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死ぬまでペダルを踏み続けたい。

遠い昔のことは美化されて、つい目の前の日常は土気色。
やらなきゃいけなければいけないことは山積みだけれど、それをクリアしていく先には美化された過去になっていく。

なので大抵の苦悩や苦労やハードコアな瞬間は、いずれ美しい思い出になるか記憶から抹消されていくように人間はできているのだとしたら、目の前の「やんなきゃな」とか「一肌脱ぎましょう」っていうものごとは大抵大事なことだろう。気づいたらやることに埋もれてる!っていうときも、丁寧に折り紙おるように一つずつ向き合っていくしか無い。

インプットしなきゃいけないことも、アウトプットしなきゃいけないこと。
自転車の前輪と後輪のようにぐるぐる回す。
この自転車は、遠い遠いところまで連れて行ってくれる。
いろんな人と出会って学んでグイグイ進む。

夜がきたら自転車を降りて焚き火をする。
自転車にたくさん乗せたお酒を飲んで、星を見ながら方角を決める。
よく食べ、よく寝て、朝が来て。また自転車を漕ぎ始める。

自転車を漕ぐのは大変だけど、その先になんとも表現しがたい美しい景色がある。それ見たさに自転車を漕いでいる。その風景は自分が想像すればするほど鮮やかに、仲間が夢想すればするほど、華やかに姿を変えていく。

汗もかくし、怪我もする、隊長食料が切れました!酒が切れました!なんて夜もあるでしょう。いいことよりも大変なことが多いでしょう。
それでも、その先の景色が病み付きで毎日自転車を漕ぎ続ける。
こんな仕事が僕らの仕事。自転車漕いでる風景だけ見られると何してるかわからない。一緒にその先の風景まで見れたら、なぜ汗水垂らしていたかの理由がわかる。

言葉に表せない風景は、その言葉の通り見て見ないとわからない。
僕らは見たことない風景をみるために自転車を漕いでる。想像をふくらませてペダルを踏み込む。こんな仕事に僕は夢中になっている。もう10年以上、自転車を漕ぎ続けてる。まだまだ見たい景色はたくさんある。どこまでいけるかな?そんなことを毎日思う。できることなら死ぬまでペダルを踏み続けたい。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。