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バリ日記6日目(1/3)

9月6日(火)、旅行6日目。前日一日ゆっくり休んだので、ちゃんと観光しようと決める。行き先は、ティルタエンプル寺院。夫が、「バリでここには絶対に行きたい。行ったことがない」と言っていた場所だ。

ティルタエンプル寺院は、ウブドよりさらに北にいったタンパクシリンにある寺院。そこには聖なる泉の水を引いた沐浴場があり、観光客でも沐浴ができる。夫はなぜか「聖水」に異様に興味がある。(日本の「湧き水」にも弱い。厳密には、「湧き水」の隣などによく書いてある「この湧き水は、ヤマトタケルが怪我をした時に~」みたいな立て札に弱い。)ここの聖水も無病息災の力があると言われているそうで、夫はすごく楽しみにしていた。

しかーし。タンパクシリンは私たちのホテルからはむちゃ遠いのだ。車で2時間かかる。しかも我らが借りたのはバイク。3日目のパリ・ダカール・ラリー状態が思い出される。

なんだって、バイクなんか借りたんだろう。バイクなんか借りる日本人観光客は、私たちの他にはいないはずだ(まあ夫は日本人じゃないけどさ)。「夕日を浴びて走ろうぜ」って夫は言ったけれど、レンタカー代金をケチったに違いない。夕日どころか、排気ガスと埃を浴びて走ることになったじゃないか。

と思っても仕方がないので、めっちゃ防御することにした。まずは腰痛ベルトを装着。ベルトむき出しだと恥ずかしいので、ゆったりとしたシャツを羽織る。顔にはマスクとサングラス。首にはストール。そしてヘルメット。完璧。見苦しいけど、か・ん・ぺ・き! 夫は見た目を気にして、Tシャツにサングラスとヘルメットのみ。そのオシャレっ子魂が、後で仇となる。

この日の夫はやる気だ。タンパクシリンに向かってガンガン走る。車で出かけるときに、日本では彼が標識を読めないので気が抜けない。けれど、タンパクシリンってアルファベットで書いてあるから全部お任せ。(本当は日本の標識にも小さくアルファベットが書いてあるし、彼は目がとてもいいのだけれど、なんかいつも放棄しているのだ。)

大通りを車の間を抜けてひた走る。私はバイクの後ろで町並みを観光。南国なのにたくさんのバイカーがダウンジャケットっぽいものを着ていて疑問に思う。あちこちに大きく派手な神様の像がある。

バリ6日目にしてようやく高速道路の乗り口がわかり、バイクで乗ってみた。バイク専用道があるので、二人乗りでも乗せてもらえる。40円くらいでとても安い。

道はやっぱり異様に埃っぽく、完璧に思えたのにサングラスでは無理だった。埃が入りまくるので、途中でコンビニに寄って水を買い、目を洗った。夫が、次からはスノーケリングのマスクをつけてバイクに乗れと言った。今考えるとバカみたいだけれど「そうする」と答えておいた。

少し市街地を離れると、ガルンガンの飾りを作ったり、飾り付けたりしている人が増えてくる。涼しげな橋の近くにThe Bridgeというレストランを見つけてランチをとることに。お客さんは欧米人らしき白人が数人。トップの画像は、The Bridge。

僻地の観光客向けのレストランには、たいがいヒッピーみたいな白人がいる。みんなバイクでそこに来ている。夫もそういう人だったかーと思った。さすが元バックパッカー。

The Bridgeでもナシゴレンを食べた。ナシゴレンばっかり食べてる。おいしい。ナシゴレンとミゴレンは食べ飽きない。レモングラスのお茶を頼んだら、けっこう甘かったのに爽やかで気に入った。二人で500円ぐらいと安くてびっくり。

レストランの店員に、またもや「あなたは日本人」「ミスターはイタリア人かスペイン人かフランス人かな」と言われる。なんで日本人だとわかるのだろう。

レストランの隣に遺跡っぽいものがあったので登ってみた。特に何もなくて上には畑が広がるのみだったけれど、涼しい風が吹いていて気持ちよかった。汗が引いていく……と思っていると、「早く行こうよ」と下から夫に急き立てられた。

再度、ヘルメットやらマスクやらを装着してバイクに乗る。棚田を眺めたり、石工屋さんと思われる店を眺めたりしているうちに、あっという間にティルタエンプル寺院に。

入場料ひとり15,000Rp(150円くらい)を払い、サルンを借りて巻く。割れ門に向かって前庭を歩く。割と混んでいる。大きな木に祭壇が備えられていて、日本の神社のご神木を思う。割れ門をくぐると沐浴場があった。団体客がついたばかりのようでとても混んでいた。

そこで、寺院内を回ることにする。沐浴場以外は比較的静かで、なんだかお寺に似ていると感じる。もちろん、あちこちにバリの凝った彫刻がしつらえてあるので違うのだけれど。そう思いながら歩いていたら、あちこちに卍マークがつけられているのに気づいた。

やっぱりお寺みたい。あとで調べてみたら、卍マークって仏教とヒンズー教で吉祥を表す印なんですって。知らなかった。

沐浴場の裏手側にはこんこんときれいな水が湧き出る場所があり、きれいな鯉が泳いでいるのも遠目から見えて、清潔な気持ちになる。寺院内をぐるっと回って沐浴場の脇に戻ってきたら、沐浴用のサルンとロッカーを貸し出しているところを見つけた。いよいよ沐浴だ。

▼The Bridge

▼The Bridge脇の遺跡っぽいもの

▼ティルタエンプル。奥の寺院。写真を撮るよと行ったら、なぜか夫がこのポーズ。

▼お寺の内部。バリ・ヒンズー!

▼卍マークはたくさんあった。


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