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フォロワー150名突破記念~股関節の診かたに対する考え方~

いつもお世話になっております。
2023年11月2日時点でnoteのフォロワーが150名を突破しました。
50名突破時点での肩、100名突破時点での膝同様、
今回は股関節についてまとめました。

股関節とは?

 股関節は、寬骨と大腿骨とで構成される寬骨大腿関節のことを示します。肩関節と同様に球関節で、臼蓋である寬骨臼の方が大腿骨頭より大きく、臼蓋関節とも紹介される。肩関節と大きく違うところ、全く正反対な点は、荷重関節である事です。OKCの運動ではなく、CKCの運動となります。
 私が股関節疾患の方を診る上で最初に確認することは、股関節に伴い、骨盤が後傾するかどうか、つまり背臥位を取ってもらい、股関節屈曲のROMexを行った際に、寬骨大腿関節の屈曲が何度、腰椎-骨盤間で後傾が起きているかどうかを確認するようにしています。
 その根拠となる報告が以下の2つのスライドとなります。

股関節屈曲運動における骨盤大腿リズム

股関節腱板筋とは?

 「『腱板筋』とはどんな筋のことですか?」と聞かれたら、どのように答えますか?
 肩関節であれば、肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋が腱板筋と言われます。では、なぜインナーマッスルであろう大円筋は、腱板筋には入らないのでしょうか?上記の4筋は関節包に付着するが、大円筋は関節包に付着しない。なので、大円筋は腱板筋にはなりません。
 では、股関節において関節包に付着とされるのは、腸骨筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋、小殿筋になります。

 文献によっては大腿直筋も反回頭は関節包に付着するじゃないか!と思われた方もおられると思います。大腿直筋は股関節には屈曲に関わる筋として、膝関節では伸展の主動作筋として、二関節筋になります。
 まとめると、腱板筋とは関節包に付着する単関節筋だと答えることが出来ます。

 今回は、外閉鎖筋、小殿筋についてまとめていきたいと思います。

外閉鎖筋

 起始:閉鎖膜と閉鎖孔外周の外側面
 停止:大腿骨の転子窩
 作用:・股関節 内転、外転
    ・矢状面内における骨盤の安定
 支配神経(髄節):閉鎖神経(L2-L4)
 外閉鎖筋で大事なのは、何よりも走行になります。股関節外旋6筋の中で唯一前方から後方に走行します。解剖書を参考にご確認してみて下さい。

小殿筋

 起始:腸骨の殿筋面(中殿筋の起始の下方)
 停止:大腿骨の大転子の前面
 作用:・股関節(筋全体) 外転:冠状面(前額面)における骨盤の安定
    ・股関節(前部線維) 屈曲、内旋
    ・股関節(後部線維) 伸展、外旋
 神経支配(髄節):上殿神経(L4ーS1) 

 なぜ、この2つの筋についてまとめたかというと、次にご紹介するデュシャンヌ歩行に大きく関わる筋だと考えているからです。

デュシャンヌ歩行について


デュシャンヌ歩行

閉鎖神経

 閉鎖神経は、第2~4腰神経の前枝から起こり、大腰筋の内側縁から出て骨盤腔の外側壁を下降し閉鎖管へ入る。分離する高位にはバリエーションがあるが、多くの人では閉鎖管の中で前枝と後枝に分かれる。前枝は外閉鎖筋の前方を通過し、後枝は外閉鎖筋を貫通する。前枝は、恥骨筋と丹内転勤および長内転筋の間を走行し、長内転筋、短内転筋、薄筋、まれに恥骨筋に筋枝を出す。これらの神経は、股関節や膝関節内側に関節枝を出すとともに、大腿内側面に皮枝を出して大腿内側中央部の皮膚を支配する。
 筋による閉鎖神経の絞扼障害はまれであるが、アスリートにおいて内転筋群の運動に関連した閉鎖神経の絞扼が報告されている。メカニズムは明らかではないが、内転筋の収縮後や恥骨筋のストレッチングにより増悪する大腿内側部の疼痛や感覚異常、膝関節内側まで及ぶ放散痛、内転筋の筋力低下などを呈する。閉鎖神経の絞扼障害により手術を行った症例の所見によると、閉鎖孔や大腿近位部での絞扼が確認されている。その他、骨盤の外傷や腫瘍、骨盤・股関節部の手術時の過剰な牽引などにより、閉鎖神経の障害が生じることがある。

まとめ

 股関節疾患を呈した患者様を担当する上で、事前に準備しておいた方が良い知識について整理してみました。まとめていると、私は股関節の内旋作用を重要視しているのかなと感じました。膝関節の際に、Screw home Movementは屈曲しながら内旋する動きのことだとご紹介しましたが、このことが股関節を診る上でも影響しています。また、大腿ー骨盤リズムも同様に重要視しています。
 中殿筋や梨状筋など外旋に作用している筋もあるが、外旋よりも内旋に作用する筋に注目してアプローチしている事がわかりました。
 皆さまの股関節に対する知識の整理に役立てれば幸甚です。

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございました。
いいね、コメントよろしくお願いいたします。

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