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【古代中世言語をやっている人ゆえのつぶやき】聖書系ニュースサイトを追うと奇怪な国際政治の行き先も多少読みやすくなるかもしれない話

これまで「古代ギリシア語やラテン語をやっているといいことがあるぞ」という実例を出そうとしつつ、「歴史漫画がわかる」とか「ネーミングに強くなる」とか微妙な例ばかりを突いていましたが、

最近、ホルムズ海峡が騒がしくなってきたおかげで、もうひとつ、大事な効用があることに気づきました。

国際政治(特に中東とアメリカの関係)のニュースを見る際に、聖書系ニュースがどう報道しているかを並行で確認できる、ということですね。

ここで私が「聖書系」と言っているのは、欧米のサイトによくある、「国際ニュースを聖書で解説する」系統の独立ニュースサイトです。はい、そういうものがあるのです

たとえば以下の「バイブル イン ザ ニュース」サイトとか。

あるいは以下のイスラエルのサイトとか。

聖書の視点から読み解く最新ニュース」とでも訳すべき名前でしょうか。

「オーストラリアで野鳥が大量死したのは聖書に記載のある世界の終わりの前触れか?」「サウジアラビアでイナゴが大発生したのは聖書に記載のある世界の終わりの前触れか?」といった論調の話が続きます。合間合間に「普通のニュース」もいっぱい混じってくるので、すべての記事がこの論調というわけでもないのが、ややこしいですが。

さて、以前ヨハネの黙示録に関する記事をあげた時にも記載したとおり、すべてではないにせよ一神教系の宗派の中には、

「聖書では、世界に救済が訪れる直前には、大災害と最終戦争が起こることになっている」

「つまり、大災害や大戦争が起こってくれるのは、世界の救済の前触れだから喜ばしいことである」

という論理になる人たちもいて、このような世界観に基づくニュースサイトもせっせと運営している、ということは知っていた方が良いし、

古代の言語や宗教に詳しいと、彼らが使う論理や引用元がわかるのでこうした英文ニュースサイトも読みやすく、彼らの世論がどう動いているかを見ると何かと便利である、というお話でした。

より重要なことは、アメリカで最大の宗派といわれる「福音派」(エヴァンジェリスト)が、まさにこのような考え方を大なり小なり持っているところがあるので、

現在のトランプ政権も、この人たちに「ウケの良い」政策を選択する傾向があるため、

エルサレムへの大使館移管も、ホルムズ海峡問題も、このあたりのニュースサイトを見ていると、ある程度、「背景」が読める、ということがあります(「最後の審判の直前には、エルサレムがイスラエルの首都として復活し、ペルシア(=イラン)との決戦を迎える、と聖書を解釈するわけですね)。

いいか悪いかの話ではなく、意識的にせよ無意識的にせよ現代人もどこかで「古代宗教のなごり」に動かされているところがあるのではないか、という、お話でした。

外国の話だから見えやすいだけで、日本人も知らないうちに、神道やアニミズムの無意識下の影響で政治を動かしちゃっているところが、ないとも限りませんし。。。


子供の時の私を夜な夜な悩ませてくれた、、、しかし、今は大事な「自分の精神世界の仲間達」となった、夢日記の登場キャラクター達と一緒に、日々、文章の腕、イラストの腕を磨いていきます!ちょっと特異な気質を持ってるらしい私の人生経験が、誰かの人生の励みや参考になれば嬉しいです!