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正規職になるのがゴールなの?非正規女子の正規職転換可能性

こんにちは、神奈川県川崎市で非正規女子のエンパワーメントをしている、ふつうのくらし代表の清野です。非正規女子の支援をしていると、しばしば「正社員になれば支援終了ですか?」と聞かれます。この問いには、実は答えるのが非常に難しいと思っています。

機会があれば正規職になりたいと思っている人は多い

非正規女子の現状に関する研究で金字塔ともいえる 「非正規職シングル女性の社会的支援に向けたニーズ調査」(横浜市男女共同参画センター, 2016)では、非正規職の女性が非正規職にとどまっている理由として61.7%の人が「正規職で働ける仕事がなかったから」と答えています(p.53)。機会があれば正規職になりたいと思っている人は多数派であることが分かります。

一方で、実際に正規職になれる機会はどのくらいあるのでしょうか?

非正規→正規への転換ができた女性は5%以下

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厚生労働省(2017)の「労働経済分析レポート No.1 正規雇用へ転換した方の特徴と影響」によると、2016年に非正規雇用であった女性が正規雇用に転換した割合は、非正規シングル女性のボリュームゾーンである、35~44歳で4.4%、45~54歳で2.2%です。単純に考えると、95%以上の人が正規職への転換はしていない状況です。

また、正社員への転換がはかられやすい業種をみると、運輸業・建設業・通信業となっており、女性たちのニーズに合っていません。

上記は、全転職者のデータですので、もしかしたら正規職への転換希望者に母数を絞ると、もう少し希望のあるデータが出てくるのかもしれません。

でずが、以上のように、失敗する可能性がかなり高いチャレンジに、また女性のニーズに合っているとは限らないテーマに踏み出すことができず、正社員化を目標とすることに二の足を踏んでいます。

正社員化がゴールというより、収入のUPがゴール

一方で、女性たちの主な悩みは低年収であり、正社員化を希望するのも低年収から脱したいからとの思いが強いためと推察されます。そのため、ふつうのくらしでは現在、支出を減らす・収入を増やすをテーマに、様々な活動をしています。

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支出を増やすにしても、正社員の転用可能性を高める以外にもなにか方法があるかもしれません。

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