132.歳時記番組

 アニメ「サザエさん」のテーマ曲や「笑点」のテーマ曲を聞くと寂しくなってしまうという人たちがいる。
 あんなご陽気な曲でなぜに寂しくなるかというと、それが日曜の夕方に放送されるから。つまり「あぁ休みも今日で終わりか。明日からまた一週間が始まる」というブルーな気分を思い出してしまうからだ。

 テレビ・ラジオの番組というのは。人の視聴習慣と関連づけて記憶される。その番組のよしあしとは別に、金曜・土曜の夜に放送されるものはなんとなくウキウキ感じ、日曜の夜に放送されるものは、前述のように寂しく感じる。
 これは年間を通してもそうで、最もわかりやすいのが「紅白歌合戦」だろう。あの番組を見て「あぁ、今年も終わりか。いろいろあったなぁ」と感じない日本人はいない。
 季節感に密着した、こうした歳時記番組になるというのは大変に名誉なことなのだ。

 ところで、先日知人から、インターネットの個人ホームページに「NHK-FMで藤井青銅の干支シリーズが始まると、あぁ今年も終わりかと思う」と書かれていたと教えられた。
 干支シリーズというのは、毎年年末にその年に起きたよしなし事を、そこはかとなくコントに書きつくる(C吉田兼好)という番組。ぼくの好みを前面に出してやらせてもらい(NHK-FM内の番外地と言われている)、今年でもう8年目になる。
 少数とはいえ、これを歳時記番組に感じてもらったというのは嬉しいものだ。

【モンダイ点】
◎つまり、ぼくの番組も紅白に並んだというわけだな(おいおい!)

(ステラ/2000/11/8)

お読みいただき、ありがとうございます。本にまとまらないアレコレを書いています。サポートしていただければ励みになるし、たぶん調子に乗って色々書くと思います! よろしくお願いします。