで来たんだ』/『朝をつれてこい』公演初日まであと2週間。稽古場が変わってから、時間の体感スピードが速くなりました。

おととい、きのうと『遠くまで来たんだ』の稽古でした。シーンを細かく区切って繰り返し繰り返し練習していきます。

ぎりぎりのところにいる自分を考えないように考えないようにしていて、あるとき突然 糸がぷつんと切れるように頑張れなくなる、頑張るのをやめる人。
自分が前に誰かからされたことを、自分も誰かにしてしまうとき。
そういうことが誰にでも起こりうる、というお話ではないと思っているのですが、登場人物たちの感情に、ひりっとする時がたくさんあります。

この2日間で撮った写真、いつも以上にぶれたものが多くて反省中です。ぶれるのなら躍動感を出したい。

『遠くまで来たんだ』チームに出演する方々にも音楽の話をうかがいました。第2回、お付き合いいただいたのは相川光役の三浦葵さんと飛田浩太役の宮口嘉行さん。聞いていくうちに音楽の話から作品の話へ。

有田:稽古に行くときに聴く音楽ってありますか?
三浦:わたしはモーニング娘。の、インスト。
宮口:インストなんだ!
三浦:そうインストがすごい好きなの。モーニング娘。は今EDM(ダンスミュージック)みたいな感じだから、インストがめっちゃ面白い。いろんな音が入ってくるし。
歌詞があると印象がつくじゃん。インストはそれが全部消えて「全然違うストーリーがあるじゃんインスト!」って。で、そこに歌詞が乗って、それでこうなるのかっていう。
有田:インストと歌ありで全然違うストーリーが見えるんですね。
三浦:そうそう。わたしがインストでいちばん好きな曲はね、歌詞が、ちょっと病んじゃった女の子みたいな曲で。その歌詞をとっぱらってインストだけ聴くと、その女の子の一生じゃないけど、それがもうストーリーになってる感じなの。病んでる感じじゃなくて、その裏で流れているのが。
有田:それなんて曲ですか?
三浦:"Are you Happy?"って曲。曲調がコロコロ変わるの。リズムも変わるし。普通に聴いているときは気づかなかったけど、いろんな楽器が使われてて、いろんな音が聞こえる。それが超いい。

宮口:モー娘。インストあるんだ。
三浦:そう、今までインストってカラオケバージョンみたいな感じでしか思っていなかったから、CDとかに入っててもいらないとしか思っていなかったんだけど、今はめっちゃ欲しいわ!って感じ。すごくいい。
宮口:インストいいよね。
三浦:うん。目覚めた。
有田:それ、いつ「インストめっちゃいいわ」ってなったんですか?
三浦:わたしの推しがもう、音楽そのものが好きで。その子が「私たちの歌が入っているものよりもインストを聴いてください」って言ってて。で、それで聴き始めたの。そしたら面白いじゃん!って。最近インストの方が聴いてる。
宮口:へえー!
三浦:うん。稽古に行くときは情報の少ないインストを聴くの。歌があって歌詞が入ると情報が多い感じになっちゃう。だからインストを聴いて音の流れだけで。
宮口:最近おれもインストよく聴く。ギター好きだから。Tommy Emmanuel(トミー・エマニュエル)が世界一好きなギタリスト。

最近Spotify(音楽ストリーミングアプリ)入れたから、昔聴いてた音楽とかをまた聴くようになった。おれ高校のときにバンドをやってて。
三浦:えー!
宮口:そのときはパンクをやってたの。最近は自分のプレイリストをつくったりしてる。サカナクションとかが入ってるやつ。あと最近、ヨルシカってバンドが好き!前に晟雄さん(主宰・大石)と一緒になった舞台のエンディングで流れてて。それで好きになった。

宮口:あとね、自分がやる役のテーマソングみたいなのを決めたりする。
三浦:わかるー!!
有田:今回の飛田は?
宮口:BIGMAMAの"交響曲シンセカイ"って曲。歌詞がね、人生つまんねえなって感じの少年が船に忍び込むの。でもその船は海賊船で、少年は船長に突き詰められちゃう。っていう話なの。最後、少年がどうなったかわからないんだけど。
有田:その少年の無鉄砲感?
宮口:そう。飛田に足りないところだなーと思う。飛田への今後の希望も込めて。
有田:相川役の葵さんは?
三浦:うーーーん、わたしはまだ決まってないの。

有田:相川と桃子(湯浅くららさん)は不思議な人たちだと思います。かすがい感。
三浦:うんうん。相川は人の心に入っていくのがうまいなと思う。わたし自身にはできない。人のこととか、自分のことすらもわからないのに、するっと入っていける人って…!その場になじむ人なの、って、相川すごい。
宮口:葵さんもそうじゃない?
三浦:わりと好き嫌いはっきりしちゃうかも。好きな曲は丸1日聴いていられちゃう。
宮口:それ、ぼく逆です。イエスマンなんですよね。
三浦:相川は友達になりたい人。こんな人になりたい。

CDをよく買っていた頃、インストをことごとくスキップして聴いていたことを思い出しました。こんど実家に帰ったらあのシングルとかあのシングルとか聴き返そう…。
自分の役のテーマソングを決める、という話が面白くて、そうかー!と聞いていました。第3回のときにお話を伺う方々にも聞いてみようと思います。

次回は天気のはなし以外から書き出してみます。よろしくお願いします。

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劇団晴天 第十回本公演
『遠くまで来たんだ』/『朝をつれてこい』
脚本・演出:大石晟雄

2019年5月18日(土)-26日(日)
シアター風姿花伝

《ご予約》
カルテット・オンライン(銀行振込)
https://www.quartet-online.net/ticket/say-ten10
演劇パス(クレジットカード支払い)
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