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Perfumeと観客が一体となる「P.T.A.コーナー」(2023年度版)

Perfumeの「P.T.A.」は「Perfumeとあなた」の略でアミューズが提供するPerfumeの公式ファンクラブです。そして「P.T.A.コーナー」というPerfumeのライブ中のコーナーがあります。Perfumeのライブに参加された方はご存じと思いますが、「P.T.A.コーナー」はライブ終盤にPefumeの3人の指示にしたがい「リズムに合わせて声をだして体を動かそう」というPerfumeライブでは恒例のコーナーです。

定番のパターンは客席の位置から何分割かして、例えば、ご当地のキーワードが「こうべ」だったら左を「こ」、真ん中を「う」、右を「べ」としてひとつひとつ声出して最後に全員で「こうべ」とか言う感じです。これを様々なタイミングで行うのがPerfumeのライブの特徴です。こうやって文字で書くと「何が楽しいの?」と思われるかもしれませんが、一体となって声を出し体を動かすことで自然と緊張感が和らぎ、盛り上がるのです。

Perfumeのライブでは、サイリウムなどの道具を使いません。観客ができることは、声出しと腕や手などの客席の狭い範囲内での動作だけでしかありません。

「P.T.A.コーナー」に関しては、昔から現在に至るまで、あ~ちゃんがずっと先導しています。「P.T.A.コーナー」の説明もあ~ちゃんが必ずやります。「リズムに合わせて声をだして体を動かそうというコーナーです」と一言いったあと、「男子」「女子」「そうでない人」、その後、「眼鏡」「裸眼」「コンタクト」など声を出し、手を上げさせます。あとは「外内外外」「内外内内」と両腕をあげて手の甲を左右したり、「上下上上」「下上下下」となど腕を上げ下ろしたり、リズムに合わす「練習」をやったりします。この「練習」には意味があり、MY COLOR、Puppy Loveなど最後の曲やアンコール時の曲の中で使う場面があったりするのです。直近では「すみっコディスコ」のダンスを練習しました。

trfの「サバイバルダンス」、B'zの「ウルトラソウル」、松平健の「マツケンサンバ」など他アーティストの歌なども導入して、観客に声を出させ、リズムに乗り体を動かしたりすることもあります。

「P.T.A.コーナー」は3人とスタッフが長年かけて考えたものですが、「男子」「女子」などの声掛けはあ~ちゃんがシンガーソングライターのaikoさんの大ファンで、彼女のライブの盛り上げ方を参考にしたみたいです。以前、年末年始のTBSのカウントダウンTVでaikoさんのライブを見たら、まさに一緒でした。よいものを参考にしてPerfume独自のやり方で盛り上げる。Perfumeのライブは数を重ねるごとに盛り上げ方も成長しているのです。他のアーティストにはない独自なものであり、Perfumeライブの大きな特徴だと思います。

また、「P.T.A.コーナー」に前後しますが、「チョコレイト・ディスコ」の「2012-MIXバージョン」というライブ用の改定バージョンが後から登場しました。原曲の方がよいという人もいますが、「チョコレイト・ディスコ」がライブで盛り上げる定番曲となったことから作成したバージョンです。Perfumeとスタッフの人達は常にライブがどうしたら盛り上がるのか考えているのです。

「P.T.A.コーナー」の中でNHKの子供向け番組「お母さんと一緒」で歌われていた「はみがきの歌」をあ~ちゃんが「食べたら磨こう、約束拳万!」と一人で歌うことがあります。あ~ちゃん本人が好きなんでしょうね。それがきっかけか定かではありませんが、歯磨き粉を販売しているサンスター社よりオーラツーブランドと「Ora2×Perfume くちもとBeauty Project」を実施していた時期(2017年)がありました。

公開された映像は「Perfume FES!! 2017」の中で「はみがきのうた」を初公開した時のものでした。自分もその場にいてPerfumeの指示にしたがいフリを行いましたが、振り付けは覚えやすく可愛らしく、よくできた曲だなと思いました。「ピカピカ輝きマウス チュッ!」てネズミのフリがありますが、マウスが口(mouth)とネズミ(mouse)を兼ねていることに恥ずかしながら後で気づきました。作曲者のチャットモンチーは結構、考えたのだろうなと思います。

一部のPerfumeファンからネットで批判的な意見もありますが、元々はアイドル活動していたPerfumeの歴史から見てもなんら不思議ではなく、会場が一体となって盛り上がるために時間をかけて考えたパフォーマンスなんだと思います。私も「はみがきのうた」をはじめとする「P.T.A.コーナー」は最初、照れ臭く思いましたが、一緒にやることで楽しく感じるようになりました。Perfumeに興味を持たれている方は是非、ライブに参加して体験してほしいと思います。

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