日本の「怖い話」を英語で語ろう!【#7:「幽霊が(見たくないのに)見えてしまう少女のパロディ感覚満載なコメディ漫画」をどう英語で説明したものか】

とても久しぶりに、この話題に戻ってきました

「日本の怖い話を英語圏の人に効果的に話そう!」な試み!しばらくギリシャ語の話題ばかりしていたので、前回の第六回から三ヵ月くらいこのテーマの記事が空いてしまっていました。

たまにはちゃんと、英語の勉強に戻ります!!

というわけでひさびさにSNS上で英語圏の人と日本の「こわい話」市場のネタを展開してみたのですが、最近の私が読んで「ちょっと面白いな」と思った以下の漫画に話題が移りました。

幽霊が見えてしまう女子高生が、「どんなマガマガしい幽霊が出てきても、全力で無視、顔を覗き込まれても気づいていないフリをし続ける」というだけのギャグ漫画なのですが、

出てくる幽霊の造形とか、出てくるシチュエーションとかが、私には懐かしい1990年代~2000年代のJホラーのパターンをうまくパロディにしていて、なかなか笑える作品であることは確か。

で、そのことを説明しようとして、ハタと手が止まりました。

「過去のJホラーの王道パターンをうまくパロディにした、怖くはない、むしろなかなか笑える、ホラーギャグ漫画です!」と説明したかったのですが、これけっこう、難しかった、、、

慌てていろいろな英語圏のレビューサイトを回遊してみて、いい言葉を見つけました。

cliché(クリーシェ)という単語ですね。

「決まり文句」とかいう意味の言葉なのですが、現代の用法では、「陳腐な表現」とか「カタにはまった表現」とか「お約束パターン」とかにバンバン使われているようでした。

特にアメリカのホラー映画で、

「キャンプ場で殺人鬼に襲われた時、一人だけ助かろうと車で逃げたやつは、その後部座席にぜったい殺人鬼がいて殺される」

というような「お決まりの死にパターン」があって揶揄されますが、こういうのが、まさに「クリーシェだねlol!」という書かれ方をするようです。

だとすると『見える子ちゃん』のことを説明するのにはピッタリだな、ということで、クリーシェを使って「ホラーのパロディ漫画である」ことを以下のように説明。

The ghosts always show themselves in frightening situations as in Japanese horror cliches, and the heroine tries to ignore them by using her iPhone or handheld games console. It's  not scary, but funny!

こんな感じでどうでしょう?

「ゴーストがJホラーのクリーシェそのままのシチュエーションで驚かしてくるのを、ヒロインがアイフォンやゲーム機を覗き込むことで無視し続けるシチュエーションコメディである。怖くはない、笑える!」

みたいなニュアンスになったはず。とにかく、これで、通じた!

結論!やっぱり、日本の怖い話(今回はコメディ路線でしたが)の「ここが怖いところなんだ」「ここがオモシロいところなんだ」というところを英語で説明しきった時の充実感は大きい。「なぜこのシーンは日本人にとって怖いシーンなの?」「なぜこのシーンを見て日本人は笑うの?」という類の質問って、難易度が高いけれども、通じた時の話題が開ける感じがたまりませんから。

というわけで、「英語で怖い話を紹介」活動からしばらく逃げていましたが、こちらの活動もちゃんと再開します、、!なにせ、怪談シーズン、夏ですからねー。

子供の時の私を夜な夜な悩ませてくれた、、、しかし、今は大事な「自分の精神世界の仲間達」となった、夢日記の登場キャラクター達と一緒に、日々、文章の腕、イラストの腕を磨いていきます!ちょっと特異な気質を持ってるらしい私の人生経験が、誰かの人生の励みや参考になれば嬉しいです!