#357 決戦の行方

小雨の中、キックオフを告げる笛が鳴る。笛の音と共に一斉に飛び出す自チームフォワード陣。
激しくぶつかり合う両チームフォワード。相手チームがモールを形成し、そこからスクラムハーフがスタンドオフにパス。
パスを受けたスタンドオフが陣地挽回のタッチキックを蹴る。蹴り出されたところでラインアウトで再開。
自チームの戦略はセンターとフルバックの決定力を生かすべく、バックスにパスを供給し、バックスでライン攻撃を仕掛ける。
相手バックスのセンターにラグビー高校生日本代表候補だった選手がいる。
攻守共にチームを支えるエース。
自チームのバックス攻撃を早めに出るディフェンスで止められた。
前半は拮抗した展開が続き、両チーム無得点で終了。
ハーフタイムを挟み、後半に突入。しばらく前半と同じ拮抗した流れが続く。
必死に相手の攻撃を食い止めていた自チームだったが、相手フォワードの猛攻を抑えきれずに得点許す。
ゴールキックも決まり、0対7とリードを許す。
その後、自チームバックスのポイントゲッターであるフルバックの先輩がトライを取り、ゴールも決まり7対7と同点。
相手陣に攻め込むも相手ボールとなり、相手バックスがタッチキックを蹴る。そのキックがミスキックとなり、相手22メートル手前にポジショニングしていた僕がボールをキャッチ。僕の前には相手ディフェンスがおらずトライチャンス。負傷箇所の影響で一歩の踏み出しが遅れた。
僕が走り出した瞬間に相手バックスのエースセンターが体当たり気味にタックル。僕はほとんど前進できず、止められた。
絶好のトライチャンスを逃す。
その後、自陣22メートル付近でペナルティーを取られペナルティーキックを狙われる。
ゴール成功で7対10。終了間際にも相手チームがトライ。
ゴールも成功し、7対17で試合終了。
最後突き放されてしまった。試合終了を告げる笛が鳴り響いた後、項垂れる自チームフィフティーン。相手チームは全勝をキープ。
自チームは優勝争いから脱落。
続く…

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