見出し画像

アラフォー30代、教習所に通う ②

 学科をほぼ受け終わり、効果測定に向けて満点様をやりまくり、技能でひたすら慣れていく期。
 指導方法が合わない先生との接触が出てきたり、やっとできるようになったと思ったらさらにできないことが増えてへこんだり、S字とクランクでつまづいたり、満点様のエラーに翻弄されたりと、教習所の様々な洗礼(?)を受けました。


6日目 第1段階 技能5限目 / 学科1コマ

4月9日(日)
 学科はラスト。路側帯や歩道についてのあれこれを学んだ。帰宅後に満点様にトライしてみるものの、満点様の不具合(ところどころ問題文も解答も出てこない)により6試験で打ち止め。講義以外に勉強しないままだとだいたい88点だった。不合格の文字が並んでるの見て笑っちゃった。

4月7日の学科3コマ、結構きつかった
88点も4点もおんなじなのさ

 技能では教習所のなかをぐるぐる走りながら、ハンドルの戻すタイミング、ハンドルの戻し方のコツなどを教えていただく。やっぱりまだまだブレーキの加減が難しいし、ハンドルについて頭で考えるとごちゃごちゃになっちゃうことがある。ブレーキはそない言うほど押してるつもりないのに、結構つよめにかかっちゃったりする。
 教習所は狭いから、いろんな動作を瞬時にやらなくてはいけないのが難しい。停止線から1m以内に止まること。目線はもっと先。左折のときは縁石を見る。ハンドルを戻すときもハンドルを切るときと同じくらいのスピードで戻す。右左折のときはそれぞれの端に寄る。
 ハンドルを戻すときどれだけ巻いたかわからなかったり、やっぱり何度も言われるのは目線。だいぶ遠くを見ているつもりだけど、まだまだ遠くを見なくてはいけない。
 先生から授業の取り方を聞かれたので、技能はできるだけ間を空けずに1時間ずつ受けるようにしていること、学科がすべて終わってから満点様に取り掛かろうとしていることを言うと、「技能を2時間連続で受けたほうが慣れるんじゃない?」「学科が終わらなくても満点様進めたうえで授業聞くのも頭に入るんじゃない?」とのこと。1個1個納得したうえで進めたいわたしにはちょっと難しいなと思った。

7日目 第1段階 技能6限目

4月10日(月)
 3限目を教えてくださった先生だった。この先生は前回もそうだったけど、できないところをしっかりできるようにしてくれる。今日は左折と右折ができるようになった。
 できないことをできるようにしてくれるから、この先生の授業の後は「楽しかった」という気持ちが胸のなかにじんわりと広がる。うまくいったときは褒めてくれるし、注意すべきところはちゃんと言ってくれるし、すごくありがたい。
 曲がるときも目線を遠くにやると自然とその方向に車を動かすようになるんだなと実感した。「遠くを見ると軌道が安定するって不思議ですね」と先生に言うと、「人間って見てる方向にまっすぐ進める習性があるんでしょうね」とのこと。「50m走とかもそうですもんね」「そうそう、先を見てるからまっすぐ走れるんですよね」などと話す。
 左折するときにもう少し左に寄れるといいのと、自分的には右折のときちょっと手前から曲がりすぎな気もする。次は克服できるといいな。
 クリアしなければいけない22項目のうち8項目までいった。時間かかりすぎかなあ。でもできてないまま路上に出るくらいなら、余分にお金払って教習所内で練習できるほうがいいか。
 終わった後は学科の先生に、満点様に7つテストがあったのに(ひとつ上の画像参照)、6つしか表示されないのはどうしてか問い合わせたところ、なんかエラーらしくて「6つ合格できれば効果測定受けていいよ」とのこと。いいの!?笑

相変わらずエラーで問題文が出ない場所があって、そこで得点取れなかったけど全部合格した

8日目 第1段階 技能7限目

4月11日(火)
 坂道、バック、急発進と急停車、S字カーブと、新しいことを中心にやった。
 人並みにできるようになるまでに人より時間がかかるスーパー不器用なわたしは、坂道の手順を聞いたときに「うわあ、たくさん操作しなきゃいけないのは、最初大体全然うまくいかないんだよな……」と不安になる。
 するとその瞬間に先生が「坂道はなんてことない。簡単だからちゃっちゃと終わらせよう」と言い、その時点でだいぶ心が折れてしまった。
 案の定うまいこといかず、先生は苦笑い。悪気は一切ないんだろうけど、できないことを笑われるのは、わたしにとって中学時代のスクールカースト最底辺の感覚が蘇るトリガーで、苦手なことのひとつである。「坂道」「坂道」と言われていたからあんまりピンとこなかったけど、わたしがやったのは「坂道停車からの発進」だったんだなと帰宅後に気付いた。

こんな道も走れるようになるのかしら
(配布元:ぱくたそ)

 「ブレーキはもっと優しくかけないと」と笑われる。まだまだ加減がうまくいかないことがあるけど、これでもだいぶマシになった。「交差点をとろとろ走るのはよくない」「コース内で怖がってたら、路上はもっと怖いですよ」と笑われる。終わったあとの脇汗が過去最高に臭かった。
 満点様にアクセスしたら、全部合格したはずが問題が1個新規になっていたのでやり直しになってしまった。なんじゃい!! ちなみにこのエラーはその次の日にもあった。ずっとオール合格できないかもしれない。

9日目 第1段階 技能8限目

4月14日(金)
 5限目を教えてくださった先生。もう8限目ということもあってか「今日のうちに狭路はどちらも終わらせたい」とのこと。この時点で嫌な予感はしていた。
 するすると解説をしてもらったあとに実践。うまくいかない。語り口は優しいけれど、アドバイスなどはなく「どうすればいいと思いますか?」や「思ったとおりにやってみてください」と丸投げをされる。どうしたらいいのかわからなくて、どんどん焦ってくる。
 言われたとおりにやっているつもりでも全然できてなくて、最後の時間だからちょっと先生も疲れてたのかな。「ちゃんと見てますか?」「本当に縁石を見てますか?」など、5限目のときよりも厳しめのリアクションが返ってきた。
 S字もクランクも何度やってもうまくいかなくて、何度も同じ注意をされて、でも焦ってるから脳の処理速度がものすごく落ちていて、原理がわからないから頭に何も入ってこなくて思考回路はショート寸前、というかショートしていた。

この世にこんな道あるんけ?
(配布元:写真AC)

 ほんっとに良くないんだけど、自分でも気づかない間にメンタルが限界に達してしまっていたようで、緊迫感がピークにきたときに「むずかしい……」という悲痛の叫びとともに目を押さえたら、涙がこぼれてしまった。ほんとよくない。わたしが要領悪いだけなのに、先生を嫌な気持ちにさせてしまった。時間もオーバーさせてしまった。
 先生は気を使って「むずいっすよね。ここがいちばん難しいですよ」「慣れだから」と声をかけてくれた。それもとても申し訳ない気持ちになった。ぼろぼろ泣きながら原付に乗って帰った。
 ハンドルのことを考えると頭がパニックになる。車体の動きから感じるといっても、なかなかどうにもならなくて……。縁石を見ているつもりなのにうまいこといかない。
 右左折やカーブ、ブレーキの感じもだいぶスムーズになってきたけど、右左折の際の幅寄せがまだまだ甘い。あと「右左折の際に道路と平行になる直前からハンドルを戻すように。道路と平行になってから戻してる」というご指摘。ここも気を付けないと。

 良き動画を見つけました。安心信頼のJAF!!

10日目 第1段階 技能9限目

4月18日(火)
 初めてお世話になる先生。前回と前々回がぼろぼろだったのでメランコリックオブザイヤーのわたくし、どんな人なのかなとびくびくしながら行ったら、ほんっとに優しくてすごくいい先生だった。優しすぎて途中で泣きそうになった。
 前回はどうだったかと訊かれ、「これまで技能はできないなりに楽しんでたんだけど、前回が悲惨すぎて今日来たくないなと思った」と告げると、「それは良くないですね。じゃあ今日できるようになりましょうね」と微笑まれる。S字の入り口は結構ハンドル切ること、案外前に行ってもOKなこと、外側を辿ることなど、コツを一つひとつ丁寧に教えてもらった。
 S字を回っているときに縁石の向こう側につつじが咲いていて「あ、つつじが咲いてる」と言ったら「……脇見運転ですね」と笑われた。「あははは、たしかに。もうそんな季節なんですね」なんて話しながら無事通過。クランクはもう少し手前で曲がっても良さそう。

 今回の教習の前にS字に関するYouTubeをアホほど観漁って、なかでも上記の動画がかなり役立った。「S字は案外道幅が広い」という情報が、少しほっとさせてくれた。
 先生はわたしのS字とクランクよりも、カーブでブレーキをかけるタイミング、アクセルを踏むタイミングが遅いことを気にしていた。「ちゃんとブレーキをかけてないからハンドル操作が追いつかないんですよ」と言われ、確かにそうだなと納得。
 優しく言われるとなんでも素直に受け入れちゃう。わたしちょろい。優しいってすごい。あと先生のつけていた香水がいい匂いで、「素敵な香りですね」と言いたかったけど引っ込み思案発動しまくりで言えなかった。わたししょぼい。

計10日間通ってみて

 「一時停止をする前から左右確認をするのはNG」みたいに、複数の先生から同じことを注意されることがしばしばある。原付で運転してるときのクセが良くない意味で出てるなとも思う。
 まだまだできないこともたくさんあるけれど、乗るたびにちょっとマシになっているような気がする。技能9限目を見てくださった先生が「自信を喪失することがいちばん良くない」とおっしゃっていたので、「できる気がしない」ではなく「できるようになりたいな」と思うようにするのが良さそう。
 教習所で感じる様々なマインドは、普段の生活においても大事なことが多い。優しい先生の語り口や佇まいなどから「わたしがこういう雰囲気だったら、インタビューのお相手さんも話しやすいかな」と思ったりもするので、先生の生徒の心を開く技術も盗んでいけたらいいな。
 次はとうとう効果測定! 技能は残り3コマでみきわめ。仕事とバランスを取りながら今後も通っていきます。わしは! おかんを! ドライブに! 連れていくんやー!!!

(つづく)

最後までお読みいただきありがとうございます。