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何かを制作する仕事の基本の流れ

広報の仕事で制作物を用意したり、
ライターの立場で出版物の制作に関わったりするなかで、
基本的にやっていることはみんな同じだなと思ったので、
何かをつくる時の基本の流れをまとめてみました。
当たり前といえば当たり前だけれど、
全体の流れが頭にあると、仕事が進めやすい気がします。

工程は概ね5段階です。

(1)コンセプトを決める
テーマやターゲットなどを決める段階です。
何のための制作物で、誰が手に取るものなのか。

たとえば、広報誌だとしたら、ターゲットは
購入を検討している人や興味関心を持っている人で、
会社や製品を知ってもらうための制作物です。
テーマは、今回の号では配布するのが夏だから、
「この製品を活用した夏の過ごし方」を紹介しよう、とか。

もしくはメディアの特集だとしたら、
働く女性のライフスタイルを提案するメディアで、
もう少し気軽に読んでもらうために、
サクッと読めるイラストコラムをつくろう、とか。

キーワードが並ぶと分かったような気になりがちですが、
ここを文章でしっかり理解することは大事だと思います。
予算や納期など、どのぐらいの規模の仕事になるのかも、
この段階で決まります。

(2)構成をつくる
コンセプトやテーマを踏まえて、制作物の大枠を準備する段階です。
設計図をつくると言い換えてもいいかもしれません。

私がみんな同じだと感じたのはこのステップです。
たとえば、私が見たことがあるものは...

広報誌:台割り、構成案
雑誌:ラフ
WEBサイト:ワイヤーフレーム、サイトマップ
CM:コンテ
書籍:章立て、目次案
動画:香盤表

どれも役割としては同じだなと。
制作物の全体像を一目で見られるようにしたもので、
これを見ながら全体のバランスを調整していきます。

その後で手を動かす段階になった時にはこれが頼りになります。
この構成案は世の中に出てくるものではないですし、
趣旨を理解したら、早く実制作に入りたくなりますが、
制作物に関わる人の認識にずれが出ないようにするためにも、
また、そもそものコンセプトから外れないようにするためにも、
ひと手間かけて、つくる意味はあると思います。

構成案をつくるのは編集者やディレクターと言われる立場の人です。
この人の頭のなかに、全体の構成がちゃんと入っていると、
指示が明確になって、実働部隊が動きやすくなるように感じます。

(3)素材を集めて肉付けする
構成にのっとって、素材を準備していく段階です。
取材や撮影など、どこかの現場で仕事をするのは、このステップです。

限られた時間で、どれだけ使える素材を集められるかで、
その後の制作物の作りやすさやクオリティが変わってきます。

現場の経験が浅い場合は特に、素材の集め漏れを起こさないためにも、
(2)の構成があると安心です。
取材や撮影は色々な人の予定や場所を調整しているので、
やり直しがきかない場合が多いからです。
最低限、必要な素材が集まっていれば、
後はどうにかつないで形にすることができます。

現場の経験が豊富な人は、全体に必要な素材を集めた後で、
おまけにこういうのもあると編集の彩りに使えるよという、
ちょっとした引き出しを持っていたりもします。
後は、素材の上手な引き出し方とか。
そういう知恵はどんどん盗んでいきたいですね。

(4)編集・チェックする
集まった素材そのままでは制作物になりません。
世に出して、誰かに目にとめてもらい、
期待したリアクションをとってもらうには、
そういう視点で素材を編集することが必要です。

その制作物のなかでもっとも大事なところは何か、
(つまりは(1)のテーマですが)を考えて、
それに合うところを強調し、それに合わないところは捨てます。

苦労して集めた素材を捨てるのは忍びないですし、
テーマに沿わないからといって、
内容が悪いわけでもなかったりするので、捨てるのは大変です。
でも、そこで捨てなければ、見る人にとって見づらくなります。
つまりは、最初に予定していたテーマが伝わらなくなります。
何のためにつくっていたんだっけという話です。

どうしてもお蔵入りさせるのがもったいない時は、
たとえば、編集後記だったり、
オフショットのようなかたちでSNSに載せたりすることで、
本編で捨てた素材を世に出すこともできます。

そして、編集したら、世に出す前に関係者のチェックを受けます。
一度、公開したものを訂正するのは大変です。
公開された制作物を見た人全員に、
「やっぱりさっきのは見なかったことにして」
と言うわけにはいきません。
この辺りになると期日が迫っていて、
じっくり見直す余裕がなかったりもしますが、
当初の意図通りのものができているか、
うっかり変なものが残っていないか、
点検しておくことは大事だと思います。

(5)公開・配布する
ここまできて、ようやくお披露目です。
無事に手元まで届けば、制作陣は一安心ですが、
制作物を頼んだ人はここからが本番です。
反響に応じて、もっと見られるように工夫したり、
結果を次の企画に活かしたりします。

この流れを何度も何度もやっていくうちに、
どこに集中すればいいのかがわかって力が抜けるようになり、
細かいところにまで目を配れるようになっていくのだと思います。
考えずにできるようになると、逆に、惰性でもつくれてしまう
なんていうこともあるのかもしれないですけどね。



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ありがとうございます!
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本多小百合

広告宣伝・広報担当の会社員→フリーランス・ライター Webに載る取材記事を書いています

一億総「社長」「復業」時代の働き方と経営術

アーティストもデザイナーも、科学者もエンジニアも、漫画家も著述家も音楽家も役者もゲーマーもアスリートも、そして子どももシニアも、目指せ「独立自存」。😃✨
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