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ライター駆け出しの頃に初めて取材したバンドがいまも続いていること

 モーモールルギャバンのニューシングル『消えて』にまつわる記事をワンタンマガジンに掲載しました。MVを紹介する「MV Watcher」というコーナーです。ワンタンで唯一の「ですます調」テキスト。

 専門学校卒業後の2009年の終わりに、学校の同期が「最近モーモールルギャバンにハマってるんだよね」と『野口、久津川で爆死』をレコメンドしてくれたのが、モーモールルギャバンの音楽との出会いでした。初めてインタビューをしたのは『僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ』リリースのタイミングで、2012年の1月だったと思います。

 そしてついこの前インタビューをしたcinema staffも、わたしが初めてインタビューをしたのはモーモールルギャバンと同じく2012年です。「初対面のときはcinema staffもわたしも20代だったのに、もうみんな30代なんだなあ」とぼんやり考えてたら、ふと「cinema staffもモーモールルギャバンも解散してないな」と思いました。縁起でもねえこと言うなって感じなんですけど。ライターとして活動をしてきた9年間、様々なバンドの解散と無期限活動休止を見送ってきた事実があります。ご逝去もありました。

 「この2組は対人恐怖症が抜けきってないわたしの、声が震えてがちがちに緊張したインタビューを受けてくださっているんだよな」と考えると恥ずかしすぎて、気が狂いそうになりますけど。とてもおこがましい言い方をすれば、そういう自分を知ってくれているバンドがいまも存在するとは、自分の歴史でもある気がしています。

 モーモールルギャバンもcinema staffも、この7年間、荒波のなかもがきながら自分たちの美学やポリシーを追求しています。わたしはただただどきどきする匂いのする方角へと走ってきましたが、そろそろ人生折り返し地点。どう生きていくか、どんなことを書いていきたいのか、もっとしっかり考えていきたいなと思う今日この頃であります。

 中学生の頃の自分が「こいつなら信用してやってもいいかな」と思えるような大人になりたいなあ。

最後までお読みいただきありがとうございます。