最近は鬱の調子が幾分か良かったので久しぶりに外出をしたが、車に乗り込む前にスマホを確認して、少し嫌な事があった。
普段なら大丈夫なのに、運転中も頭からその嫌な事が離れず、唐突にパニックに陥ってしまい 運転しながら「このままだと事故りそう」と焦りまくった結果、すぐ近くにあったデイリーヤマザキに車を停める。
偶然にも、それは私がうつ病を拗らせて実家に強制送還される前に住んでいたアパートの近くにあるデイリーヤマザキだった。

一人暮らしの頃は生活がボロボロで、夜遅くに仕事が終わるとご飯を作る気力なんて無くて、このデイリーヤマザキにお弁当を買いによく通っていた。ボロボロな外観にボロボロな何も入っていないガチャガチャ。夜遅くによぼよぼのおじいちゃん店員さんが立っているレジ。飲み物コーナーのエアコンは何年も壊れたままで、常に常温で販売されている。
品揃えは普通の大手コンビニに比べたら決して良いとは言えないけど、何故かここのデイリーヤマザキは店員さんがいつも優しい。そしてアイスの品揃えだけは何故かいつも良い。
それは今も変わっていなかった。なんだか嬉しくて、懐かしくて、あんなにボロボロで苦しかったあの日が恋しいとすら思う。戻りたいとは思わないけど。

エナドリ、お茶、パン、そしてでっかいアイスを無心で手に取った。本当にでかい。iPhone14とほぼ同じ、いやそれよりも大きい。何度か店頭で見かけてはいたが、1つ400キロカロリーなので手が出せなかった。
私はうつ病の薬の副作用で体重が本当に有り得ないほど増加してしまい、今では身体がパンパンなのだが、あんなに躊躇していた400キロカロリーのアイスを無心で手に取れるようになった事は怪我の功名かなあとぼんやり思った。怪我の功名すぎる気がしなくもないが。

むしゃくしゃしていた。ただそれだけの日にアイスを買った。