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【海外マンガ事情】世界で2000万部を売った韓国発の「科学漫画サバイバル」にマンガの未来の希望を見る!

私のノートで語ってきたように、日本のマンガは産業としては困難な時代です

巷の「日本のマンガは海外で人気」云々のニュースに、あまり楽観してはいけない、という話を何度かしてきました。

ところが、韓国で以下のマンガシリーズが2000万部の大ヒットと聞いて、ちょっと考え込んでしまいました

ハッ!そうか!まだその市場があったか!という嬉しいオドロキと言いましょうか。

統計数値上は韓国のマンガ市場こそ危機的なはずだというのに!

韓国の状況については、ちょっと古い資料ですが、たとえばこちらが参考にんります。

1997年の通貨危機の影響もあるでしょうが、21世紀に入った頃に、少なくとも大手出版社のマンガ販売部数は壊滅的な減少を経験しています

もともと韓国マンガ市場そのものがそんなに大きくない上に、韓国のマンガ文化は貸本がメインであること、電子コミックの躍進(とそれによる価格崩壊)が背景にあると言われています。

私もこの手の数値を見て「韓国のマンガこそ厳しいのだな」と長らく思っていたのですが、最近ネット上でこんな記事を見つけて、「ハッ」としてしまいました

この記事を書いたのは、『頭がよくなる!マンガ勉強法』の著者である本山勝寛さんですね。

本山さんの指摘によると、この「科学漫画サバイバル」シリーズのみならず、韓国では学習マンガが絶好調らしい。

で、言われてみて気づいたのですが、どうも日本で閲覧できる「韓国のマンガ市場の統計データ」というのはエンタメ漫画の話を前提にしているようで、この手の「学習マンガ」は加えられていない可能性がある

韓国国内だけでなく世界進出で成功しているのが「韓国学習マンガ」!

そして、この「科学漫画サバイバル」は、以下の朝日新聞社のソースによると、世界で2000万部を超える部数を出したらしい。

対象は、朝日新聞ソースでは、日本、タイ、中国、台湾。先述の本山さんの記事ソースでは、フランスでも出ているとのこと。

韓国本国の人口が5000万人くらいですから、2000万部ってのは凄まじい成功事例じゃないですか?

国内市場のヒットだけでは限界のある数値に、海外展開を載せて、到着しているということになりますからね。

国内と海外の両面展開ビジネスを夢見る人たちが、やりたくてもなかなか到達できていない理想形ではないでしょうか。

なんでこんなに成功したのか、はっきり言って、原因が仮説すら思いつかない!たいへんだ、ちょっと私もこのマンガ、書店で探してきます

ちなみに先ほどの本山勝寛さんの記事によると、他にも韓国では、

一般のマンガが停滞するなかで、逆に高い教育熱に応えるかたちで学習マンガが急成長しているのだ。類似の科学マンガ「Why?シリーズ」は3500万部、「漫画ギリシャ・ローマ神話」も2000万部だ

とのことです!

昨日参加した『ビジネスコミックのつくり方』講習となんだかリンクしてきた!

韓国の教育熱とか受験の厳しさとかは、日本とはずいぶん事情が違うので、この現象が同じようにマネできるとは限りませんが、

「そっか、マンガという表現が期待されている市場は、エンタメだけじゃないんだった!」というのは嬉しい発見でした

昨日の記事にあげた通り、note運営事務局主催の『ビジネスコミックのつくり方講習』へ参加してきたばかりの私。

「わかりやすく」かつ「おもしろく」物事を伝えられるマンガ表現には、まだ「世界に対してやれる」何かの役割があるのでは?と、おおいに希望を取り戻してきたのでした。

ちなみに先ほどの本山さん、

残念ながら、その価値に日本国民が気付いていないので、図書館には学習マンガが置かれていたとしても「大人も勉強になるマンガ」が置かれていないし、韓国のように世界を席巻しようという野望が生れてこない。私は、その野望を秘かに持っているのだが

というお話を、記事のまとめに置いています。

私個人も、野望というほどのものではありませんが、なんだか夢が生まれてきましたよ。こういう記事や、昨日の講習のような場にインスパイアされるとなおさらですね。

具体的に語れるほどまだ明確にはなっていませんが、

「世界に向けてお金儲けをする」という金銭欲(承認欲?)にもとづく夢も悪くはありませんが、「世界に向けて何らか役に立つ情報を発信する」という貢献欲(これも究極的には承認欲なのかもしれませんが)にもとづく夢は、漠然ともっておく夢としてはなおさら特に悪いことではないはず

こういう方面から、マンガの未来を考え直してみると、何か斬新なアイデアが出てくるかもしれませんね。

韓国は、子供向けの科学学習マンガという方向で世界でやれたようだ、では日本マンガができることはナンだろう?!ということです。カンタンに答えられる問いではないですが。

子供の時の私を夜な夜な悩ませてくれた、、、しかし、今は大事な「自分の精神世界の仲間達」となった、夢日記の登場キャラクター達と一緒に、日々、文章の腕、イラストの腕を磨いていきます!ちょっと特異な気質を持ってるらしい私の人生経験が、誰かの人生の励みや参考になれば嬉しいです!