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バリ日記9日目(2/2)

ウミヘビのいる海に入ることは諦めて、街をうろつくことにする。コンラッド付近に庭木をとてもきれいにしている家があった。涼しい木陰が天国みたいだ。地元の人が買う八百屋さんみたいなお店も発見する。ハーディーズ価格じゃないのだろうなと思う。

午前中のお祈りの時間に当たったのか、お店の前にお供え物を置いている人を何人も見かける。日差しは暑いが、なんとなく涼やかな気持ちになる。

コンラッドホテルの近くにとてもすてきな洋服屋さんを見つけたので、入ってみることにする。旅先で洋服を買うのが好きだ。その服を着るたびに「ああ、これはあそこで買ったのだな」と旅の記憶も纏うような気になるから楽しい。ノリで買ってしまって、日本で着てみたら気恥ずかしいような品質だったりすることもあるけれど。

この店には、バリバリのバリ風味(笑)でもない、かわいい洋服がいっぱい。サイズが合えば、全部ほしくなるほど好きなテイスト。お客さんが誰もいなかったので店員さんと話すと、お店のオーナーはバリ人と結婚したオーストラリア人女性だと教えてくれた。お客さんは観光客ばかりらしい。

バリ人は小柄な人が多いから、私のサイズはあるんじゃないかな。そう思ったけれど、残念ながら違った。13号ぐらいのサイズばかり。残念。店員さんも残念がって、「せっかくだから、着てみるだけ着て。楽しんで」とぶかぶかで買えないとわかっているのにいろいろと試着させてくれた。

店員さんのお兄さんは日本人女性と結婚したそうだ。大阪出身のアケミさん。けれど、乳癌になって亡くなってしまい、お葬式はバリ式にやったと教えてくれた。バリは日本と民間レベルで相当に交流があるのだなあ。

けっきょく1枚も合う服がなく、何も買わなかったけれど、お礼を行って店を出て、またそぞろ歩く。ホテル街だからか、バリはそういうところなのか、マッサージ店とネイルサロンが異様に多い。

前日、アユン川ラフティングやクアッドで腰を酷使したから、マッサージでも受けてみようと思いついた。泊まっているホテル近くのマッサージ兼サロンのお店に入ってみる。観光客がいつもたくさん入っていて、人気だ。

施術してくれる女性達は仕事がないときには外のベンチに座っておしゃべりをしている。お客さんがくると一人が一緒に店内に入る。施術担当の女性はみんな赤い服なのだけれど、店内には一人だけ黒いスーツの、キリーッとした女性がいる。どうやら彼女がマネージャーか何からしく、お金の支払いとか価格の確認とかは全部彼女がやっていた。「なめんじゃないわよ」的な強気なオーラがバリバリ出ていて、ニコリともしないし、他の施術者の女性たちとも一切話さない。スマホばかりみている。疲れそうだねえ、と思う。

でもマッサージをしてくれた女の子はとてもいい感じだった。全身マッサージをお願いして極楽。22歳なのに、この道10年のキャリアだと言っていた。すごい。そして満足。

夫婦喧嘩をしたときには、マッサージやエステに飛び込むのが吉だ。すっかりご機嫌になってホテルに帰り、夫と仲直りした。

午後は、ヌサドゥアのバリ・コレクションというショッピングモールへ。ヌサドゥアは守衛さんのいるゲートを通ってはいる、観光客向けに特化された地区。バリ・コレクションにはそごうが入っていて、それほどお得感はないけれど品質は日本と同じなので、安心して買い物をする。朝のショッピング不完全燃焼をここで解消した。

バリ・コレクションに行った目的はコンタクトレンズ洗浄液が買うためだったのだけれど、ソフト用しかあらず。バリでハード用を買うのは困難なのかもしれない。ひとつ教訓を得る。連続装用タイプのコンタクトだから、精製水に塩を混ぜて食塩水を作ってしのぐことにした。

夕食後にコンビニへ。友達に頼まれたヘアオイルを求めて何店舗かいったのだけれど見当たらなかったのだけれど、やっと発見。ホッとする。夫はコンビニで店員さんと仲良くなり、バリ語の「ありがとう」は「スクスムン」で、「テレマカシ」はインドネシア語だと教わる。コンビニで店員さんと仲良くなるなんて、日本だと考えられない。さらにバリが好きになった。

10日目に続く

▼地元のお店。何か買ってみたいと思いながらも、入り難くて断念。

▼こんな家を賃貸したいと思った

▼マッサージ兼サロン

▼マッサージ用個室が暗かったからか、ぼけてしまった。施術者はすごく優しい女の子だった。


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