2019J1第2節 vsFC東京

J1リーグ第2節、ベルマーレはFC東京を相手に2-3の敗戦を喫してしまった。

開幕戦からの変更は中川寛斗→菊地俊介のみ。

・内容は悪くなかったけど、湘南の守備陣をビビらせたのは東京の“スピード”。

前半、ベルマーレはセットプレーの流れから東京のオウンゴールを誘って先制点を挙げたものの、東京の左サイドバックの小川諒也のロングフィードを基点に、26分・40分と立て続けに得点を許した。
1得点目はディエゴ・オリヴェイラ、2得点目は永井謙佑に最終ラインの裏のスペースを抜け出されてもの。遠くからでもすぐに分かる“お尻”でポストプレーでも存在感を発揮するオリヴェイラ、かつて横浜F・マリノスの監督をしていた木村和司に「アイツ(永井)、スピード違反で捕まえられんのかのう?」と言わしめるほどの快速を持つ永井の2トップは“相手に脅威を与える速さ”をこれでもかとベルマーレ守備陣に見せつけ、抜群の連携力を誇るブロックに効果的なヒビを入れ続けた。

2トップがしつこくアプローチを仕掛けるだけでなく、サイドハーフの久保建英と東慶悟、ボランチの高萩洋次郎と橋本拳人も容赦なく、確実にベルマーレの攻撃を潰しにかかっていた。
1得点目のスコアラーは東慶悟、2得点目のスコアラーは橋本拳人、といずれも中盤の選手が判断の“スピード”の速さでゴール前へと飛び出して得点へと結びつけた。
得点こそなかったが、久保建英の認知と判断の能力の高さには特に驚かされた。バルセロナの下部組織で長年プレーしていたこともあり、「自分がいつ、どこで、どのように、何をすれば味方にとって効率良く、かつ相手にとって嫌がるプレーが出来るのか」という、サッカーをプレーする上で非常に大切なことを既に備えてるのだな、と思って敵ながら天晴れ、と唸ってしまった。
早くバルセロナに帰ってね。笑

・1-3→2-3と、スコアを“動かした”のは収穫。しかし、急いで“加速”し過ぎる課題も見えた。

前半終了間際に東京にカウンターを仕掛けられた際、ディエゴ・オリヴェイラを全速力で追いかけた坂圭祐がハムストリングを痛め、担架で運ばれてしまうアクシデントが発生。
後半開始からはこの布陣で臨んだ。

坂→古林将太、の交代。
後半開始時は山根が中央で大野が左の位置だったんだけど、PKを取られて失点してからは画像の並びに変更。

クロッサーのコバショーと岡本拓也の右サイドユニット、“ゴリブラー”の杉岡大暉と“ヌルヌル・ドリブルの使い手”の山根視来の左サイドユニットを形成し、武富の追撃ゴールの後、菊地→指宿洋史、山﨑→野田隆之介といった選手交代を行い、長身フォワード2人を前線に配置して勝ち点を狙いに行く作戦に出るも、同点ゴールは奪えなかった。

武富のゴールシーン、体力的に元気なコバショーにとりあえずは何回も仕掛けの姿勢を見せて、コバショーに対するフォローへの圧力が少なくなってきたところを松田天馬がこれ以上ない正確なクロスを上げて東京守備陣のギャップを突き、ゴールへの嗅覚が研ぎ澄まされている武富孝介が2試合連続ゴールを叩き出した。
“ペガサスファンタジーアタック”
へのプレッシャーはほとんどなかったのはあったにせよ、天馬のキックは本当に見事だった。

得点は奪えなかったけど、指宿洋史・野田隆之介の2人は前線で良いアクセントになってくれていた。指宿の身長(196センチ)を活かしたロングスローなどの攻撃もあったし、野田は意外性溢れるロングシュートやタメを作るドリブルでプレーの幅の広さを感じさせてくれた。
公式戦でのゴールもそう遠くはないはず。

昨年のJ1リーグで優勝した川崎フロンターレに次ぐ2番目に失点の少ない“堅守”のチームとして評判を確立しているFC東京を相手に、
1-3→2-3へとスコアを刻めたのは過去のことを考えればチームとして大きな進歩。
そのあたりは自信を持って過ごして良い。

得点を奪う!という気概には溢れていたが、あまりにも展開を急ぎ過ぎて全体を“コントロール”出来る選手が居なかったのが少し残念なところではあった。技術的にも精神的にもチームの拠り所になっている梅崎司、人を活かすことで自分も活きるプレースタイルのレレウが居ないことも響いたが、終盤にかけて攻守に奮闘していた大野和成がキャプテンマークを巻いた状態でさらに場数を踏めばこの問題は知らず知らずのうちに解決するだろう。

東京戦での敗戦をズルズルと引きずっている暇はない。
これからは試合づくめの日々が始まる。

6日  ルヴァンカップ  vs長崎(アウェイ)
9日  J1リーグ  vs鹿島(アウェイ)
13日  ルヴァンカップ  vs横浜FM(ホーム)
17日  J1リーグ  vs仙台(ホーム)

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