初めて行った喫茶店でのランチの話。

あまり清潔感のないお店だったけれど
こういうところが意外と美味しいお店だったって聞いたこともあるし、
ここ最近同じ店ばかり通っていたのでなんとなく冒険してみたくなった。

顔馴染みの常連さんがよく来る喫茶店らしい。
店に入ると、ほとんどのテーブルが埋まっていて
カウンター席に座ると、たばこの煙たさと人の近い話し声で少しむせるような雰囲気だった。そして少し小汚い。

油で少しベタつく目の前のメニューを取って見ると、ランチメニューのナポリタンセットとピラフセットしかなかった。
どっちも気分じゃなかったので、ほかのメニューを見せてもらった。
特に何も目欲しいものがないときのわたしの選択肢はいつもミートソースである。迷わず注文した。

割と早く出来上がって来たミートソースはお値段にしては量多め。
パスタは多めだけれどソースは少なめ。
THE・かさ増しの意図が
丸わかりのミートソースをどどんと置かれた。（デザートのパイナップル添え）
しかもあきらかにこれはナポリタンの具であろう玉ねぎやらピーマンが入っており、黙々と食べているうちにナポリタンを注文しなかった自分が悪かったんだ…とさえ思った。

実際、料理をしていたおじさん（たぶん店長）は
ほんとに野菜、炒まってるんですか？と疑わしいほどに忙しなくフライパンを奮っていた。
そしてミートソースに紛れていた玉ねぎはやはり生だった。

パイナップルと食後のコーヒーも頂いて店を出た。

言うほど悪くないけど、たぶん二度は行かない。
おじさんはいい人だと思う。でも二度は行かない。

おわり