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バリ日記2日目(2/2)

プールで涼んだ後、私が楽しみにしていた場所に行くことにした。レンタルバイク屋との約束の時間までに帰ることにして、タクシーに乗って行く。行き先は、スーパー!

旅先でスーパーに行くのが大好きだ。何が高いのか、何がどのくらいの値段なのか、どんな品物が売れるのか、どんな商品があるのか、店員がどういう仕事ぶりなのか……見所はいっぱいある。

ホテルの送迎ドライバーに聞いた、ハーディーズというスーパーに向かう。タクシーの運転手も、「ハーディーズはちょっと高いけど、なんでも揃っている」と太鼓判を押してくれる。

ハーディーズは、なんとなくドンキホーテに似た雰囲気の店だった。ガムランのような音楽が流れている。店内に入る前に、セキュリティチェックがある。
おお! 外国だ!

店内もドンキホーテに似ていて、倉庫っぽい店内に、高い棚が天井近くまで並べられている。ちょいと照明は暗め。2階だてで食料品、衣類、コスメ、雑貨、電化製品だけではなくお土産品も売っている。もちろんお酒やお菓子も。

私たちの目当ては食料品。すっごい意識高い系な食事をしているわけではないのだけれど、1週間を超える旅行のときは、外食続きだとお腹を壊してしまうので、自炊する。だから、食料調達にきたのだ。

ちょっと道が混んでいたため予定より到着までに時間がかかる。レンタルバイク屋との約束の時間を考えると、買い物にかけられる時間は30分。夫と、「おまえは野菜から攻めろ、おれは乾物から攻める」「ラジャ」と手分けして必要なものを探すことにする。

どんな野菜があるかと、急ぎながらもウキウキと見に行く。スターフルーツやマンゴスチンが、まるでオレンジかのように気負わず置かれていて南国感たっぷり。
野菜は、「安いものを」と思わなければ、ホクトのブナシメジだって買えるほど品揃えが豊富。簡単に調理できそうなものを見繕って、カゴへ入れる。

肉コーナーには鶏肉、豚肉、牛肉。ヒンドゥー教が95%をしめる島なのに、牛肉があるのがびっくり。それから塩コーナーに味の素の大袋が大量に。そんなに好きなのかー!

玉ねぎを買おうと、根菜類のコーナーに近づいていったら、ちょうどスタッフがじゃがいものカゴをどっこいしょと持ち上げるところだった。
なんとなく見ていると…… 下から大小様々な「まっくろくろすけ」がわやわやわやーっと。ぎゃああああああ

しかし、店内のみなさんは動じない。そうかーっと思って心を落ち着ける。が、じゃがいもは買わないことにした。

戦利品を持ってレジへ。レジの女の子がこれまたえっらく若い。12歳~14歳くらいに見える。化粧をしているのでもっと大人なのかとも思うのだけれど、異様なほど若い。頭がとても小さくて、孔雀みたい。きれいな子だ。
後で聞いたら、中学生くらいのときにインターンで働く仕組みがあるそうだ。なので本当に12歳くらいだったのかもしれない。

だがその孔雀ちゃんは仕事がえらく遅い。値段がわからない商品があると、優雅に歩いて値段を見に行ってくれる。バーコード読み取り機も、こちらから見ていてもイライラしちゃうくらい、反応しない。バーコード読み取り機が反応しない場合、その数字を全部手打ちするルールみたいなのだけれど、桁数が多いので当然まちがえて何度もやり直す。待つ修行みたいだった。

買ったものは、インディカ米の玄米、牛乳、3食分程度の野菜類&肉類、食パン2斤、ビンタンビール4本、塩、トマト缶、生クリーム、オリーブオイル、ダノンヨーグルト小パック6個、100%りんごジュース程度。だけど、びっくりすることに、4000円くらいした。バリ人の平均月収は1万円くらいだそうだ。よっぽど妙な買い方をしたみたいだ。ホクトのブナシメジとか、オーガニック玄米がいけなかったのかと、後悔する。

タクシーに飛び乗ってホテルに帰る。時間厳守だ。なぜなら、朝、夫が遅刻したレンタルバイク屋を叱り飛ばしたから。遅刻した相手を攻めたのに自分が遅刻するわけにはいかないと、いつも遅刻魔の夫も頑張った。

そのおかげで時間通りにホテルに着く。レンタルバイク屋のにーちゃんは、自分が朝1時間近くも遅刻してきたのにもかかわらず、「ボスに怒られちゃったからチップくれよ」って夫に言ったらしくて、夫を激怒させていた。
あの顔の怖い夫が怒っているのに、さらにチップをせがむとは。すごい。私、彼に弟子入りしたい。けど、夫も応じたらしい。意味がわからない!!!

ホテルスタッフがあまりにすてきなので勘違いしそうだけれど、バリ人全員がみんな天使みたいにすっごく感じがいいというわけではないのだなあと、あたりまえのことを改めて思う。

晩御飯はホテルで買ってきたものを調理して食べることにする。ホテルのオーナーが有名シェフだからか、コンロが4つあって、なんでも作れそう。
ただプロパンガスのコンロで、チャッカマンで点火するタイプなのだけれど、このチャッカマンがえらく使いにくい。ぜんぜん火がつかない。あまりの大変さに、滞在中はご飯とおかず1品だけ作ることにした。(という言い訳をした。手抜きだ。)

日本って、利便性という面でものすごく優れているなあと思う。スーパーのバーコードもさくさく読み取れるし、ガスもすぐつく。商品パッケージも開けやすいようにものすごく工夫されている。だけど、海外で不便な思いをするまで、便利さに気づかないことも多い。いい機会なので、心の中でめちゃくちゃ感謝しておく。
ありがとう、日々小さな気遣いを商品にいっぱい詰め込んでくれているみなさん。

寝る前にもう一度プールで泳いでから寝た。小百合!

(3日目につづく)

▼ハーディーズ店内。ドンキ感ある。


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