「Q:マンガを通じて歴史を勉強するってアリですか?」-「A:少なくとも私自身は大学入試で歴史漫画の圧倒的な効用を感じました!」(※他メディア活動の事前告知アリ)

前回、前々回と、以下のような記事をアップし、議論を深めてきました。

『ビジネスコミックのつくり方』講習に参加し、「勉強する為のマンガ」という方向に力強い可能性を感じた話

韓国で2000万部売れた『科学漫画サバイバル』シリーズの海外展開に希望を見た話

その続きとして「歴史をマンガで学ぶってアリなの?」という問題を今回は取り上げたいと思います。結論から述べると、私の経験から、少なくとも自分の人生ではおおいにマンガが役立ってきたと自信をもって言えます

※あと今回は最後に、noteとは別のメディアに私の記事が載ることが決まった告知もさせてください。けっきょくそちらでも「マンガで歴史を学ぼう!」な話を展開する予定です!

まず「歴史漫画」を大きく2つに分類してみましょう

先に概念の整理から!

「歴史漫画」とヒトクチに言ってしまいますが、大きく2つ種類があると思います。

最初から子供向けの「学習マンガ」として制作されたもの

・普通のエンタメ漫画において、歴史上の事件や時代を扱った物語になっているもの。背景となっている時代の考証が(ある程度)しっかりしているもの

他サイトですが、以下のページの整理がとてもわかりやすく為になります。参考サイトとしてリンク貼ります!↓

2つに分類したところで、それぞれについて私自身の見解を述べていきましょう

子供向け学習まんがの効用⇒私は人生レベルで影響を受けてしまいました!

私の場合は、小学生の頃に両親から『まんが日本の歴史』『まんが世界の歴史』の2シリーズを買い与えられ、それに熱中してしまいました。

特にハマッのは集英社版の「世界の歴史」でした。ただ上記のアマゾンのリンクを見ても、最近のバージョンは作者も内容もすっかり変わってしまって、私の知っているものとは別バージョンになってしまったようですが。

あまりに面白くて、中学生の夏休み、人生で初めてマンガを読み耽って徹夜をしてしまいました。特に古代ローマや、古代中国のあたり、それからフランス革命のあたりがめちゃくちゃ面白く、自分でノートに地図を描いて出てくる地名の位置関係を確認しながら熱中して読んだ記憶があります。

そして私の人生を完全に狂わす(!)ほどの影響力をもったのが、集英社『世界の歴史』のフランス革命の巻。そこにヒトコマだけ出てきたモブの老人です。

残念ながら旧バージョンの為、古本屋に行ってもなかなか手に入らず、引用することができないので…私の記憶だけで再現すると、こんなシーンでした(きたない手書きですいません、、、)。

1848年革命の場面で、軍隊との銃撃戦に巻き込まれて気弱になっている若者のところに、やおら一人の老人が「わしに武器を貸せ!」と駆け寄ってきて、軍隊に応射を開始しつつ、

「わしはちょうどお前さんくらいの年齢の時にバスチーユ要塞攻撃(1789年)に参加したんじゃ。あのころのフランス市民は勇敢だったぞ!見てろ、敵の倒し方を教えてやる!」

という内容のセリフを叫ぶのです(※もっともここで言っている「敵」とはフランスの正規兵ですがw。1990年代当時の歴史マンガって基本的にこういう反体制ノリだったのです、事情通の方はピンとくるかと!)。

たったこれだけのヒトコマなのですが、思春期まっさかりだった私の心にはこのシーンが「か、かっこいい!」と刷り込まれてしまい、以来、フランス革命のことを調べに調べまくる青春を過ごす羽目になったのでした

大人になってから冷静になってみるとツッコミどころもある場面なのですが、こういうさりげないコマの印象が私を世界史好きに変え、高校時代には一回だけ世界史のテストで99点というほぼコンプリートを達成する事態にまで到達させてくれたのでした。

だから言うのです、子供向けの学習マンガは、あなどれない!

娯楽作品としての歴史漫画⇒最近は良い作品がたくさん!日本人が世界史を勉強するアドバンテージだと思います!

そしてもうひとつの分野、「歴史に取材したエンタメ漫画」のほうですが、特に最近、良質なものがどんどん出ていると思いませんか?

ざっと私が知っているかぎりでも、

古代中国なら『キングダム』、フランス革命なら『イノサン』、ナチスドイツと第二次大戦なら『アドルフに告ぐ』、ルネッサンスなら『チェーザレ』、他にもまだまだ出てきますね。

こういうマンガは、歴史を物語として共感しながら理解していく上に、右脳イメージとして記憶に定着させていけるので、「結果としてはとても効率的な歴史の勉強になる」と思いませんか?

それに、他の国の人が「マンガで歴史を勉強したい」といっても、せいぜい子供向けの学習マンガくらいしかないわけですよね(それすらない国のほうも多いでしょうけど)。「マンガで歴史を勉強したい」と思い立ったら、フランスのことだろうがイギリスのことだろうが、いろんな国の歴史を時代背景にした名作がそろっている日本の状況って恵まれていないですか?!

世界史を勉強する上でこんなに便利な状況、日本人に生まれたということだけで圧倒的なアドバンテージだとすら思っております

ただし先述した通り、マンガはエンタメとして「面白くする」ことを目的にしているものですから、どんなに時代考証がしっかりしているマンガでも、ある程度はフィクションが混じってくるのは仕方がない

名作とされる『ベルサイユのばら』だって、当時の服装や世相についてはとても細かく描きこまれていますが、登場人物たちは虚実双方の人物が入り乱れているわけですしね。

というわけで上手な歴史漫画との付き合い方は

当たり前な話になってくるかもしれませんが、マンガとはそういうメディアである以上、「マンガで歴史を読んで、面白いと興味をもった時代や事件については、後でテキストの書籍を書店や図書館で入手して勉強する」というパターンが最強なのではないでしょうか?

私自身、先に述べた「フランス革命のところに出てきた、やけにかっこいいモブの老人」に思春期のハートをやられた後、かなり専門的な歴史書までを含めてフランス革命の本を狂ったように読み漁ったわけですからね。それで世界史テストで鬼の高得点を毎回狙えるようになり、大学入試まで世界史中心の点数配分戦略で突破しましたw

少なくとも、私自身は、人生の早い段階で「歴史をマンガで学ぶ」という経験をしたおかげで、大学進学からその後のキャリアまで良い影響があった、というお話でした。

【告知】この話題に絡めた記事を近日、別メディアに掲載予定です

さて、最後になりますが、告知をひとつ。近日以下のメディアに、私の書いた文章が1ページ分、掲載される予定となっています

まだ規模は小さいメディアですが、マンガ家の方へのインタビューを行ったり、ツイッターでのアンケートをやったりと、マンガの作者と読者をつなぐメディアを目指して進化中です。私も縁がありまして、こちらのメディアにおすすめの歴史漫画の紹介記事を載せることになりました

既に脱稿しており、あとは公開日を決めるだけ。

今後、こちらのメディアのほうにも定期的に「おすすめの歴史漫画」の連載をしていきたい、と思っておりますので、よい折に訪問いただき、ぜひ応援くださいませ!

こちら記事が公開されたら、あらためてnote上で正式に告知させていただきますので、よろしくお願いします!

【※追記】こちらで告知していた記事、無事にアップされましたこちらに詳細報告をあげています

子供の時の私を夜な夜な悩ませてくれた、、、しかし、今は大事な「自分の精神世界の仲間達」となった、夢日記の登場キャラクター達と一緒に、日々、文章の腕、イラストの腕を磨いていきます!ちょっと特異な気質を持ってるらしい私の人生経験が、誰かの人生の励みや参考になれば嬉しいです!